テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
66
ララ
52
158
夜。
ソファでくっつきながらテレビを見ていた二人。
碧海はいつものように蓮の腕に抱きついていた。
🦊「碧海。」
✈「ん〜?」
🦊「ちょっと話がある。」
✈「なに?」
少しだけ真剣な蓮の声に、碧海も体を起こす。
🦊「今度、実家に帰ることになった。」
✈「うん。」
🦊「2泊3日だけ。」
碧海は一瞬、何を言われたのか分からなかった。
数秒遅れて意味を理解すると、笑顔がゆっくり消えていく。
✈「……2泊3日?」
🦊「うん。」
✈「2日やなくて?」
🦊「2泊3日。」
✈「……。」
碧海は何も言えなくなる。
ただ蓮の顔だけを見つめていた。
✈「いつ行くん?」
🦊「明日の朝。」
✈「……明日?」
🦊「うん。」
碧海は小さく頷く。
でもその表情は、今にも泣きそうだった。
✈「一緒には行けへん?」
🦊「ごめん。今回は家の用事だから。」
✈「……そっか。」
碧海は笑おうとする。
でも口角は少しも上がらなかった。
代わりに、蓮の服の裾をぎゅっと握る。
✈「3日も会えへんの?」
🦊「毎日電話する。」
✈「ううん、、声聞くだけじゃ足りへん」
🦊「……。」
✈「ぎゅーもできへん。隣にもおらん。朝起きても蓮くんおらん。」
🦊「碧海。」
✈「寝る前もおらん。帰ってもおらん。」
話すたびに、碧海の声は少しずつ小さくなる。
蓮はその手をそっと握った。
🦊「すぐ帰ってくるよ。」
✈「俺にはすぐちゃう……。」
🦊「……。」
✈「蓮くんおらんかったら、、誰に甘えたらええん、?」
その一言に、蓮の胸が締めつけられる。
碧海は俯いたまま、蓮の手を両手で包み込んだ。
✈「やだ……。」
🦊「碧海。」
✈「行かんといて……。」
🦊「ごめん。」
✈「二泊三日も無理、今日だけでもこんな寂しいのに」
碧海は必死に笑おうとする。
でも目元は少しずつ赤くなっていく。
✈「俺、ちゃんと待っとるから。」
そう言った声は少し震えていた。
蓮には、その強がりが痛いほど伝わる。
🦊「無理しなくていい。」
✈「無理なんかしてへん……。」
🦊「碧海、、」
✈「……。」
碧海は唇をぎゅっと噛む。目に涙が浮かびそうになる。
でも必死に瞬きを繰り返して堪えていた。
✈「……泣かへん。泣いたら困らせるもん。」
🦊「困らない。」
✈「でも行ってほしくないって言ったら、、蓮くん困るやろ……。」
その声は今にも涙に変わりそうだった。
蓮は何も言わず、碧海をそっと抱き寄せる。
✈「……今日だけは。ずっとぎゅーしとって。」
🦊「うん。」
✈「離さんといて……。」
蓮は返事の代わりに、碧海の背中をゆっくり撫で続けた。
コメント
1件
ああ〜もう、しんどい…!碧海の「蓮くんおらんかったら誰に甘えたらええん」って台詞、グサッときたわ。日常のぬくもりが当たり前になってるからこそ、たった2泊3日が耐えられないって感じ、すごく伝わってきた。泣かへんって強がるところも、蓮を困らせたくないって気持ちも、碧海の優しさと不安がぎゅっと詰まってて切ない…。2人の距離感と触れ合いの描写が丁寧で、余計に寂しさが際立ってたな。続き、めっちゃ気になる🔥