フリスクが色紙にペンでサインを書いてお客さんに渡した
『あ、ありがとうございます』
『どういたしまして』
フリスクが微笑みながら言うとお客さんが赤くなった
『ひゃ、ひゃい』
『よし、クリス行こ!』
「うん」
『え、ちょっと待って、フリスク様!』
お客さんがフリスクのすそを掴んだ
『どうしたの?』
『あっあの、えっと…お、俺フリスク様の事が』
『す、すす好きなん、です!』
『付き合ってください!!』
『…ごめんなさい、私好きな人が居るんです』
『それ俺ですよね』
『え?』
「はぁ?」
『だってフリスク様が好きなのは俺しかいないですよね』
(このお客さん、狂ってる…)
「あの、フリスクにそれ以上言うのはやめてください」
『お前こそフリスク様を呼び捨てにするな』
「物凄く言い方変わってる」
「フリスク、早く帰ろう」
『!、うん』
『あっちょい待てよ』
『フリスク様を誘拐するなんてこの人でなし、卑怯者!』
「僕は正義じゃない」
「でもさ、君みたいなおじさんはその気持ち悪い想像力を他の事に使った方が良いよ」
「と言うか三十そこそこのいい大人が十代の女の子を『俺の事好きですよね』って言って来たら物凄く狂ってると思ったよ」
「しかもここは店内他の人にも迷惑なんだよ」
「それにお前フリスクのストーカーだろ」
「ずっとさ後ろに何か居るって思ったらフリスクが離れた瞬間後を追うように離れて行ったんだよ」
「だからストーカーって分かったんだ」
『……っ…クソが!』
お客さん…ストーカーがクリスを刃物で刺そうとした
「あぁ」
「分かりやすいなぁ」
クリスはそれを避けてストーカーの刃物を持っている方手首を掴む
『警察呼びました!』
「あ、店員さんありがとうございます」
『ほら、早く行くぞ』
『クソ…クソぉぉぉ』
『クソガキ…顔覚えたからな…』
「さよなら、二度と会えない事を祈るよ」
ストーカーは警察に連れて行かれた
あと、物凄く酷い事を言ってしまった
どうしようトリエルさんとノエルに怒られちゃう
「…やばい」
『クリス、かっこよかったよ』
「早く帰って寝たい」
『今昼の一時だよ』
「流石にマフィア全滅させた後にストーカーと五十分取っ組み合いはきつい」
『あー確かに200cm前後のおじさんと145cmのクリスはね……』
「フリスク今煽ったでしょ」