テラーノベル
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「むっちゃ疲れた、ほんまにヤバい…」
楽屋で一人、曽野舜太はソファーで寝そべりながらそんな事を考えていた
今日は本当に怒涛のスケジュールで、朝から晩までま予定がギッチギチだった
そして今やっと、ソロでインタビューを撮り終さ
ほかのメンバーたちはほかの仕事やらなんやらで別行動だったので楽屋でも今日はぼっちだ
早く帰って寝よー、なんて考えていると楽屋の扉がノックされた
誰だろうと思い恐る恐る扉を開けると男が立っていた
「ん、はい?」
「あ、曽野舜太くんだよね?少し君に用があってね」
急にそんな事を言われてもと思ったので、マネージャーさん通してくださいと言おうとしたが、よくよく考えるとこの楽屋に入ってこれている時点で一般の人じゃない
番組関係者の可能性のほうが高い
「えー……っと、すみません、どちらさまですか、?」
「あ、ごめんごめん!初対面だったね」
そう言って男はポケットに手を入れて何かを取り出した
「私はこういうものでね、知っていると思うんだけども、」
「……あぁ!!えっ、あの◯☓△番組のプロデューサーさんですか!?」
「そうそう、知ってくれていたみたいでよかったよ」
普通に驚いた
なんでそんな有名な番組のプロデューサーさんがここに?
「少し番組について話したくてね、楽屋がここだと聞いたからこさせてもらったんだ」
そんな舜太の疑問を汲み取ったのか、プロデューサーが言った
「お話…ですか?」
「そう、でね、大事な話だから別室で行いたいんだけども……可能かな…?」
番組の話、そう聞いて一番初めに嬉しさが込み上げた
あくまでも推測だが、おそらく番組出演の話だろう
でも、マネージャーさんを通さないのは珍しいな?と思った
「あー、可能です!けど、マネージャーさんにはもうお話されてます?」
「……あぁ、もうしたよ。さっきだったから連絡がまだ来てなかったのかもしれない」
「全然大丈夫ですよ!じゃあ…どこで話します?部屋とか、」
「もうとってあるから、行こうか」
そう言って男が歩き始めた
あんまり言ったことない方向だなあと思いながらついていく
「ここ、こんな感じになってるんですねえ……知りませんでした…」
「そうそう、部屋が結構あってね」
そんな感じで会話しているうちにとある部屋の前でプロデューサーが止まった
割と大きめの部屋だなと不思議に思ったが、そこまで気に留めなかった
「じゃあ、座って」
「ありがとうございます!」
プロデューサーが促した椅子に座ると、プロデューサーは舜太の真正面に座った
ワクワクとした気持ちもありつつ、こういうときはいつもマネージャーさんが一緒だったので少し緊張もある
「緊張してる笑?そんなに硬くならないでいいよ」
「ありがとうございます、俺こういうお話のときいっつも緊張してもうて……」
「そうだねぇ、一対一で話すのはあまりないかもだからね」
そう言って男が机のうえにタブレットを取り出した
画面はまだ付いていないし、伏せられている
「じゃあ、番組のことね。ええ、僕は君をこの番組のレギュラーメンバーにしようと思っているんだ」
「えっ!!ほんまですか…!むっちゃうれしいです…!」
「あはは、そんなに喜んでくれてうれしいよ」
こんな急にレギュラーメンバー入りが決定するとは自分でも聞いた話でも前代未聞だが、チャンスだ
ここでレギュラー入りできればM!LKをもっと世間に広めることができる
うれしい気持ちでいっぱいになりそうになるが話はまだ終わっていない
「そんな、急にいいんですか?なんかこう、もうちょっとステップを踏んでというか、」
「そうだね。レギュラー入りさせてあげるのはもう決まってるよ。でも、条件が一つあるんだ」
条件
それを聞いて、あー、なるほど、と思った
芸能界にいればよくあることだ
この人と仲良くしろとか、ライバルを蹴落とせだとか
そのあとにいい言葉が続いたためしはない
舜太だってその類の仕事は全部断ってきた
