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展開が予想外過ぎて泣いた((( でもすっごい好きです!!ありがとうございます!!😭✨
圖阿です!
突然🤪💎♀️小説が書きたくなったので書きました!✨
どうぞ!
・・・
💎side
静まり返った部屋に一人の男性が入ってくる。
僕の恋人であるイフくんは部屋の電気をつけるとそのまま浴室に向かってしまった。
💎「…………はぁ……今日も駄目か……」
ここのところイフくんと僕の関係は良好とはとても言えない。
僕が彼に『いってらっしゃい!』『おかえり!』などを言っても無反応、所謂無視をされている。
おまけに、彼が仕事が休みの日は一日中一緒にいられるというのに、彼はスマホやテレビを見てばかりで僕を見てくれない。
何度かちょっかいをかけたことがあるが不思議そうにするだけでまた、作業に戻ってしまう。
💎「………もうイフくんに飽きられちゃったのかなぁ…ッ?」
自分でそう言うと、目の前が霞んできて僕は何も考えずに外に飛び出した。
💎「………はぁ…どうしよう…?」
外に出たのはいいが、スマホや財布を部屋に置いてきてしまった。
飛び出してきておいて、すぐに戻るのは気が引けたため、僕は近くの公園のブランコに乗った。
この公園にはイフくんとよく来ていた。
ブランコをこいでいると、あの頃に戻れたような気がして嬉しい半面、また泣きたくなってしまった。
💎「…………」
キィッ…キィ…
静かな空間に少し錆びたブランコの音だけが鳴り響いていた。
💎「…………イフくんが僕を心配して迎えに来てくれたり…………なぁーんて笑」
そんな期待を胸に、僕はしばらくブランコをこいだ。
1時間が経ったところで、公園には誰も来なかった。
僕はアホらしくなり、彼がいる家に帰った。
💎「………タダイマ…」
少し気まずさがあったため、小声で家の中に入ると、家中が静まりかえっていた。
寝室を覗けば彼は1人で寝るには大きすぎるベットの上で寝息を立てていた。
寝室に入り、近づいても彼は起きる気配がない。
💎「………………イフくんの…バカ…」
彼の目元を優しく擦る。
彼は最近あまり寝れていないのか、目の下に隈ができている。
前に比べて体も痩せている。
💎「………イフくん…僕のこと……もう嫌いになっちゃったの?」
問いかけた相手はいまだに眠っている。
そんな返答の返ってこない相手に僕は言う。
💎「……僕のことは嫌いでもいいよ……でも、好きな人が辛そうなのは見たくないんだ……少しでいいから僕にその辛さを分けてよ…ッ…」
💎「……いってらっしゃい…」
翌日、彼はまた僕の横を素通りすると、何も言わずにこちらを見ることなく出かけてしまった。
💎「………職場で何かあったのかなぁ…?」
そんな疑問を持っても、彼はその答えをくれない。
彼と少しでも前の関係に戻れるように色々やってみた。
掃除をいつもより丁寧にやったり、見た目に気を使ってみたり、彼が好きなものをこっそり買って渡したり。
けれど、彼は掃除を丁寧にしても、贈り物をしても気味悪がるだけで何の進展もしなかった。
ある時、休みの日はいつも家で過ごす彼が、オシャレな服を着て、何処かに出かけた。
いつもと違う行動に僕は居てもたってもいられず彼の後をこっそりつけた。
💎「………ジュエリーショップ……」
彼が入ったのはジュエリーショップだった。
彼はこのような所に来るようなタイプではないことを知っていたため、僕も彼に続くように中に入り、少し遠くから彼の様子を観察した。
🤪「…ーーーーーー?」
店員「ーーーー♪!ーー?」
🤪「ーーー。ーーーーー!!」
遠かったため、何を話しているのかまでは分からなかったが、彼が指輪を買ったのは間違いなかった。
しかも、2つ。
イフくんはジュエリーショップで指輪を買った後、今度は花屋に行った。
この花屋は友達のりうちゃんが働いているお店だ。
………もしかして…りうちゃんのことを好きになったのかなぁ…ッ…?
