「…んー…、?」
ふと目を覚ますと、俺は見知らぬ場所にいた。何か地面がふかふかしていると思ったら、俺はベットの上にいた。周りを見渡してみると、辺り一面真っ白で、何やら机のようなものが一つ置かれている。
それを見つけたのと同時に、自分の隣にもう一人いるのに気づく。橙色のサラサラとした綺麗な髪、思い当たる人物は一人しかいない…。
「…えとさーん?」
「…ん〜、あとごふん…」
ごろごろとベットで寝返りを打ちながら寝言を喋る彼女を見て、俺は少し顔が熱くなるのを感じたが、それは無視して彼女に声を掛けた。
「えとさん、起きて〜、」
「…んぁ〜、もうそんないらないって…」
「いやいや、早く起きてよ…」
俺は彼女の肩を揺さぶりながら声をかける。どうやらえとさんは起きるつもりはないようだ…、こうなったら…
「起きろぉぉぉぉーーーーっ!!!!!」
「うわぁ〜〜〜っっ!?!?!?!?」
俺の自慢の大声でえとさんを起こした。彼女はまだ眠たそうに目を擦っている。なんか罪悪感が…、まぁそんな事は気にせず、俺はえとさんに「おはよ」と一言。
「ん、おはよ〜、ここどこかわかる?」
「いや、俺もさっぱりだね」
「え〜、今日のあさんとカフェ巡りするって予定だったのに…、」
きょとんとした顔で肩を落とす彼女を見て、俺は少し顔が熱くなってしまった。可愛らし…いや、何でもない…。
「あれ、ゆあんくんなんか顔赤くない?大丈夫?」
「…いやっ、大丈夫…。」
俺はこの複雑な感情がバレないように、彼女に別の話をしてみる。
「とりあえず、あそこにある机のとこ行ってみる?」
「おっけー、ゆあんくんに着いてくわ」
「いや俺、一応年下なんだけど…?」
「いや男子なんだから」
「…、」
そんな話をしながら、俺たちは机に向かって歩いている。少し歩くと、机の上になにやら紙が置いてあるのが見えた。
嫌な予感がする。
真っ白の部屋、ベット、いかにも怪しい紙…。ここってもしかして、よくある「〇〇しないと出れない部屋」的な場所なのか…?
だとしたら、この紙に書いてあるお題って…、ちょっと過激なものが多い気がするけど…。やばくね??大丈夫か???
俺が少し焦ったような顔をしたせいか、えとさんがこちらを見て首を傾げている。ほんと鈍感だよな…。
そんな事を考えながら、俺たちは机の目の前に来た。
「ねぇ、これ裏になんか書いてそうじゃない?」
いや、せめてなんか危機感持ってくれよ…。俺は結構焦ってるんだよ…。紙の裏なんて見たくない…
「…ぁー、そう、だね」
「じゃあめくるね〜」
「…えっ」
俺が声を発した時にはもう遅かった。ああ…絶対気まずくなる…。俺は恐る恐る紙に書いてある文字を読む…
『隣の部屋からスタートです。あちらに扉があるので進んでください。』
「いやなんでだよ!!!!!!!」
「えっ何!?!?!?!」
俺はつい大声でツッコミを入れてしまった。流石にベットがあるもんだから、ここで何かお題があるに思ってしまうじゃんか…。俺の焦り返せ…。
「…ごめん何でもない」
「わ、わかった…一旦向こうの部屋行こ…?」
「…うん、」
向こうの部屋に続いているであろう扉を開けると、そこにはベットはなくまた机の上に紙が置いてあった。ベットがないという事は、そういうお題ではないのがわかって少し安心している俺がいる。
ホッと息を吐きながら俺は紙をめくると、丁寧な字で大きくこう書かれていた。
–––––「両想いにならないと出れない部屋。」
「…は?」
え、何このお題。一生出れなくね…?詰みか…?
「なんて書いてあったの〜?」
ひょいと顔を覗かせてきた彼女は、紙に書いてある文字を見て固まる。
「…………」
「…………」
少し気まずい空気になってから、俺は何か言わなきゃと思い、言葉を発する。
「…あー…どうする…?」
「えっと…とりあえずドア殴ったりして開ける…?」
「流石元ヤン…考え方がヤンキーだ」
「いや元ヤンじゃないわっ!!!」
「とりあえずさ、ドアがちゃんと閉まってるか確認を––––––」
………ガチャン。
「「…え?」」
俺がドアノブに手をかけると、ドアはすぐに開いた。
「……え、え??」
「ん…??ドアの鍵開いたままだった??」
俺は気になってもう一度紙に書いてある文章を読む。
「両想いにならないと出れない部屋」。やっぱり何度見ても間違いなくこう書いてある。
………え?
