この作品はいかがでしたか?
106
この作品はいかがでしたか?
106
シャークん病み、リスカ等血の表現あり
1部書いてて心が苦しいです(?
苦手な方は回れ右ではどうぞ
シャークん視点
〈シャークんってなんか自意識過剰だよね〉→えそれな〉→共感助かるw〉
〈正直シャークんがいない動画好きなこと多いんだよね〉
〈🦈さん1人wt抜けても変わらんくね〉→俺も思ってしまった〉
……うるさい
うるさいうるさいうるさい…!
全部わかってるよ
俺1人いるだけであのグループは可笑しくなるって
他のメンバーにまで迷惑かけるって…!
言われなくてもそんなことわかってるっての
そんなことわざわざ更に自覚させんなよ
もう…
sh「全部消えてしまえばいいのに……ッ」
気付けば右手にはカッターがあり、左手首は紅く染まっていた
sh「っ…w」
綺麗
すごく綺麗
まるで俺じゃないみたいに
これがそのまま自分ならいいのに
でも時間が経てば汚くなる
はじめは綺麗なのに
まるで俺自身が映されているようだ
初期の頃はアンチなんてなかった
今頃になるともうそれしかいないようになって
今の俺は汚れてて
黒く濁った緑色と……
それと異なる輝く水色、赤、青、紫、黄色…
輝きに濁りは必要ない。
sh「っあー…今日やりすぎたかな…w」
左手首の傷は深く、底が見えなくなるようにどんどん紅いモノが中から出てくる
こんなところ誰かに見られたらだめだな…w
sh「今日撮影ないと思うし…もっとやってていいかな〜……」
せめて1人の時は自由に過ごしたい
貧血になったってそんなことどうでもいい
ただ切った底から昇ってくるそれを眺めているだけで幸せと感じてしまうのだから
その幸せが途切れてしまわぬように、もっと…
〈ピロン〉
sh「っ…何…」
スマホを持ち上げ確認すると音が鳴った通りトークが1件きていた
br『今日急遽撮影入りそうなんだけどシャークんできる?』
撮影…
今はそんな気分じゃないし、いてもいなくても何も変わらないし別にいいかな
sh『ごめん、無理』
br『了解!皆に伝えておくね』
思ったより相手からの返事が早かった
わざわざこんなのにまで聞くなんてやっぱ気が利くなぁ…w
これからの撮影ほぼ全部休んでみようかな
そしたらもう俺のことは忘れてくれるでしょ
スマホの画面に血が垂れる
拭きはするけど、止血なんてしない
めんどくさいし
〈プルルルル プルルルル〉
sh「今度はなんだよ…」
またBroooockからだった
sh「ん、なに?」
br『…最近元気ないように思えるんだけど大丈夫?』
sh「んぁ…まぁ、別に…」
br『…大丈夫じゃないでしょ』
『嫌じゃなければなんだけど、話してくれない?』
…うるさいな
sh「………ごめん、忙しいから」
br『っあ、ちょ──』
〈ツー、ツー、ツー〉
何か言いかけていたけど
どうでもいいかな…
sh「はー…」
左手首を見て今更何をしているのかと思う
こんなことしてもどうせ何も変わらない…
そう考えながらももっと深く傷付ける
sh「い”っ…」
流石にやりすぎたかな
痛みがじわじわと俺を襲ってくる
sh「…どーでもよ……」
〈プルルルル プルルルル〉
……また?
