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3 - ハンドクリームを塗ってもらう話

♥

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2023年12月16日

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冬のお鍋ほど美味いものはないと思っています、らせんです。

なんだか長い間お話を出していなかったな、と思ったら、前回から意外と1ヶ月しか経ってなくて、でももう1ヶ月か〜とも思いましたね。豆乳鍋を食べてたらいつの間にか時が過ぎてました。

めるとちゃんとるべくんの偽物人間40号ヤバかった、失神。

ということで、童顔の男子に手を握ってもらいたい人生でした。


「ハンドクリームを塗ってもらう話」











「い゛っ゛……、!!!」


ピリッと電流が走るみたいな強烈な痛みに襲われて、ついつい大声が出てしまった。ソファに座ってくつろいでいたマナくんが、俺の声に驚いてこちらを振り向く。驚かせちゃってごめんネ……。


「ど、どしたんテツ!?どっかぶつけたん、それとも遠隔攻撃か!!?」


「違う違う、ごめんね大声出して。」


前に俺が死にかけるくらい酷い怪我をして帰ったとき以来、マナくんは俺に対してとんでもないくらいに過保護になった。元々心配性のところはあったけど……ちょっと声出したくらいでこんなオロオロしちゃうのは、ヒーローとしてどうなのかなぁ。心配してもらえるのは嬉しいけどね。


「じゃあなんや、明らかに普通じゃない叫び声やったけど……。」


「いやさぁ、お恥ずかしながら……これ、」


電流のような痛みの正体、それはここ最近俺を悩ましている、小さなささくれだ。


「ああ、ささくれなぁ……冬は乾燥しやすいし、割と痛いよな。」


「そうなんだよぉ!!何かするたんびにチクチクチクチク、まともにキーボードすら打てないんだから!!!!」


「ちょお前いちいち声デカいねん!w」


たかがささくれに情けなく喚く俺を見て、マナくんはおかしそうに笑った。やっぱ顔が可愛いんだよ!!僕の同期は!!


「……あ、そや。痛いのは治らんけど、俺ハンドクリーム持ってんで。保湿したら結構変わるんちゃう?」


「いや女子力……!」


「なにゆーとんの、今時は男でもこんくらい普通やで。ウェンも持っとったし。」


「そうなの…!?ま、まあウェンくんはお母さんだから!」


「リトも持ってたって言ったら?」


「はぁッ!!?」


いや、確かにそういうとこあるよねリトくんって。なんだかんだ小さい事にも気が回る男だよ、あの人は……。

俺もしかして浮世離れしすぎ??今時のスパダリはこれくらい持ってないとダメなのかな……。

悶々と考える俺を、マナくんは楽しそうに見ている。若干面白がってるような?


「なはは、まぁええからここ座り。」


「えッ!!?マナくん直々に塗ってくれるんですか!!!??」


「なんや、自分で塗るんならええけど。」


「お願いします!!」


思わぬところで少女漫画展開が来てしまった。こんな可愛い顔した男の子にハンドクリーム塗ってもらえるとか、前世でどんな徳積んだんだ俺。

大人しくソファに失礼して、両手をマナくんに差し出した。隣に座った彼は俺の手を取り、 慣れた手つきでクリームの蓋を回し外して、少しだけ手の甲に出して広げていく。

マナくんは俯き加減のため必然的に見下ろす形になっているのだが、上から見るとやっぱり長いまつ毛が目立つ。金に青いメッシュが入った前髪の隙間から覗くハチミツみたいな色した目は、見るたんびに綺麗だなーと思う。

触れる指は白くて細くて、the華奢って感じ。感覚だけだと女の子かな、なんて思っちゃうくらい。じゃあ俺、実質女の子に手握られてるってこと??それはちょっとDTくんには刺激が強すぎません??ていうかマナくんの髪、なんかめっちゃ良い匂いするし…苺みたいな、金木犀みたいな……、

……まずい、変な思考になってきた。落ち着けイッテツ、 相手はマナくん、相手はマナくん……、


「……テツ、おい、」


「…ッはぇ、あ、はいっ、、!!?」


「…手、握りすぎ。もう終わったから……、」


視線を落とすと、ぎゅーっと強く握られたマナくんの手が……。うそ、俺完全に犯罪者じゃん!!!??


「うわぁあああゴメン!!?大丈夫!?痛くなかった!!?」


「それは別に…そこまでか弱くないわ、」


「ぁ、う……そりゃそうだよね、マナくんは男の子で、ヒーローで、いつもカッコいいし頼りになるし、最年少なのにしっかり者だもんね、!!うん!!僕ちょっと急ぎの用があるからもう行くね、クリームありがとう!!!」


「…は、ぇ!?ちょ、テツ……、」


ばたん、

びっくりするくらい早口でよく分からないことを言って、逃げるようにその場から立ち去った。逃げずにはいられなかった。

なにテンパってんだ俺ぇぇ!!同期相手にこんくらいの事で………初恋かよ!!?中学生の初恋かよってこんなん!!!もーーー!


原因不明の熱が体中にじわじわと伝わってきて、今の俺には、冬の冷たい夜風も、小さなささくれも気にならない。

ただ、俺の言葉で赤く染まってしまった可愛らしい顔だけが頭から離れなかった。











「テツから女の子みたいな匂いがする〜、もしかして彼女でも出来た?」


「いや、違うなウェン。俺にはわかる、この匂いはマナの……、」


「あー!!あーーー!!!ふたりとも、その話はいったん無しにして!!!」











短いし腕が鈍ってやがるぜ……💪💪


END

この作品はいかがでしたか?

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コメント

6

ユーザー

ほんとに好きです…😭😭😭😭(感激)(支離滅裂)(破裂)(地球爆発)(世界平和)

ユーザー

今回もめッッちゃ神です…

ユーザー

最高...感謝です...🙏🏻

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