そんな不安を胸に、僕もこっそり店内に入り2人の様子を観察する。
ジュエリーショップと違い、そこまで広くないため、僕は2人の会話が聞こえる距離まで近づいた。
🐤「ーーー…そっか…今日渡すんだね…♪」
🤪「あぁ…あいつには随分と待たせちまったからな」
🐤「…その指輪きっと喜ぶよ♪」
🤪「そうやとええんやけど…」
🐤「…たっく!!なに自信なくしてんだよッ!!((バシ←🤪を叩く」
🤪「いて…!」
🐤「まろが一生懸命考えて選んだものなんだから絶対喜ぶよ♪!」
🤪「……ありがとな…りうら♪」
🐤「どういたしまして♪」
🐤「はい、これ予約されてた花」
🤪「サンキュ」
イフくんはりうちゃんから花束を受け取ると、お店を後にした。
💎「………イフくんやっぱりもう違う人ができたんだ…」
💎「あの指輪もあのお花もきっと僕なんかよりもずっと素敵で綺麗で可愛い人に渡すんだろうな………」
嫌だな…。
心がジクジクと痛みを増した。
僕は彼がどんな人と会うのか最後に見てから、家に戻って彼が帰ってきたらちゃんと別れられるように準備しようと思った。
石畳の階段を登って行く。
この上に居るんだ。
意を決して前を向くと、そこにはイフくん以外人がいなかった。
まだ来ていないのかと思っていると、彼は床に片膝をつけてしゃがみ花束を置いた。
そこをよく見ると、それは墓石だった。
🤪「………久しぶりやな……ほとけ…」
💎「……………え…??」
彼は今なんて言った?
ほとけ??
墓石をよく見ると、確かに僕の名前が刻まれていた。
けれど、どういうことだ。
僕は確かに生きて
瞬間、僕の頭に記憶が蘇り初め、酷い耳鳴りがした。
…………そうだ……僕は………あの日死んだんだ…。
ーーー
🤪side
3年前
💎「ねぇ、イフくん!!今日は天気も良いしお散歩行こうよ?」
🤪「ええよ♪ほんなら、あの公園また行くか?」
💎「行く行く!!✨✨イフくん早く行こ!」
久しぶりの休みにテンションの高い俺の愛しい彼女は俺の腕を引っ張って早く早くと急かしている。
🤪「わかった、わかったw」
まるで犬みたいやな…そう思いながら俺は支度を始めた。
💎「キャーーー!!!✨✨」
ブランコにほとけを乗せて、後ろから押してやると、ほとけは心底楽しそうにブランコをこいでいる。
いい大人がブランコで子どものようにはしゃいでいるのは、端から見たら少し異様かもしれない。
それでも、俺はこの時間が大好きだった。
💎「イフくんもっと押して!!✨✨✨」
🤪「はいはい♪w」
💎「やっぱりブランコ楽しいね♪?」
🤪「せやな♪」
俺はチラッと時間を確認する。
実は、今日ほとけとこの後ジュエリーショップに行って結婚指輪を買おうとしている。
ほとけに内緒で予約をしているため、『びっくりするだろうなぁ♪』とワクワクしながら俺はほとけと手を繋いでジュエリーショップへ向かった。
💎「イフくん何処に行くの?」
🤪「んーちょっとな♪」
💎「???」
何もわかっていない彼女の顔を見て、俺は幸せいっぱいやった。
信号待ちをしていると、ボールを追いかけて来た少年がトラックに轢かれそうになった。
💎「ッ!!…危ない!!!!」
ほとけは咄嗟に少年を庇った。
🤪「ほとけッッッ!!!」
ドンッッッ…!!!
