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鷹槻れん

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鷹槻れん

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#年の差
水無月 京
84
#大人の恋
月詠 涼
1,024
「だが、待っていたのは本当だ。ほら」
赤い薔薇を差し出せば、「私に?」と驚いたように言う。
「やっと見つけたんだ。遠慮せず口説かせてもらう」
「深山さん、あの」
「あの時君は、今じゃないって言ったな。……じゃあ、今度はどう? そろそろ俺と付き合ってもいいって思わない?」
彼女は明らかに戸惑っていたが、花束をぎゅっと抱きかかえると、深呼吸をした。
そして今度はまっすぐに俺を見返した。
「グイグイ来ますね」
少し強気の、いい顔だった。俺は満足して、その唇を奪い取りたい欲望を押さえながら彼女の肩を抱く。
「少しは効いてる?」
「さあどうでしょう」
「つれないな。まあいい。落とし甲斐があるってもんだ。さ、行くよ」
「深山さん、でも私、こんな恰好なんですけど」
今の彼女はスカートとニット姿だ。髪は仕事をしていた時のまま、結い上げてあるが、装飾品などは何もなく、普段着と言える恰好だろう。
「構わないよ。ドレスコートのある店じゃない」
「でも」
「気になるなら場所を変えるよ? その場合、俺の部屋一択だけど、いい?」
片目をつぶって見せれば、彼女の顔が一気に真っ赤に染まる。
そうそう、この反応。つつけばすぐに反応して赤くなったり膨れたり。
懐かしさとともにこみ上げる喜びは、俺をどんどん調子に乗せる。
「や、や、や、ダメです」
「なら大人しくついておいで」
彼女の手首をつかんで、ぐいと引き寄せる。硬直する彼女に、少しだけ意地悪く思う。
戸惑うなら戸惑えばいい。
俺だって待つのを受け入れたんだから、君も少しは俺に振り回されればいいんだ。
これから、君が驚くようなスピードで俺のもとに引き寄せるから。
「行こう、静乃」
名前を呼ばれて、彼女は驚いたように目を見開いて、言葉を無くして俯いた。
でも隠した口角が上を向いているのを俺は目の端でちゃんと確認した。
覚えているよ、君が一番望んでいたこと。
誰かに愛情をこめて名前を呼んで欲しいと、切に願っていたこと。
願わくば、俺に呼ばれることで、君が嬉しいと思ってくれますように。
【Fin.】
コメント
1件
ああっ、もう最高すぎる😭💕 深山Side完結おめでとう…!待ってた分だけギュッとくるラストシーンだね。「じゃあ今度はどう?」からの流れ、静乃の赤面とか強気の顔、全部エモすぎて何度も読んじゃった。最後に「静乃」って名前呼び締めくくるところで完全に心持ってかれたよ…!お疲れ様でした、素敵な番外編をありがとう🌸✨