Broooockからではなく、今度はNakamuからだった
sh「…何?さっきから着信とか凄いんだけど」
nk『だってBroooockからシャークんが無理してるって言われて…そしたら電話するでしょ!』
…うるさいなー……
sh「いや無理してないって」
「Broooockの勘違いじゃないの?」
nk『じゃあなんで笑ってくれないの?』
『そういう言葉はいつもなら笑って言ってくれるでしょ…?』
sh「っうるさい!」
nk『ッ……!』
やば…言っちゃった
sh「とにかく大丈夫だから」
「じゃ」
nk『は!?おま──』
〈ツー、ツー、ツー〉
本当になんなんだろう
こんなにしてくる意味がわからない
あいつらに何のメリットがあるのかさっぱりわからない
…でもとりあえずワイテからはメンバーにすら何も報告せず静かに消えて
あいつらとももう他人
ただの高校の同級生
そんな関係に戻るだけ、これからもう何もなければ会うことは無い
これで皆幸せだよね
〈ピロン〉
〈ピロン〉
〈ピロン〉
……うるさ
全部通知OFFにして着信拒否にしないと
だってもう他人じゃん
ただの他人の連絡先とかどうでもいい
もう…もう戻れない
戻る気なんて更々無いけど
SNSのアカウントは…放置でいいかな
ログアウトとかでもするとリスナー……元リスナーにばれるもんね
あまり大事にはしたくない
別に元々ならないとは思うけど
sh「あいつらの相手してるだけで疲れたな…」
今日はもう寝ちゃおうかな
Nakamu視点
nk「は!?お前待てっ…」
〈ツー、ツー、ツー〉
あー切れた…
もう分かりやすすぎるだろあいつ
あんなん無理してるとしか思えないっつーの
nk「とりあえず文面…」
nk『しゃけ?』
『ほんとに辛くなったら話せよ』
…既読は多分だけどつかないかな
何があったのかなんて知らないけど何か力になれないかな…
〈ピロン〉
nk「…?Broooock?」
br『通話してみた?』
nk『うん』
br『どんな感じだったー?』
nk『明らかに無理してる感じ』
『してないって言ってたけどわかるよね』
br『だよね!?』
『ほんとに心配だよねー…』
本当は今すぐにでも話してほしい
でも本人が嫌なら無理に聞き出すのも悪いし
…それにしてもやっぱり既読つかないか
ずっと未読のまま…いつもならすぐつくのに
何があったのかな…
連絡無しで突然家行っても迷惑だと思うし
話す術がないな
〈ピロン〉
nk「ん…きんときか」
kn『さっきからシャークんと連絡とれないんだけど何か知らない?』
nk『それが俺もぶるーくもなんだよね』
『ちょっと通話はできたんだけどそれから連絡とれなくてさ』
kn『え、通話できたの?』
nk『うん、でもいつもより明らかに元気なかったよ』
kn『えー、何があったのか心配だね』
nk『だよね』
きんときもなのか…
てことはスマイルきりやんもかな
まぁBroooockからそのこと聞いてるからわかんないけど
…ちょっと会いたいなー……
─数時間後
シャークん視点
sh「ん…ちょっと寝過ぎちゃったかな」
結構寝てる…だいぶ疲れてたのかな
この時間ならもう撮影も終わって…
…もう関係ないしどうでもいいか
えっと…カッターは……
sh「あれ…ここになかったっけ」
寝ぼけてどっか置いちゃったかな
sh「っうわ…」
何この通知の数は…
ちょっとだけ連絡アプリ開いて…こんなに通知が来てるなんて思わなかったな…
…ちょっと気になるけど、既読付けたらなー…
sh「…は…?」
興味本位で見ちゃったけど…これ…俺の左手首に…カッター?
そういえば合鍵渡してたっけ
…問い詰められるかな
でもその前に消えればいいか
nk『あ、しゃけ!!』
sh「ッうわ…ばれた…」
br『えまじじゃん既読ついてる』
…こいつらだる…
nk『そんなに辛かったら言ってくれたらよかったのに』
『てかこんな深く傷つけて痛くないの?精神的にも大丈夫?』
kn『通話でもいいから良ければ話して欲しい』
『無理なら無理で大丈夫だから』
…………
sh『ごめん無理』
『それともう関係ないから』
通知も来ないから快適
もう関わらなくていい開放感…いいな…w
これでもう誰にも迷惑かけることはなくなった
後はもう全部自由
sh「あ、カッターないじゃん…」
あいつら持ってったかな
まぁ別になくなれば買うだけなんだけどね
sh「じゃ、買いに行かないと」
Broooock視点
シャークん…なんであんなことしてたんだろ
まぁ確かにもらった合鍵使って勝手に入るのもおかしいかもしれないけど
あんな状態のシャークんを放っておけるわけがない
〈ピロン〉
ん…Nakamuか
nk『しゃけのカッター誰が持ってたっけ?』
kn『きりやんじゃない?』
kr『俺だね』
nk『おけ、あざす』
br『どしたん?』
nk『いや、Broooock辺が持ってたら普通にシャークんに取り返されそうだなーって思ってさ』
br「なにそれ…ww」
思わず声に出して呟く
br「あ、そういえば買い出し行かなきゃ」
食材足りなくなってきたからな〜、そろそろ買わないとだし
br「えっと何買えばいいんだっけな〜…」
これは…もうなかったかな
こっちはまだあった気がする
br「っあ…あれ…!」
シャークんだ…!
br「シャークん!」
シャークん視点
br「シャークん!」
sh「は、」
なんで…?
