「さて、チルノ隊しゅつどーだ!」チルノ達は慧音たちの後ろをつけ始めた。
「慧音、何が食べたい?」
「うーん……」
妹紅と慧音は甘味所でメニューを見ていた。「ぜんざい…いや、最中も捨てがたい!」
「じゃぁ、私がぜんざい頼むから慧音は最中頼めよ。」
「い、いいのか?!妹紅は好きな物頼まないのか?」
妹紅は「うーん」と言ったあと
笑顔になり言った。
「お前が好きなものを一緒に食べたいんだ。」
「妹紅、ありがとう!」
「うぐっ…砂糖より甘い…!」
リグルがしかめっ面をする。
「…もうよした方が…」
「いーや!まだだ、けーね達の『あーん』を見るまでは…」
チルノが2人をじっくり見つめた。
しばらくして、ぜんざいと最中がお盆に来た。
「美味しそう…」
「はい、慧音」
私がぜんざいの白玉が乗った匙を
慧音の口元へ運んだ。
「あー…」「あー…」
「き、来た!あーんだ!」
カシャッ
「?」
シャッター音が響いた
「…まさか、文屋?!」
「教師と不良がまさかのデート?!…っと」
そこに居たのは射命丸文だった。
「おい、文屋…」
「なぁーんですか?」
「その写真、消すかお前が消されるか…どっちだ!!」
「ひ、ひぇっ?!」
妹紅は目付きを悪くし、文へ詰め寄った。
「けっ、消します消します!」
「…そうか、じゃぁ文々。新聞にこの写真が乗ったら」
「お前を消し炭にするからな。」
文はビビって疾風の如く飛んで行った。
「全く、困ったやつ」
「まぁまぁ、さぁ食べよう」
「あぁ。」
私たちは甘味を堪能した。
「ひ、ひぇ〜…」
「もこー怖ぇー」
「…ん?もしかして」
妹紅はよーく耳を澄ませた。
「どうした?妹紅」
「5人…」
「え?」
「5人が私たちを追跡してる。」
「…あぁ」
慧音は分かったようだ、その5人が誰か…
その気を大妖精は感じ取っていた。
「チルノちゃん、もしかしたらバレたかも…」
「うっそだぁ、そんな筈が…」
「あるんだなぁ…」
私たちは5人組の後ろに立った。
「う、うわぁ!!いつの間に…」
「チルノ達…寿命を縮めたいなら直接言ってくれよぉ…」
妹紅は怖い笑顔で話しかけた。
「てっ、てっしゅうー!!」
「あぇっ?!」
「ちょ、チルノちゃん!」
リグルと大妖精だけが残されてしまった
「慧音、2人を頼む。」
「分かったぞ。」
妹紅は瞬く間に走っていった。
「流石のもこーでもあたいらの早さには…」
余裕の笑みを零していたチルノ達は
「遅い…蝸牛か?」
「あ」
直ぐに絶望の表情へと変わった。
妹紅はチルノ達を抱かえて慧音の元へ返した。
「…さて、どうしようかな?」
「ゆ、許してけいねぇ〜」
慧音は処罰を考えているようだ
「頭突き…でいいよな?」
チルノ達が全員固まった
「慧音?主犯格だけをやれば?」
「それがいい!大妖精?主犯は?」
2人は笑顔で聞いた。
「チルノちゃんとルーミアちゃんですっ」
「るみゃ?!」
「げげぇ〜!」
慧音は笑顔でチルノの両肩を掴んだ
「チルノォ…覚悟!!」
「う、うわぁぁぁ!!」
ゴスっと鈍い音が響いた。
「あ…がが…」
チルノは倒れてしまった。
「ルーミア…お前の番だ…」
「にーげる…」
妹紅がルーミアの身体を雁字搦めにした。
「…それとも私からの罰がご所望かい?」
(まだもこうなら…)「じゃ、もこうで〜」
妹紅がニヤッと笑うと
「ほれっ」
目にも留まらぬ早さでげんこつを食らわせた。
「うがぉぉ?!」
そしてルーミアも倒れた…。
「やり過ぎ?力を抑えたつもりだったんだが…」
「…すみませんでした、このふたりは持ち帰ります。」
大妖精はチルノを、
リグルとミスティアはルーミアを
担いで帰って行った。
「おう、またな。」
妹紅と慧音はまた歩いた。
家の帰路へ。
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