テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
伸び悩んでる。
全然投稿出来なかったりりが悪いのは分かってるけどちょっと悲しい。
病院を出ると、雨はすっかり止んでいた。
濡れたアスファルトが夕方の光を反射している。
「寒ない?」
悠佑がほとけを見る。
「……ちょっと」
すぐに自分の上着を肩へ掛けられた。
「過保護……」
「今さらやろ」
そのまま駐車場へ向かう。
けれど、数十メートル歩いただけで、ほとけの呼吸は乱れ始めた。
「っ、は……」
胸が重い。
検査疲れもあるのだろう。
悠佑がすぐ歩く速度を落とした。
「休む?」
「……大丈夫」
「その“大丈夫”信用ゼロやねん」
いふが呆れたように言う。
ほとけはむっとした。
「ちゃんと歩けるし」
言った直後だった。
ぐら、と視界が揺く。
「っ……」
膝から力が抜けかける。
倒れる前に、いふの腕が支えた。
「ほら見ろ」
低い声。
怒っているというより、焦りを隠している声だった。
「……ごめ、」
「謝る前に掴まっとけ」
ほとけはふらつきながら、いふの腕を握る。
悔しかった。
病院帰りに少し歩くだけでこれだ。
普通の高校生なら、友達と寄り道して帰る時間なのに。
「……情けない」
ぽつりと零れた言葉に、悠佑の足が止まった。
「何が」
「こんなんでフラフラになるの」
俯く。
「みんな普通に歩けるのに」
「また比べとる」
「だって……」
言い返そうとした瞬間、急に身体が浮いた。
「えっ」
気づけば、悠佑に横抱きにされていた。
「ちょ、待って!?!?」
「黙っとけ」
「降ろして!! 恥ずかしい!!」
「暴れんな危ない」
「子どもじゃないんだけど!?」
病院前で大騒ぎである。
いふが横で呆れていた。
「悠佑、目立つ」
「しゃーないやろ、こいつ倒れるし」
「歩ける!!」
「今倒れかけたやんけ」
完全論破だった。
ほとけは顔を真っ赤にして悠佑の胸元を軽く叩く。
「ほんと嫌……」
「はいはい」
でも悠佑は降ろさない。
そのまま車まで運ばれてしまった。
助手席へ座らされる頃には、ほとけはもうぐったりだった。
シートに沈み込み、小さく息を吐く。
「……疲れた」
「そら疲れるやろ」
悠佑がシートベルトを締めながら言う。
近い。
「自分でできる!」
「今フラフラのやつに任せられるか」
「むぅ……」
子ども扱いされるのは嫌なのに、されないと困る時もある。
それが少し悔しい。
車が走り出す。
窓の外には制服姿の高校生たち。
楽しそうに笑いながら歩いている。
胸が痛む。
ほとけはそっと視線を逸らした。
すると運転していた悠佑が、不意に口を開いた。
「ほとけ」
「……なに」
「今日、帰ったらゲームするか」
「え」
「兄弟全員で」
後部座席のいふが小さく眉を寄せる。
「俺はやらん」
「絶対やるやろ」
「やらん」
「毎回最後までおるやん」
「……」
図星らしい。
ほとけは思わず吹き出した。
「ふふ……」
久しぶりに自然に笑った気がした。
それを見て、悠佑も少しだけ安心したように笑う。
「やっと笑った」
「……笑ってたし」
「作り笑いやった」
「う」
見抜かれていた。
窓の外は少しずつ夜になっていく。
普通の高校生活は送れないかもしれない。
それでも。
こうやって、自分を笑わせようとしてくれる人たちがいる。
その事実が、ほとけをなんとか前へ繋ぎ止めていた。
めっちゃ見られてた時ってどんな書き方してたっけ
コメント
2件
コメント失礼します 僕はりりちゃむさんの書き方好きです!!
258
1,003
718
2,225