トラックはほとけと少年をはねてしまった。
道路の少し先までほとけが飛ばされていくのを見て、俺は一目散に駆け寄った。
🤪「ほとけッッ!!」
子ども「…ッ……うわぁあああああんッッッ!!!((ポロッ」
ほとけが少年を自分の体で守るようにして抱き寄せたため、見たところ少年に怪我はなかった。
けれど、ほとけは頭から血を流し、俺の呼びかけにまったく答えない。
全身から血の気が引き、俺は震える手を操作して救急車を呼んだ。
その後、懸命な治療が行われたが、搬送途中にほとけは心肺が停止し、病院に着く頃には亡くなっていた。
俺は霊安室でほとけの遺体を見た時、ただ涙が静かに流れるだけだった。
小さい頃、母親が亡くなったときはギャンギャン泣いて周りを困らせたというのに、最愛の恋人を前にして俺は涙を流すことしかできなかった。
この状況を理解したくなかった。
女性「……あの…ッ…」
霊安室をでると、一人の見知らぬ女性が俺に声をかけてきた。
🤪「…………どちら様でしょうか……」
女性「…この度は息子を助けていただき本当にありがとうございます……」
🤪「………!」
その女性はほとけが庇った子どもの母親だった。
女性「…私が息子をしっかりと見ていなかったばっかりに本当に申し訳ございませんッ…!!」
女性「謝ったってどうにもならないことは分かっていますッ…!…それでも…ッッ」
女性は土下座を擦るような勢いで謝ってきた。
俺は、今すぐにでもこの人を殴りたかった。
あんたがしっかりと子どもを見ていたら、あの子どもが道路に飛び出して、ほとけが庇って死ぬこともなかったんだ。
そう言いたかかった。
けど、俺にはそんなことをする気力するも残っていなかった。
女性に『謝らないでください』そう言って俺は女性の横を通り過ぎた。
ほとけの葬式の日、りうらたちもやって来た。
りうらと初兎は大泣きをして、ないことアニキがずっと背中を擦っていた。
ほとけに最後のお別れをするために、一人一人棺の中に思い出の品物を入れた。
品物をいれるたびに涙ぐみながら嗚咽を漏らす声が多々聞こえた。
ーーー
🤪「…………ほとけ……お前があの日いなくなってから俺の世界はずっと灰色や…」
🤪「お前がいない世界は寂しくて辛くてなんにも楽しくあらへんッ…」
🤪「夢で目の前でお前が轢かれるんのをなんべんも見たッ…!」
🤪「あの時、俺がお前を守れたらって…ッ……どんなに後悔してももうお前はおらん…それがほんまに苦しいんやッ…」
💎「………イフくん……」
🤪「……グスッ……これ、ほんまはあの日に送るはずやった指輪や…」
そう言って、箱から一つの指輪を出し、自分の左手にはめたイフくんは箱の蓋を開けて、墓石の前に置いた。
🤪「……ほとけ……愛しとるよ♪」
🤪「……ッ……ヴ…ッ…((ポロッポロッ」
🤪「ほとけッ……お前に会いたい…ッ…!((ポロッ」
大粒の涙を流しながら泣くイフくんに僕は何もできなかった。
ずっと彼が僕に冷たかったのは僕を嫌っていたんじゃなくて僕が見えなかったからだった。
こんなにも僕を思ってくれる彼に僕は今まで辛いのは自分だけだと思っていた。
………僕って本当にバカだな…。
最後に、彼に伝えたい。
『神頼み』なんて、効果があるか知らないけど、僕は神様にお願いをした。
どうか…彼にこの言葉が届きますように
💎「イフくん………僕の分まで幸せに生きてね…♪!」
💎「愛してる」
🤪「………!!((バッ←振り返る」
🤪「……………ほとけ……?((ポロッ」
🤪「……ッ…俺も……お前を愛しとる…♪!」
終わり
・・・
見てくださりありがとうございました!