テラーノベル
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滝田タイシン
720
106
#社畜
えりまし圭多
440
コメント
3件
いやあ、もう最高でしたね!各メンバーが遊具の上で決め台詞決めて子供たちの前に現れるシーン、完全にヒーローものの王道で胸が熱くなりました。特に「勘が良いだけの男」っていうブルーの自己紹介、控えめだけどかっこいい。 そして何より、若葉ちゃんが大地を心配してメンバーに連絡してたっていう伏線の回し方、じんわり来ましたね。みんなでブルーをリーダーに仕立てるお芝居を続けてるところも、チームワークの良さが出てて好きです。最後の人気投票が“五人”になった余韻が優しい。
「高速の貴公子、サイコレンジャーレッド!」
「さとりの貴婦人、サイコレンジャーピンク!」
「正義のブルドーザー、サイコレンジャーイエロー!」
「スキャンアイレディ、サイコレンジャーブラック!」
メンバーたちがそれぞれ遊具の上で決め台詞とポーズを決める。
「みんな……」
ブルーは泣きそうになるぐらい嬉しかった。なぜみんながここに居るのか? 不思議ではあったが、そんなことはどうでも良いくらい、ピンチに現れてくれたことに感激していた。
ブラックが顎でブルーの番だと促す。
ブルーはブラックの意図を理解して、サムズアップした右手を前に突き出す。
「勘が良いだけの男、サイコレンジャーブルー!」
ブルーまでポーズと台詞を決めたので、子供たちは呆気にとられる。
「とう!」
四人はジャンプして、子供達の近くに着地した。
「君たち、弱い者苛めは駄目だぞ」
レッドがリーダー格の子供の肩に手を置く。
「お、お前らも偽者じゃないのか! コスプレしてるだけだろ!」
リーダー格はビビりながらも、生意気な口を利く。
「超絶スピード!」
レッドはそう叫ぶと、三人の子供たちの間を凄いスピードで駆け回る。
「あれ? 僕、今日は宿題忘れて先生に怒られたのね」
ピンクが一人の少年の頬に手を添え、優しく呟く。
「ほら、俺の腹を思いっ切り殴ってみろよ」
「なんだと! 痛い!」
イエローがリーダー格の少年を挑発して殴らせ、痛い思いをさせる。
「ああ、鞄の中に漫画なんか入れて。学校に持ってっちゃ駄目だぞ」
「ご、ごめんなさい……」
ブラックが残りの一人の頭を撫でながら注意する。
メンバーがそれぞれの能力を披露し、子供達の瞳が驚きからだんだん憧れに変わっていく。
「ありがとう、ブルーさん!」
優太がブルーに抱き着く。
「ちゃんと助けを求めてくれたな」
「あっ、もしかして、ブルーさんは大地さん!」
ブルーは優太の頭を優しく撫でた。
「俺は誰でも無い。サイコレンジャーブルーだ」
ブルーがそう言うと、優太はニッコリと笑って頷いた。
「さあ、ブルーさん、帰りましょうか」
「ああ」
レッドは最後までブルーがリーダーかのようなお芝居を続けている。
ちょうどその時、ヘリコプターのプロペラ音が聞こえてきた。迎えまで手配済みだったのだ。
子供達に別れを告げ、メンバー達はブルーを先頭にして、ヘリコプターに向かい歩き出す。
「みんなありがとう。でも、どうしてここが?」
ブルーは振り返り、みんなの顔を順番に見回した。
「ごめんね、大地君。若葉ちゃんが大地の様子が変だから調べてくれって、何度も言うから……あなたから漏れ聞こえてきた情報を教えちゃったの」
「あっ、私だけじゃないでしょ! みんな心配してたじゃない!」
ブラックが慌てて、三人を順番に指差しながら叫ぶ。
「でも、大地が子供の為に頑張ってるって知って、若葉ちゃんは見直したって言ってたよな」
「ちょっと剛士さんもやめてよ!」
ブラックは耳まで真っ赤にして焦る。
「大地がリーダーのようにお芝居しようって、提案もしてくれたよね」
レッドまでブラックをからかい出す。
「か、勘違いしないでよ! 私はあの優太って子が心配で……」
「若葉、本当にありがと。優太も俺も心から嬉しかったよ」
ブルーはブラックの肩に手を置いた。
「それにみんなも……」
(俺が優太を心配していた時、メンバーも俺を心配してくれていたんだ)
「ホントにありがとう」
ブルーは心からそう思った。
その後、ブルーの人気投票数は五人になった。