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♥

54

2024年08月20日

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 「…!」


 玄関のすぐ近くで待っていたので足音で分かった。来たんだ。


 僕を呼ぶ声に答え、扉を開けた。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「…お邪魔します」


 上着を掛け、ティナリの隣の椅子に座らせてもらった。



 少し沈黙が続いた。言葉が出てこない。


「お、お茶でも淹れるよ。」

「ありがとう…」


 まずい、話題を…


 「…セノ」



 唐突に名前を呼ばれ、唖然とした表情で見つめてしまう。だがすぐ返事を返した。


 「…ぁ、なっ何でも、ない…!」



 「何でもない」…そんな訳が無い。目を逸らし、泳がせ、少し俯いている。何かあるはずだ…


 「…俺が、何かしてしまったか…?」



 つい考えていた事を口にしてしまった。



「は、はぁ!?何をもってそう思ったんだよ…!でも …なんだか、慣れないなって。」

「慣れない?」


 ティナリは頷いて話を続けた。



「ほら、僕達って学生時代からのつきあいだろ?今まで何年も関わってきたのに、家には呼んでなかったんだなーって思ったんだ。」


「…今日、僕たちが話す内容はそんなに変わらないはずなのに、『家』って付くだけで…一気に緊張感というか。」


結局いつもとちょっと違うけれど、と付け足して、微笑んで。ティナリはこちらを向いた。




「……セノは、好きな人…いる?」

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コメント

4

ユーザー

天才すぎて最高ですすすす

ユーザー

長くてごめんなさいな

ユーザー

あ、最高です...

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