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【桃太郎Part2:ひらがな】
むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがすんでいました。
おじいさんはやまへしばかりに、おばあさんはかわへせんたくにいきました。
おばあさんがかわでせんたくをしているとおおきなももがながれてきました。
「なんとおおきなももじゃろう!いえにもってかえろう。」
とおばあさんはせなかにかついでいえにかえり、そのももをきろうとすると、なんとももからおおきなあかんぼうがでてきたのです。
「おっとたまげた。」
ふたりはおどろいたけれども、とてもよろこび、
「なんというなまえにしましょうか。」
「ももからうまれたから、ももたろうというのはどうだろう。」
「それがいい。」
ももたろうはあっというまにおおきくなり、りっぱなやさしいおとこのこになりました。
あるひ、ももたろうはふたりに言いました。
「おにがしまにわるいおにがすんでいるとききました。」
「ときどきむらにきてわるいことをするのでみんなこまっている。」
とおじいさんがこたえると、
「それではわたしがいってたいじしましょう。おかあさん、きびだんごをつくってください。」
おばあさんはとてもおいしいにほんいちのきびだんごをつくり、ももたろうはそれをこしのふくろにいれるとさっそくおにがしまにむけてたびだちました。
たびのとちゅう、ももたろうはいぬにあい、
「ももたろうさん、ふくろのなかになにがはいっているだい。」
「にほんいちのきびだんごだよ。」
「ぼくにひとつくれればおともします。」
いぬはももたろうからひとつだんごをもらいけらいになりました。
ももたろうといぬがあるいていくと、さるがやってきて、
「ももたろうさん、ふくろのなかになにがはいっているんだい。」
「にほんいちのきびだんごだよ。」
「ぼくにひとつくれればおともします。」
さるはももたろうからひとつだんごをもらいけらいになりました。
しばらく行くと、きじがとんできて、
「ももたろうさん、ふくろのなかになにがはいっているんだい。」
「にほんいちのきびだんごだよ。」
「ぼくにひとつくれればおおともします。」
きじはももたろうからひとつだんごをもらいけらいになりました。
しばらくいくとおにがしまがみえてきました。
「あれがおにがしまにちがいない。」いぬがほえました。
おにがしまにつくと、おしろのもんのまえに、おおきなおにがたっており、ももたろうはおおきないしをつかむとおににむかってなげました。
さるはもんにのぼりかぎをあけました。きじはおにのめをつつきました。
「こりあまいった。たすけてくれ~」
そういうと、おにはおしろのなかににげていきました。
するとおしろからたくさんのおにがでてきて、ついにおおきなおにがあらわれました。
「なまいきなこぞう。おれさまがこらしめてやる。」
おおきなてつぼうをふりまわしながらいいました。
「あなたがかしらですか。」というとももたろうはすばやくてつぼうのうえにとびのり、
「わるいおに、むらびとにわるいことをしたからにはゆるせない。わたしのこぶしをうけてみろ。」
「あいたた、ごめん。ごめん。ゆるしてくれ。こうさんだ。」
「ほんとうにやくそくするか。」
「やくそくする。うそはつきません。たからものをやります。」
ももたろうはおしろのきんやぎんやおりものや、にぐるまいっぱいのたからものをてにいれました。
こうして、ももたろうはおじいさんとおばあさんのまついえにかえり、みんなでしあわせにくらしました。