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泣き虫小娘
380
推し10人(←やばすぎるだろ)
ゆゆゆ
116
可愛らしい顔立ちの少女に抱きつかれている構図は男なら誰もが羨むだろう。だが実態は尻に敷かれるを体現しただけ…いや、この表現も一部の層では大盛り上がりか。
失礼、言い直そう。
僕は今、脅されている。
手首にヒンヤリとした金属の冷たさが伝わるが、それ以上に首に当てられたナイフの温度の方が鮮明に感じる。 少女はトガヒミコと天使のような満面の笑みで名乗った。そしてトガヒミコ自身が持ち帰ってきた名の知らぬ人間の返り血が僕の頬に垂れて伝ったのをトガヒミコは恍惚とした表情で見つめた。
そんな”異常”の詰まった光景が展開されているのをさも日常と言わんばかりに目の前のトムラとダビは話を続けている。まぁもちろん、こんな状況で僕の頭に入る言葉は一門一句怪文書と脳内変換化されている。救いといえば、目の前のモニターの動画を見た時に何となく話は察したことだ。
あの日。僕が屋上から落ちた瞬間、グチャリと生々しい音と上半身が曲がってはいけない方向に曲がっていて、顔がアスファルトに叩きつけられて潰れている。
僕に抱きつくトガヒミコが「う、吐きそうです…」と声に出して拒絶反応を出した。無理もない。”正常”な反応。
「ンで、オマエはなーんで自分がピンピンしてるか分かる?」
動画が終わってダビが僕に問うた。
分かるわけねぇだろこちとら死に損ないだぞ馬鹿野郎…という言葉は飲み込んで潔く「分からない」と答えた。ヴィラン連合に助けられる恩を売っていなければ一度わざわざ助けた後に霊安室に放置する理由もない。
ケラケラと笑うダビの横でトムラはザ・悪役みたいな笑顔を口角を上げて作ると言った。
「オマエの個性だよ」
《作者より》
半年以上待たせてすみません。ようやく筆が進みました…!
またぼんやりと書いていこうと思いますので気長にお待ちください!
コメント
1件
**みぅ🤍🥀:** うわあ…冒頭から背筋が冷えた。抱きつかれてるのに「脅されてる」って一文、一気に空気変わるね。トガが恍惚で返り血を垂らすのに、自分が死んだ動画には「吐きそうです」って拒絶反応するギャップがすごく生々しい…。この作品、異常と正常の境界を描くのが本当に上手い。「個性の謎」ってキーワードで終わるラスト、続きが気になりすぎるよ。丁寧に闇を紡いでくれてありがとう、泣き虫小娘さん。