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旧国達のレストランにて…
仏王「……ここ、僕の店なんだけど。」
英帝「それは奇遇だな。折角だし一食奢ってくれないか?」
仏王「絶対狙ってただろ…!まぁ別に良いけど。」
イタ王「はぁ!?ありえない、IOマルゲリータ作るって言ったでしょ!」
卍「この方の言う通りだ!」
日帝「なんでもいい!とにかく何か食わせろ!」
仏王「コイツら自分の欲求に正直すぎる…。」
☭「いつまで経っても成長しねぇガキ同然だな。」
英帝「君が1番子供だがね。」
☭「若いって言ってくれ。んで、話を戻すが。」
仏王「ちょっと!僕のいない所で話さないでよね!コイツ(英帝)に変な役割勝手に決められても困るし!」
英帝「チッ…分かったから作るならさっさと作ってこい。」
仏王「偉そうに…!僕の世界一美味いフルコースの前に跪いても知らないからね!」
キッチン奥に消えていく仏王
イタ王「ちょっと!ピッツァは!?」
英帝「まぁまぁ、イタリア王国くん。落ち着きたまえ。君のピッツァはあまりにも美味しすぎて、作戦会議に集中出来ないのだよ。この程度が今は丁度いいのさ。」
卍「私の許可無くこの方と話すな、下衆が。」
英帝「君ってかなりバイオレンスだよな。」
日帝「この場にいる全員に当てはまる言葉だな。」
☭「はぁ…。おい、イギリス。なんで協調性も無いのに俺たちを誘ったんだ?」
英帝「あぁ。無いとは思っていたが、まさかここまでとはね。」
卍「1番協調性無いのは貴様だぞ。」
英帝「君たちを選んだ理由は、つまりそこにある。」
日帝「…?」
英帝「英帝、仏王、枢軸、ソビエト連邦…元々社会や他国との協調性が無いことで有名なメンツだろう?それは、他国の間でも共通認識だ。これが何を意味するのか、分かるかな?」
イタ王「なるほどね。」
卍「流石ファシスト党様!」
イタ王「ふふん。つまり、協調性の無いやつらが群れたところで、大した脅威ではない、というのを、相手に思わせたいんだ?」
英帝「そうだな。ヤツらは、我々を個々として見るだろう。しかし、そこで我々が一瞬でも団結したら…。」
日帝「相手の想定を覆せる…!」
卍「一瞬でも想定にズレが生じれば、その分、判断にラグが生まれる。その隙さえあれば十分というわけだな。」
☭「気持ち悪いこと考えるなよ。酒が不味くなる。」
英帝「はは、ではこれから酒が上手くなることを話そう。」
キッチンから料理を持って帰ってきた仏王
仏王「お待たせ〜。…って、何?」
英帝「いや、お前はいつも間がいいのか悪いのか……。」
仏王「はぁ?」
☭「さっさと料理を配れ。いつまで経っても話が進まん。」
日帝「その通りだ!早く食べさせろ!匂いからしてとても美味そうだ!」
イタ王「食欲に正直だなぁ。」
卍「猫まっしぐら……。」
仏王「わかったわかった!なんで皆そんなに子供っぽいのさ、全くもー。」
英帝「では食べながら作戦会議をしよう。まずは情報収集だな。」
卍「あぁ、近代の科学というのは数年で飛躍的に進歩する。下調べは必須だな。」
仏王「それで、1番の脅威は……。」
☭「アメリカ、だろ。」
日帝「……。」
日帝のしっぽがぶわっと膨らんだ。
イタ王「どーどー。落ち着きな日帝。」
卍「私にもしっぽが生えたらそう言ってくれますか?」
イタ王「いきなりどしたの。」
英帝「いやはや、誇りに思うよ。私の育て方が良かったのかな。」
☭「帝国主義的な所はよく似ているな。」
仏王「あの子って自由の国なのに……?」
日帝「あんなもの、自由の皮を被った独裁者だ!」
イタ王「落ち着いてって、ね?ワイン飲む?」
日帝「のむ。」
卍「そこは素直なんだな…。」
☭「で?どうするんだよ?まさか視察にでも行くつもりじゃ…。」
英帝「その通り。よく分かっているじゃないか。」
☭「はぁ!?」
仏王「でも、この通称“死後の世界”から一時的に出て現世に行けるのは、管理人である、国際連盟の許可を得た国だけ。こんな目的じゃ行けるわけないでしょ、どうするの?」
英帝「別の理由を使えばいいだろう。」
イタ王「でもアイツ、すっごい嘘見抜くの上手いよ?僕たちも何回も行ってダメだったし。」
英帝「嘘を見抜くのが上手い…ということは、本心なら構わないというわけだ。」
卍「本心?心から現世に行きたいやつがいるのか?復讐以外に?」
英帝「ソビエトくん、君なら通ることができるはずだ。」
☭「絶対やだ。」
卍「コイツが!?よりにもよってコイツが!?ありえないだろう!こんなに憎悪の塊みたいな負のオーラが出ていると言うのに!」
☭「はぁ?お前からだって厨二オーラ出てるからな?」
仏王「落ち着いて!」
英帝「ソビエトくんは、復讐以外に現世に行く目的があり、なにより、この中で1番若い。冷戦でアメリカと張り合っていたし、直近のアメリカを1番知っているのはソビエトくんというわけだ。これ以上の適任がいるか?」
☭「…それはそうだが…。」
英帝「なに、現世に行ったからと言って、我々は実体できない。幽霊のような存在になるのだ。だからいくら見てもバレないし、逆に言えば、こちらから干渉できないのだ。」
日帝「む…?では戦の時はどうするのだ。」
英帝「それはまた別の方法がある。…で、どうだ?ソビエトくん。」
☭「…。」
英帝「アメリカの現在の把握ができたら、あとは自由にしていい。滞在できるのは1週間程が限界だが、君なら情報をとるのにそこまでかからないだろう。……直接確認したいのだろう?自分の、子供達のことを。」
☭「…クソ、知ってたんだな。知ってて俺を誘ったのか。」
英帝「見ていれば誰だって分かる。」
☭「あーもう、分かったよ。俺が行く。」
英帝「聞き分けが良くて助かるよ。」
仏王「なんかホントに始まっちゃうんだーって感じするんだけど…。」
卍「まぁ良いだろう。どうせ、死後の暇つぶしだ。」
英帝「それでは、我々の豊かな死後ライフに、乾杯。」
コン、とグラスを合わせる音が、静かなレストラン内に響き渡った。
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