以下の参考画像は絵の知識がほとんどない作者が手描きしたものになります。
なんなら小説を書くというのも初めてです。
暖かく見守ってください^-^
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「」セリフ
「()」心の中
()場面や状況など
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名前:藍咲 明花 (あおさき めいか)
好きな物:美味しい食べ物
備考:笑顔が取り柄
名前:紅粋 燐(あかすい りん)
好きな物:強いて言うなら和菓子
備考:口が悪い、生贄役
ここは、とある小さな村。
この村には”生贄”という風習があった。
生贄なんて世間ではもう廃れているだろう。
この村の生贄にはお祭り繁栄の役割が課されている。 今日はそのお祭りだ。
誰もが楽しみにしていて近くの市場や広場からは沢山の話し声が聞こえる。
しかし、この村の住人の1人である一人娘の「明花」は、村の掟「お祭りの日は、鐘がなるまで子供は広場に入っては行けない」と母親から「鐘がなるまでは家に帰ったらダメ」という約束により、お祭り…いや、寺子屋すら出れないのだ。
そんな明花は1人で蹴鞠をしていた。
「…アリッ…ヤア…オウッ!」
明花は1人で寺子屋の庭で蹴鞠をしていた。
蹴鞠は難しい。蹴る角度が少しズレるだけで予想外の方向に飛んで行ってしまう。
でも当たり前なのである。
何故なら蹴鞠は6、8人で行うものだからだ。
「あ…」(まりを蹴り外す)
「はぁ…暇すぎる、私もお祭りのお手伝いしたいな…。もう行っちゃおうかな!?」
・・・
(顔を俯く)
「…でも、掟も約束も破っちゃダメよね。」
明花は鞠を抱え、寺子屋の縁側に座り休憩する。今日はとてもお祭り日和だ。
こんだけ晴れていればきっと星も綺麗に見えるだろう。お祭りの神様もお気に召すだろうし。
明花には叶えてもらいたい夢があった。
それは友達をつくること。
寺子屋は生徒がいるものの、極わずかで孤立してしまった。だから蹴鞠を1人でしていたのだ。
明花は1人でも友達をつくって一緒に蹴鞠をするのが夢だ。
2人でも人数は足りないけどね。(笑)……なーんてふわふわしたことを考えていると、広場の鐘がなる。
ゴーン…ゴーン…
「あ…そろそろ、お母さん帰ってくるかも!」
「先生もう、帰ります!」
「はーい!また明日ね。お祭り楽しむのよ」
(ものすごい勢いで頷く様子)
明花は風呂敷に勉強道具を包み、帰る準備をする。いつもは鐘がなっても遊んでいるが、今日はお祭りだ。
美味しい食べ物のことを頭に浮かべ、わくわくしながら寺子屋を後にした。
「ふふーん♪今日はお祭り〜♪美味しい食べ物〜♪」
なんだか不思議だ。身体が勝手にステップを刻んでいる…気がするのだ。
(道の角を曲がる)
「〜〜!!〜〜〜!!」
「うん…?」
曲がり角を曲がったあと、近くから怒鳴り声が聞こえた。どうやら、揉め事が近くで起きているようだ。
「巻き込まれたくないな…いや…でも、」
巻き込まれたくなかった明花は遠回りをして帰ろう…と思ったが大人しか知らない”**お祭り情報”**を聞けるかもしれないと思い、ちょ~~~っと盗み聞きすることにした。
「だ…ら!……だって!………くれ!」
「(聞こえないな…)」
明花はこれ以上、近づくのは危険だと思ったものの狭い狭い建物の間に潜み、聞きみを立てることに……。
「(なんなんだ……?)」
(少しづつ動く)
「だからもう生贄になるのは嫌なんだ!!やめてくれ!!」
「(…!!)」(声に驚き停止する)
「…だめです。貴方は神様と祭りの繁栄のために生贄となるのです」
そこでは男性の2人が怒鳴りあっていたのである。生贄……?と考え込む。「あ、そうか。私の右にある建物は…」教会だ。それなら生贄だの神様だのの話があってもおかしくはない。しかし母親に「教会には近づいちゃだめよ。生贄になっちゃうから」と言われていた明花。
「(あ、行かなきゃ良かった)」
もし、今気づかれたら自分も生贄になるのでは…?と考え震える。そんな明花がとった行動は…
「(よし、どっか行くまで待とう。)」
だった。動かない限り気づかれないのは確か。しかし今すぐどっかに行ってくれるとは限らない。
「ッ…うるせぇ!俺はもう生贄から降りるんだ!」タッタッタッ…(猛スピードで走っていく)
「はぁ…意味の無いことを。…おっと、あんなやつを追いかけるまでもない。まずは祭り前のお祈りをしないと」コツコツ…(教会に入っていく)
こんな運がいい事があるのか。と思いながらそっと胸を撫で下ろす。そしてとっとと建物の間から抜け出し、今度こそ家に向かった。
「ちょっとドキドキしたけどスリル満点で楽しかった〜…あ、でもお祭りの食べ物情報は掴めなかったや…」
しょんぼりしながらも、「(ある意味…サプライズみたいな……?なら、聞けなくてよかったかも?)」と考えると自然と笑顔になる。何があるんだろうか。りんご飴?焼きそば?たこ焼き?それとも…
ぐぅぅぅぅ〜〜〜ッ
「あ…」
「早く帰らなきゃ…」
お腹空いた明花はいち早く、屋台の美味しいものを食べるためにダッシュで家に帰る。
「たっだいま〜!」
・・・(誰もいない様子)
「…ってあれお母さん、まだ帰ってきてないのかな。」
「お母さん〜?いないの〜?」
明花は居間に歩いていくと、何か大きなものに当たる。「あいたた…」
明花は顔をしかめて痛そうな声を上げる
「あ…すんません。」
何故か男性の声が聞こえた
「え?」
「あ?」
目を凝らして見てみるとその大きな荷物らしきものの正体は見知らぬ男性だった。
…は?え…………
「ぎゃゃゃゃゃゃゃゃあ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
狭い居間には叫び声だけが響き、痛みのことは忘れたのだった。
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