2.指切り
とある団地に、鈴木という少年と、まなという少女が居た。
2人は親同士が知り合いで、幼い頃から遊んでいた。
近所の公園で、幼稚園で、お互いの家で、いつも一緒だった。
もちろん2人は仲が良かった。
大きくなったら結婚しようねと、指切りげんまんをしたほどだ。
しかし年月というものは無情なもので、小学校にあがると2人が遊ぶことは段々となくなっていった。
そして中学、高校と上がりに行くにつれ、2人は遊ぶことなどもう完全になくなってしまっていた。
大学を卒業した頃には、鈴木はまなのことなどすっかり忘れてしまった。
そんな鈴木も歳を重ね、高校からの同級生の遥と結婚することになった。
しばらく離れていた地元で式を挙げ、同級生や親族たちから盛大に祝われた。
その知らせは、地元に溜まっていたまなの耳にも届いていた。
だから今、まなは大忙しなのである。
彼女の注文履歴には、大量の裁縫道具が並んでいた。
コメント
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あと、ゆびきりげんまんってあるじゃないですか、げんまんって、漢字でこうで拳万意味は、一万回殴るということらしい
こわ