…嫌、もう会いたくなかった
所詮他人として扱えばいい…かな…
sh「どちら様ッ…です、か?」
br「っへ、、?」
苦しい
今まで普通に話したりゲームしたりしていたのに
もう他人ということを自覚させられる
いざこういう場面に直面するとこうなるんだね
br「ねぇ、Broooockだよ?」
「さっきまで連絡も取り合ってたじゃん…!」
sh「………」
「じゃあ1回外で…」
br「…わかった」
一応カッターは見つけてもう後はレジ通すだけだし…
Broooockにバレないようにレジまで行かないと
─公園
br「…なんで知らないフリするの?」
sh「言ったじゃん」
「”もう関係ないから”って」
br「どういうこと…?」
sh「とにかくもう嫌なんだよッ…!」
このまま本音を言ってしまえばどうなるか
そんなの知ったことでは無いけど
その後はもう関わらないようにするだけ
sh「何も…何も知らないくせに言うなよ…!」
br「ねぇっ、何が嫌なの?それも教えてくれない…?」
sh「…どうせ言ったところでお前にはわかんないだろ、意味ないよ」
「俺の気持ちなんてわかる奴いないんだから…w」
このまま話を終わらせられればもう関係も終わる
…まだかな
br「確かに僕も皆もシャークんの気持ちはわかんないよ」
「それでも話してみるだけでもしてくれないかな?」
sh「…………」
「これ」
仕方なくスマホを起動してBroooockに差し出す
反応が怖い
”自業自得”なんて言われたらどうしよう
なんて思われるかな
なんて言われるかな
怖い…
br「…なにこれ」
sh「っ……」
「やっぱこんなので傷付いてたらダメだよな、w」
br「そんなことない」
「…むしろ言ってくれてありがとう」
「辛かったよね…お疲れ様」
sh「…へ…?」
なんで…
なんでそんなこと言うの…?
そんなこと言われたら…
sh「俺ばかみたいじゃん…ッ」(ポロ
こんなことで悩んで
こんな簡単に解決して…
なんで最初からそうしなかったんだろ
もう全部、終わらせられると思ってた
でも終わらせられなかった…終わらせたくなくなってしまった
ほんと、何やってんだろ…
br「大丈夫、後は僕らがやるから」
sh「うん…」(ポロポロ
br「心落ち着かせる為にしばらく休止する?」
sh「でもッそれはリスナーが…」(ポログスッ
br「そういうのは今いいから」
sh「…じゃあ、そうする……」(ポロ
br「うん」
「皆に伝えておくね」
sh「ありがと…」
こんなに優しいなら
こんなに嬉しいなら
もうそう考えるのをやめちゃうじゃん
何してくれてんだ…w
br「そういえば、これだけじゃないでしょ」
sh「っへ…?」
br「…話してくれない…?」
もう1つあるとすれば…
sh「……色」
br「…色…?」
sh「…輝いてる5色の間に、濁ってる色はいらないでしょ?」
br「輝いてる5色と濁ってる色って…」
分かりづらいかな
まぁこうとしか言えないし
これも単純に言えばここに俺はいらないっていう話になるんだけどね
br「大丈夫、緑も充分輝いてるよ」
sh「ぇ…ほんとに?」
br「もちろん」
「いつもシャークんには感謝してるよ」
sh「っはは…どこにそんなに感謝するところなんて──」
br「例えば動画のキャリーとかしてくれたり」
「きんときもだけど、動画の編集とかしてくれたり」
「そういうの凄く助かるしありがたいんだよね…w」
…確かに編集はしてるけど…
そんなに動画のキャリーとかしてたかな…?無意識でやってたりするかな
br「後は普通にゲームも上手いし、一緒にやっててメンバーの中でも特に楽しいっていうのはあるかな」
sh「……!」
「…そんなに出てくるとは思わなかったな、w」
br「そんなにってまだ3つくらいだよ?w」
「まだまだでるよ、後は────」
sh「────w」
br「───?w」
sh「──────…」
br「じゃ、そろそろお互いに帰る?」
sh「ん…ありがと」
br「いーえ、こちらこそ話してくれてありがとね」
「またなんかあったらすぐ報告してね?」
sh「うん」
br「あ、後休止のこととかも皆に言っとくね」
「じゃあまたね!」
sh「うん、じゃあな」
………
しばらくは安定してすごせるかな
なんなら、もう一旦忘れて生活しようかな
ワイテも今後しっかりやっていかないと
Broooockのおかげ…かな
……ありがと
─後日
ワイテのメインチャンネルで俺の活動休止とアンチに対するメンバーからの意見などがまとめられた動画が投稿された
メンバーのたった一人の為にここまでしてくれるだけで、最高な奴らだと思う
今は、少し前よりずっと幸せに暮らせてる
何もかも全部、アイツらのおかげで。
𝕖𝕟𝕕 𓂃 𓈒𓏸
コメント
3件
仲間に対して知らないフリしてるの、見てて心が痛む😭💦 暴力にするところは流石笑
5669文字です過去最高更新しました()