今回も断ることになるのかな、そう思った
そして次の瞬間、男の口からとんでもない発言が出た
「一度だけでいいから、体を貸してくれないかい?」
「…ぇ、?」
「いわゆる枕ってやつだよ。やったことないの?」
何言ってるんだ、そう思った
今までの条件がすべて頭の中で薄く霧になっていくようだった
枕、そんな言葉を言ってくるような人は今までさすがにいなかった
本当にそんなことを言ってくる人がいるなんて
「…ご、ごめんなさい、おことわり、します…、」
「おや、どうしてかな?」
どうしても何も、番組のために身体を差し出せなんておかしい話だ
そんなものに乗るわけがない
それに、みんなで仕事は実力で取ると約束している
「枕、などの方法を使って、番組とっても嬉しないです、し……そういうことはしないって決めとるんです…、だから、お断りさせていただきます、」
そう言って恐る恐るプロデューサーに目を向けると、プロデューサーは、目を一瞬細めて机に置かれたタブレットを手に取った
「そうかい、本当はこんな方法をとりたくはないんだけども……」
そう言ってタブレットを少し操作して舜太の前に置いた
そこに写っていたのは
仁人の家だった
「これ、誰の家かわかるね?」
「え、あ…、の、」
「この家の前で私の部下たちを待機させているんだが……もし君がここで拒むのなら……リーダーくんにその役目を担ってもらおうかな?」
頭が混乱している
なんでこの人が仁ちゃんの家知ってるん、こんなん、脅しやん、
男はガタガタと震え始めた舜太の横に行き、肩に手を置いた
「仁人君って不愛想に見えてすごく仲間思いだよね…仁人君の代わりに舜太君に枕をさせると言ったら彼はどうするかな?」
そういった後、舜太の耳に顔を近づけて言った
「きっと、君の代わりになってくれるだろうね…、優しい優しいリーダー君だから……ね?」
ゾワリと全身の毛が逆立った
こんなん、こんなん言われたら従うしかないやんか、
うれしさから一転、窮地に立たされて震えている舜太を男は嬉しそうで薄汚い笑みを浮かべてみていた
「さあどうする?今から10秒以内に決めないと、仁人君の安全は保証できないが…」
男が、10、9、と無慈悲にカウントを始める
どうすんのが正解、?約束破ったらあかんよな、でもそしたら仁ちゃんが……、でも認めたらっ…!
ぐるぐるといろんな考えが頭で回る
「4、3、2、………1、……」
だが、こんなことをされて、冷静な判断が下せるわけがなかった
「ぜ……」
「わかりましたっ…!…、俺が…、俺が……したらええんでえすよね、っ、そしたら仁ちゃんには手を出さないって、そういうことですよね……っ、」
「…あはは、物分かりがいい子は好きだよ…」
そう言って舜太の肩を今度はねちっこく、撫でまわした
今にも泣きそうな舜太を椅子から立たせて、しわくちゃになった紙切れを一枚手渡した
そこには、建物の名前と日程、時間がかかれていた
日付は明日だった
おもわずその紙を握りつぶしそうになる
「そういうことでね、行かなかったら吉田君にさせるだけだからね。逃げようとか相談しようとか思わないようにね」
最後にまた釘を刺して男は部屋を出て行った
そのあとは、ほぼ放心状態だった
スタッフさんに挨拶をして、マネージャーさんが呼んでくれたタクシーに乗って家に帰る
家について、まだ手に握ったままの忌々しい紙切れを見る
その瞬間、また体が勝手に震えだした
「明日の……、7時、なんかあったっけ、」
ふらふらとしながら、スマホを取り出して明日の予定を確認する
運がいいのか悪いのか、明日は仕事が昼過ぎには終わる日で、紙に書いてある時間には間に合いそうだ
間に合ってしまう、正直そう思った
「マネージャーさんに言わんと、仁ちゃんたちにもばれへんようにして、あ、建物はいるとこも見られたらあかんな…、」
もう一度紙を見て、建物の名前を恐る恐る検索する
ヒットした場所は自宅からそう遠くない場所だった
歩いても20分ほどでつきそうだが、万が一誰かに見られていた場合のことを考えると、タクシーの方がいいなと思いタクシーを使うことにした