二人の顔がみるみる赤くなる。
(…え、えとさ…え?いやいや…)
思わず見つめ合った二人の間に沈黙が訪れる。こんな時は何を言えばいいんだろう…と思っていたら、彼女が先に話し出した。
「…もっ、元々鍵がかかってなかったんじゃない…!?あはは…」
そうだよな。俺もそう思う。けど、少なくとも俺はそうじゃない…、えとさんがどうかは知らないけど…。
「そっ、そうだね…」
「ほ、ほら!ドア開いたから早く出ようよ!!」
「…うん」
けど、俺はもっと先にする事がある。
「…えとさん」
俺は彼女の手を掴み、壁に押し付ける。
「……な、なに…?」
えとさんの顔が赤くなって照れているのがわかる。普段はヒロくんやうりのどんなイケボでも照れないあのえとさんが、俺に…。
いや、そんな事はもうどうでもよくて、俺は今、ここで、伝えないといけない事があると思い、ふと我に返りながら言葉を発した。
「…俺さ、えとさんのこと好きだよ」
「……はっ…」
「えとさんの、いつもはクールでかっこいい系なところも、色んな人に優しくできるところも、天然なところも…全部大好きだよ」
えとさんは自分の顔を手で覆い、俺に顔を見せないようにした。よほど恥ずかしいのだろう。
「…俺と、付き合ってください…」
俺は顔が真っ赤に染まりながらも、真剣な口調で彼女に想いを告げた。今しか言えないと思ったから。なんて言われたっていい。もう心の準備は出来ている。
少し時間が開いてから、彼女の口から思わぬ言葉が出てきた。
「………わっ、私も…好き…」
俺は思わず面食らって、その場で固まっていた。少し時間が経ってから、俺は何も無かったかのように彼女の頬を撫でる。
「……へへ、可愛い、」
「…はっ……!?!可愛くないし、!?」
「そういうとこだよ。……ね、返事は?」
彼女は顔を真っ赤にしながら、すぐに返事を返してきた。
「……もちろん、っ…私でいいなら…」
ああ、神様。俺をこの世に居させてくれてありがとう。
俺は少し涙を流しながら、彼女を抱きしめる。
「……えとさん、大好きだよ」
「…うんっ、私も……」
彼女も目に涙を浮かべながら、そう言ってきた。
今、俺は人生で一番緊張して、一番嬉しくて、一番幸せかもしれない。なんてったって、好きな人と付き合えたから…。
俺は彼女の唇に自分の唇を近づけていき、やがてそれは軽く触れ、キスをする。俺ってこんな、大胆にできたんだな……。
少し時間が経った後、俺たちは手を繋ぎ、ドアを開ける。本当はまだしてたかった、という欲望を抑え、外に歩き出す。
「…ゆあんくん、帰ったら一緒にゲームでもしよ?」
彼女はまだ少し顔が赤くなったまま、俺に顔を向けてそう言ってきた。
「…勿論、あれ、のあさんとの約束は?」
「…いや、今日は…ゆあんくんと居たい、かな」
彼女はまた顔が赤くなりつつも、俺にそう告げてきた。同時に俺も少し顔が熱くなってしまった。可愛いがすぎるよ…。
「……ふっ、勿論、いいよ」
「あッ、今笑った!?!?!も〜〜!!!」
「へへ、笑ってないって」
「やっぱ笑ってんじゃん!!!うぅ〜〜〜…」
俺たちはこんな会話を繰り広げながら、みんなのいるシェアハウスに向かって歩いている。
結局、この部屋がなんだったのかはわからないままだったが、俺たちを閉じ込めてくれた人には感謝している。だってえとさんと付き合えたし…。そんな事を考えながら、俺は彼女の手を強く握りしめ、「大好きだよ」と呟き、綺麗な夕日を見ながらシェアハウスに向かって進んでいた。
こんにちは!!主です
いい物語が思いついちゃったので書いちゃました😉
やっぱ🍗🍫はこういうのが一番いいんだなって思いました…尊いすぎるぞ……
後半らへんちょっと飽き性が出てきてしまってめっちゃ文が変かもだし適当かもしれません() ごめんなさい…💦
ここからは雑談なんですけど、ブックオフコラボに行ってきました!!!
当日の17時ぐらいに行ったんですけど、ほとんど売り切れてた…() ペンスタンド🍗🍫と、ステッカー3つ買ってきました!!5000円も溶かしてしまった…10月に一番くじとか色々あるのに…やらかした…()まあ可愛いのでOKです(真顔)
以上!!!主のどうでもいい雑談でした!!!!
コメント
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BOOK・OFF行ったのね.ᐟ 今年コラボとかグッズ情報多すぎて……お金が飛んでく💸💸💸 常に金欠すぎる🥺