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主人公 高橋 菜乃花
「はぁ…なんで私は報われないの!」
こんな独り言を呟いて私は枕を床にたたきつけた。
今日の学校で行われた歌のコンテスト。私は歌を歌うことが大好きだったから、とても張りきっていた。学校では身長が小さいとバカにされていたけど、これは見返すチャンスだと思い私は歌に没頭する毎日を送った。家に帰っては課題となる曲を聞き歌う、ご飯中も口ずさむ、お風呂でももちろん歌っていた。人一倍頑張ったのに、コンテストでは3位。3位でもいいのではという人もいると思う。でも、私は1番が良かった。1番でなければ意味はなかった。
お母さんがいつもそういうからだ。
「菜乃花は1番なんだから。ずーっと1番でいてね?」
その言葉は私にとってプレッシャーであり、希望だった。だから私は1番であるように頑張った。なのに、なのに…、!
1番でなかった私には意味が無い。コンテストの結果を聞いてお母さんはこちらに向かってきて叩いてきた。
「お母さんの言うことも聞けないの!?」
そんなこと言われても…私は頑張ったんだよ、努力したんだよ、!報われないなんておかしいよ!
こんな思い出したくも無い記憶は忘れよう、そうだ。パソコンでなにか気分が晴れるものはないか調べてみよう。
パソコンを開いて「気分が晴れる方法」と検索。上にでてきたサイトをポチッと開いた。
まじかる︎︎⟡ふれんど へのご招待 ♪
今の生活に不安を抱えている皆様へ、魔法の力をお配りします。これであなたも憧れの魔法少女に大変身♪
魔法の力で嫌いな人をやっつけちゃいましょう!
…けっして使い方を間違えてはいけません…
まじかるふれんど…?なんだそれ、気分が楽になる…、?ほんとなのか…?し、しかも無料!?とにかく今は極楽が欲しい。何かは分からないが、とりあえず購入しよう。
購入ありがとうございます!今からあなたに合う魔法の種類診断を行いますね♪
魔法診断…?子供っぽい騙し手口か…?まぁ無料だし…やってみるだけならいいか!
そうやって私は魔法診断という謎の診断を受けた。するとすぐにサイトからのメッセージと共に、ポストに送ったという通知が入った。
は、早くない!?
そんなことを思いながらも、お母さんに隠れながらポストへ向かい、荷物を取る。
「ほ、ほんとに来た…すこし重いかも、なんだろう…」
自分の部屋に無事荷物を運ぶと、私は急いで箱を開けた。
あれ、ヘアピン、?なんだ、可愛いやつじゃん!
中身は割れたハートのヘアピンが2つ、そして説明書のようなものが入っていた。使い方を間違えるなと書いてあったので、説明書をしっかりと読む。
ー説明書ー
・このヘアピンをつけながら「magical」と特定の相手に向かって唱えると相手の寿命を半分減らすことができます
・悪用は禁止とさせてもらいます。他の相手にこのアイテムをあげた場合、違法とみなし処分させていただきます。
・お使いになる代償として、あなたの記憶を少しずついただきます。ご了承ください。
ー追記ー
・魔法少女通信アプリ / ふれんでぃあ のご登録をお願いします。
あ、相手の寿命を減らす、!?ほ、本当なの…、?
半信半疑のまま、そのヘアピンを身につける。思ったよりも可愛く、自分に馴染んでいたので気に入った。それにしても、相手の寿命を減らすって、どういうことなのだろうか。これが本当だとしたら、私はとんでもない力を手に入れてしまったことになる。
とりあえず今日は1回休もう。
明日の学校で、色々試してみればいいじゃないか。
ということで、今日は寝ることにした。
読んでいただきありがとうございました🙏