「……、嫌や……、嫌やなぁっ……、」
思わず泣きそうになって、目を手で覆う
明日になってほしくないなんて、いつぶりに思っただろうか
だがもうあがいてもどうしようもないので、憂鬱な気分でベッドルームへ向かった
翌日はあっという間に時間が過ぎさっていった
M!LKの動画撮影も終わり今日の仕事は完了だ
「じゃあみんなお疲れー!」
そう言ってスタジオを後にした
今の時刻は午後5時半
ぎりぎりになってしまったな、と思いつつ急いで家に帰る
ちょっと勉強して、マネージャーさんと連絡を取って太智から来ていた意味不明なメッセージに返事をする
いつもならクスっと笑ってしまうようなメッセージだったが舜太にはそんな余裕はなかった
今から恐ろしい化け物の生贄になりにいくのだから
そうこうしている間に家を出ないといけない時間になった
家から出ようとドアノブに手をかける
だが、足が動かない
「……っ、はぁ…、」
怖い、嫌だ、行きたくない、助けて
そんな感情が舜太の心を支配して足を動かなくしていた
だが、遅刻すれば仁ちゃんがひどい目に合う
いくしか選択肢はない
そう考えて無理やり足を動かして家を出た
呼んでおいたタクシーにのって指定場所の近くでおろしてもらうことにした
お金を払ってタクシーから出ると、視線の先にネオンの看板たちが輝いているのが見えた
ギラギラと輝く看板に書いてある文字は、よく見なくとも読めてしまう
「ふぅ……、っ、ふぅっ……、だいじょうぶ、ちょっと、がまんするだけ、っ」
自分にそう言い聞かせながら被ってきた帽子を深くかぶりなおして目的の建物を目指した
「〇×ビル…、ここ、や」
目的のビルは目立つ看板などが付いているわけではなかったが、入り口にはしっかりとラブホテルと英語で書かれていた
そういう目的の場所だと一目でわかる
入るのに躊躇していたが時間を見るともう待ち合わせの時間まで5分しかない
「だいじょうぶ、だいじょうぶ……、がんばらんと、っ…、」
覚悟を決めて中に入った
初めて入ったなと思いつつ受付とみられる場所へ顔を隠しながら向かって紙に書かれた暗号?というか合言葉のようなものを受付の人に伝えると、309号室ですと言われて鍵を渡された
ホテル側も従ってるってことはあのプロデューサーさんは相当な権力を持っているのだろう
エレベーターに乗って3階へ向かう
断頭台に立つ死刑囚ってこんな感じなのかなと場違いなことを考えながら307、308、と廊下の奥に進んでいく
そして、部屋の前に着いた
「ここや、309号室、」
ドアノブに手をかける
だが、最後の一捻りをすることができない
ここを潜れば逃げ場はなくなり、地獄へ行かざるを得なくなる
だが、引き返せばその地獄に引きずり込まれるのは仁人であり、引くわけにもいかない
葛藤の末、覚悟を決め、ドアノブを捻った
「………失礼します…、曽野です、」
うつむいていた顔を上げると、先日と変わらぬ顔をしたプロデューサーさんがベッドに腰掛けていた
「おおよく来たね。舜太君」
「……要件は、なんでしょうか、」
怖がっているのを悟られたくなくて、声が震えないように言ったつもりだ
「そんなに固くならないで、こっちへおいで」
「…しつれいします…、」
見せかけだけの敬語を使ってベッドに座る
その時、自然と男と逆の端に座ってしまった
それが不満だったようで距離を詰めてきたので、思わず身を引きそうになるがここは我慢しなくてはと思いとどまった
「今日はたっぷり時間があるからね、たくさんイイことを教えてあげよう……まず楽な格好になろうか、」
そう言って服の襟元に手をかけてきた
「っ……!、」
「逃げないで、逃げたら…わかってるね?」
それには耐え切れずに身を引いてしまった
煙草臭くて、酒臭くもある不快な匂いを至近距離で嗅いでくらくらする
それ以上に、ほぼ他人同然の人間に服の中に手を入れられていることが不快で仕方なかった
だが無常にも男は舜太を守るものをどんどん取っ払っていった
「…、あのっ、ちょっと待ってっ……、!、まだっ、」
