テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
霧雨の都会の夜、ビルの屋上でデクとかっちゃんはヴィラン「コピークイーン」と対峙していた。コピークイーンは長いコートを纏い、赤い目が鋭く光る。その隣には模倣したヒーローの能力を使い、空中に浮かぶ炎の球を操る手が見える。
コピークイーン、彼女の個性は「完全模倣」。
どんなに扱いが難しい個性でも瞬時に適応し、戦術までもコピーしてしまう個性。
「お前たちが次の実験台だな。コピーされた力が元の持ち主より優れているって証明してやる。」
デクは緊張した面持ちで一歩前に進み、かっちゃんに指示を送ろうとする。しかし、かっちゃんは爆破を起こしながら勢いよく攻撃を仕掛ける。「そんなもん、ぶっ潰してやるよ!」
だが、その攻撃はコピークイーンに完全に模倣され、巨大な爆破エネルギーの反撃でかっちゃんは地面に叩きつけられる。「なにぃっ…!」
「かっちゃん!」デクは駆け寄りながら叫ぶ。「彼女はただ模倣するだけじゃない。模倣した力を自分のもの以上に使いこなすんだ!」
コピークイーンは不敵な笑みを浮かべながら、デクを見つめる。「さて、次はお前だ。」
デクは冷静さを取り戻し、彼女の動きをじっくり観察していた。「かっちゃん、僕たちはお互いの力を引き出し合えば、彼女を倒せるはずだ。」
「はっ、そんなことできるわけねぇだろ!」かっちゃんは不満げな顔を見せるが、デクの真剣な眼差しに思わず拳を握りしめる。「…いいだろ。やってみるか。」
二人の絶妙な連携がここから始まる。デクの分析と作戦指揮が的確にかっちゃんの爆破エネルギーをサポートし、コピークイーンの模倣の範囲を徐々に狭めていく。そして、ついに二人の力が最高のコンビネーションとなり、コピークイーンの能力を打ち破る一撃を放つ。
屋上に響くヴィランの敗北音。コピークイーンは膝をついて悔しさを滲ませながら呟いた。「この二人…計算外だった…。」
かっちゃんは肩で息をしながらデクに向かってふざけるように笑った。「やるじゃねぇか、デク。でも次は俺一人でぶっ倒してやるからな!」
デクも微笑みを返し、彼の隣に立ちながら空を見上げる。「ありがとう、かっちゃん。この経験が僕たちをさらに強くしてくれるはずだ。」