テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
スッッツ
ら 「 え…? 」
バリィンッツ!
覚悟を決め、閉じていた瞼を開くと、俺の作った氷柱が真っ二つに斬られ、落下し割れていた。
ぺ 「 何してんだよらっだぁ…ッ! 」
平成を装おう。
ら 「 ……あれ?ぺんちゃんどうしたの? 」
ぺ 「 気づいてるよ!お前、記憶戻ったんだろ…? 」
ら 「 …なんでわかったの? 」
ぺ 「 記憶を取り戻す前のらっだぁは、ぺんちゃんって呼んでなかった。あとは…感? 」
感って…
ら 「 だから何だよ!それとも…最後はぺいんとが殺してくれるの? 」
ぺ 「 違うだろ!お前本当は死にたくなんかないだろ!?そんな馬鹿な償いなんてしようとするなよ! 」
馬鹿な償い?
ふざけるなよ!
俺はぺいんとを、他の皆を殺したんだぞ?
生きていていいはずがないんだ…!
ら 「 んな事ない!それに死にたくない訳じゃな――― 」
ぺ 「 じゃあ! 」
ぺ 「 …じゃあ、なんでお前は泣いてんだよ…ッ 」
ら 「 え…っ? 」
泣いてる…?
疑問に思い目元に手を伸ばすと、確かに濡れていた。
ら 「 …ぅるさい、邪魔しないでよ…ッ! 」
ぺいんとに向けて氷柱を放つ。
ギュッ
ら 「 へ…? 」
ぺ 「 らっだぁ…ッ、そんな責任感じなくていいんだよ、もう今は元通りでしょ? 」
ら 「 でも、俺のせいで皆1回確かに死んだはずだ。なんで今皆が生きてるのかは知らないけど、でも――― 」
ぺ 「 そんなのいいからッ!本当の事、言ってよ。 」
そう言われた瞬間、抑えていた涙が全て零れ落ちてしまった。
ら 「 俺だって皆とまた生きていたいよ゙ッ…!皆に謝りたい、許して欲しい、こんなに愚かな我儘でも一緒にいたいよ”ォ…ッツ! 」
ぺ 「 それでいいんだよ。 」
ら 「 ぅあぁ”ぁ”んッ、ごめんな゙さい”ッ、ごめんなざい”~ッ! 」
それから俺が泣き止むまで、ぺいんとは抱きしめ続けてくれた。
ぺ 「 落ち着いた? 」
ら 「 …うん。ごめん。 」
ぺ 「 もう謝らないで。謝るなら他の皆にして? 」
ら 「 わかった…。 」
ぺ 「 後は、自殺しようとかそんな事は考えないこと。これは命令です! 」
命令…か。
初めて命令された時も馬鹿げた命令をしてきたな。
「 主人と使い魔じゃなくて、友達同士として接すること! 」
命令してちゃなんか違うし、大体その時はまだ友達なんて言葉の意味すらわかってなかったのに…
ら 「 …ふはッ 」
ぺ 「 はぁー?何がおかしいってんだよー! 」
ら 「 ごめんってwはいはい、 わかりましたよ〜ゥw 」
ぺ 「 なんだその返事はーッ! 」
ら 「 熱血野球監督ぺいんと?w 」
ぺ 「 何それッwww 」
ら 「 本当に…ごめんなさい。簡単に許せるような事では無いけれど、もし良ければまた一緒にいさせて欲しい…です。 」
やがて皆起きた病室、保健室で深々と頭を下げる。
コ 「 ぶっちゃけ記憶戻ったばっかで色々整理できてないけど、気にすることじゃないんじゃないかな? 」
金 「 俺らは逃げれたけど逃げんかったんや。別に死んだのも俺らの選択やから構わん。 」
ク 「 らっだぁさんに1度殺されたといえど、今こうして皆生きてますし…良くないですか? 」
そうだった。
俺の仲間は…こういう人達だったな。
ら 「 皆…ありがとう…ッ 」
会話が止まり数秒後、しにがみが手を2回叩き、雰囲気を一転させる。
し 「 さて!ここからは僕が皆さんが死んだ後の話をざっくり説明しますね。 」
そう言い皆の注目を集める。
し 「 まず、ここにいる中で僕とワイテルズは死にませんでした。まぁ当然ですね。 」
しにがみは神様だし、ワイテルズは九尾だ。
ワイテルズの一人一人は、本来同じ個体だ。
だが、9本ある尻尾が合体した本来の姿から、1本1本に別れた姿になることで戦闘力は下がりつつも誰か1人生きている限り死なない、脅威的な生存力を有している。
普段会う6人とワイテル君、あと2人は…会ったことは無いが、なんでも雷を使う人とこの世の理を使う人がいるらしい。
し 「 そして、ぺんいとさんとぐちつぼさんは、ダーペとホワペが転生魔法を使い、転生させました。」
ホ 「 一か八かだったけどね〜 」
いつの間にか出てきていたホワペがそう話す。
し 「 そして残りのクロノアさん、トラゾーさん、そして運営の方々、限界の方々、我々だの方々は僕が生き返らせました。 」
ぺ 「 でも、転生魔法は意識があるうちしか使えないんじゃ…? 」
し 「 …はい。なので、僕の力…想像と破壊、生と死を司る神様 ばるさみこ としての力を使いました。 」
し 「 死んで肉体と離れた皆さんの魂を集め、ぺいんとさんとぐちつぼさんが生まれ変わる頃に合わせて受肉させたんです。 」
ク 「 でもそんな事したらしにがみ君は… 」
し 「 12神からは堕ちてしまいましたが、この行為が世界の再建に必要であったと証明出来れば、元に戻れるので問題ないです! 」
そんな簡単に言うか…とも思うが、このメンツなら簡単だろう。
ぐ 「 他の限界の奴らはどうしたんですか? 」
し 「 ぐちつぼさん以外の1部の限界の方々は、現在魔王城付近の防衛をしています。 」
魔王城付近の防衛…?
ら 「 なんで今更そんなことを? 」
魔王は俺達で殺し、魂はしにーが地獄に送ったはずだ。
し 「 それが…大変言い難いんですけど… 」
し 「 ともさんの魂が魔王の残滓と融合してしまったんです。そしてもうすぐ――― 」
「 ともさんが魔王として復活します。 」
コメント
1件
なるほど…、ワイテは生きていたんですね。って受肉させるとかしにー強! 続きありがとうございます!