「大丈夫だよ、心配しないで、初めてなんだから大事にするよ…」
なんだかんだ言ってベッドに押し倒され、下着だけの状態にされてしまった
ぷるぷると手負いの犬のように震える舜太の髪を男は優しくなでた
「じゃあ、始めようか」
そういわれたとたんに仰向けからうつ伏せにさせられた
かろうじて残っていた下着に手がかけられていとも簡単にずり降ろされてしまった
そして、男の指が誰にも許したことのない後ろに容赦なく触れた
「やめ、っ、さわらんといてっ……、!」
「ん?、先に触っておかないと痛い思いをするのは君だよ?慣らしておかないとね」
そう言って指を潤滑油もなしに突っ込んだ
「い゛っ……、ぁ………っ」
摩擦で中がこすれてとても痛い
こういうのって先に慣らすやろ、普通、
そのまま入れたら痛いに決まってるやんかっ…、
痛みに顔をしかめる舜太を無視して、男は指を奥へ進めていく
「狭いね、本当に初めてなんだ」
男は嬉しそうに笑って、指を増やした
「ぃた……ッ、ぃ゙たぃ、ですっ、やめて……っ」
何本入っているかもう分からない
少なくとも、2、3本はなかに入っている感覚がするけれど
激痛に耐えながらソファーを引っ掻く
苦しい、息がしづらい、痛い
「いいねぇ、初めてにしてはよく入るよ……、才能あるんじゃない?いっそこっち系で売ったほうが………」
「やめてっ、ください!、それ、それだけはゆわんといてください…!」
その男の発言は、今までの自分とみんなの頑張りを否定するようで許せなかった
思わず言い返すと、あからさまに不満げな顔をして指をまた増やしてきた
「ぃぃ゙ッ…、ふ、ぅ、…ッ」
「そんなに怒らないでよ、あ、もっと痛くしてほしいとか?」
もっともなにも、痛いわ!と言いたかったが、まともに今話せる気がしない
「んー、ちょっと我慢してよ。動いたら余計に痛いからね」
急に声色が変わったと思ったら指がゆっくりと抜かれていった
そして、服を脱ぎ始めた
カチャリとベルトが鳴り、するりと男の腰から抜けた
服の上からでもわかるくらい主張しているそれは、ズボンと下着を脱いだら余計に目立って見えた
この状況で、男のものがそんなふうになっていること自体に激しい嫌悪感を抱いた
そして、その肉棒が舜太に突き入れられた
「ぁ゙ッ、…いたぁッ、…ぃ゙たいっ…!、やめてッ、やめてくださいっ、…ぬ、いてッ」
ぬちゃぬちゃと気持ちの悪い水音が部屋に響き渡る
「いいねっ、………よく締まる尻だ」
「ッ!………やぁッ……!や、だッ!離してや……ッ、いたぃ゙ッ……」
もう敬語を使う余裕もなかった
この人はプロデューサー何かじゃない
ただの犯罪者だ
男は自分の下で助けてと泣いている舜太のことを気にせず犯し続けた
解放されたのは、数時間たったころだった
ぼろぼろで動けない舜太を写真に撮って、誰かに言ったらばらまくと脅して出て行った
「…い゛たっ……、うぅっ…」
ぼろぼろと涙をこぼしながらうつぶせの状態から起き上がる
とりあえず服、と思い地面に落ちていた自分の服を拾う
ボタンを何度も掛け違えて、ジッパーも上げるのに苦戦しながらなんとか着終わって、床に座り込んだ
帰らな。明日も撮影、やし
そう思ってなんとか立ち上がる
ふらふらとしながら部屋を出て、そのままホテルを出た
周りの人に見られないようにと持ってきたマスクをつけて帽子を深くかぶる
そこからどうやって帰宅したか
自分でもわからなかった
コメント
1件
うわ……読んでて心臓がぎゅってなった…… 舜太、めっちゃ怖かったやろうな。仁ちゃん守るために自分を犠牲にするところ、選択肢がないってのが本当に胸糞悪かった。泣きそうになりながら「俺がしたらええんですか」って言うシーン、ほんまにしんどかった。 でも、こんな重い話をここまで生々しく書けるまるるさんの筆力、流石やと思う。ちゃんと受け止めたよ、この闇。続きも読むからね🥀
#ご本人様には関係ありません
*アイス*
16,910
じゅんじゅん
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