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潔癖症
srnk.
sr side.
「よいしょっと…」
「ぼびー近い、ちょっと離れて…」
近距離を拒んだのは俺の恋人。そう、にきだ。
此奴は極度の潔癖みたいで、手を繋ごうとするだけで拒まれる。
…勿論、ハグやキスなんてしたことはない。
もうそろそろ、付き合い始めて7ヶ月が
経とうとしているのにも関わらず。
潔癖なのはしょうがないことだが、これからもしないとなると
俺的にはすごく寂しい。何の為に付き合ったのかも分からない。
こんなん友情の延長戦ではないか。
「にき〜?」
「なに?」
「その顔かわいいな」
「…!やめて」
俺がほっぺを触ろうとしたら勢い良く立ち上がり、避けた。
どれだけ潔癖なのか…。不意を狙おうとしても、なんか…
にきが可哀想やし、とにかく良い方法がない。
潔癖を治すなんてこと、俺には出来やしない。
ちなみにこれは俺にだけではなく、他メンバーにもそうだ。
でも、若干…気持ち程度だが、俺の隣に座った時と他メンバーの
隣に座った時を比べると、俺の隣に座った時の方が距離感近く、
座ってくれる。小さい誤差ではあるが。
「なぁ、変なこと聞くんやけどさ」
「うん?」
「にきは俺のこと好きなん?」
「え、好きだから付き合ってるんじゃないの?」
「ほーん」
「急に何?」
って感じで、俺の事を嫌いな訳でもない。
俺だって男やし、やりたいことは大いにある。
でも、その為にはにきが乗り越えなければいけない壁が次々と
用意されるだろう。勿論にきの気持ちを視野に入れたいが、
俺はここまでずっと耐えてきた。
ちょっとくらいは…な?
「おやすみ」
「おん、おやすみ」
「うん」
「眠い?」
「うん…」
「かわいいなぁ笑」
「…やめて」
にきが目を閉じたから、バレんように撫でようとしたら
またもや気付かれて拒まれた。
正直、ここまで来たら我慢の限界だ。
彼奴らに相談しよう。
「えーでも潔癖なのはしょうがなくない?」
「いや、恋人じゃん」
「恋人ならキスとかもしたいじゃろ」
「確かになぁ…」
俺はキルちゃん、弐十ちゃん、シードにこれ迄の経緯を説明した。
キルちゃんは’’しょうがなくない?’’と言っていたが、弐十ちゃんとシードに圧倒され、納得した様子を見せた。
シードの言う通りキスとか恋人がすることをしたい。
「難しいねぇ…」
「だね」
「あ!俺に良い考えがある」
「マジで教えて…」
シードがニヤニヤしながら、’’良い考えがある’’と言ってきた。
俺は本当に悩んでいた為、率先して聞いてみた。
そうしたら、’’秘密♡’’と濁された。
キルちゃんがまた聞いてみたら、’’今度実践する’’と自慢気に
していた。此奴はどういう考えをしているのか…。
「クッション挟むの?」
「うん、近いもん」
「え〜恋人だよ?君ら」
「俺はもっとくっつきたいんやけどなぁ…」
「あ〜話変わるけどさ」
5人俺の家に来た所で、ソファに座った。
順番としては左から、にき、俺、シード、弐十、キルと言った所だ。
普通ソファなら距離が近くなって、足が触れると思うが
にきはクッションを俺との間に挟み、対策してきた。
やっぱり寂しいが、それより俺はこの前シードが言った
’’良い考え’’が気になる。
「怖い話良い?」
「やだ」
「シードくんやるねぇ笑」
「俺聞きたいな〜笑」
「にきは嫌がっとるけど笑」
シードが怖い話を提案してきた。
直ぐ様にきは拒んだ。意外と怖がりなのがかわいい。
ハグしたい所だが確実に嫌われるので辞めた。
シードは にきの言葉を聞いていないかのように
怖い話をし始めた。
「ある日のこと。深夜で雨が降ってたんだって。それはそれは土砂降りで、雷まで鳴っていて人々は’’怖いな’’と思っていたその時。」
「ねぇ…辞めよ、?」
「なんかその状況今と似てるね」
「確かに、今土砂降りだもんね」
「急に停電したんだって。ブレーカーの所へ向かい、直そうとしても直んなくて困惑したその後、後ろを振り向いたら…」
「想像以上にリアルやな」
「ねぇシードもういいよ…」
そんな怖くないと思っていたが、今の状況と話が一致していて
俺も少し恐怖を覚える。雷も鳴ってきていた。
もしかしたら、本当に停電するじゃないかと不安になるが、
シードはそれを遮るように話を続けた。
「赤い女の人が立っていたらしい。ワンピースが真っ赤で黒髪の女。俯いていて変な空気が漂っていたって。’’なんですか?’’って聞こうとしたら、その女の人は急に顔を上げた。その顔は…」
と、シードが言った所で停電した。
「うわっ…、怖い やだ…」
「えっ、今のタイミングで…?」
「嘘…本当に?」
「にき、ブレーカー付けに行こ」
「うん…」
まさかの、シードが話したことが現実で起き始めた。
流石に偶然だとしても、怖くはなってきた。
にきとブレーカーを付けに行ったが、何度いじっても
電気が付かない。これってもしかして、シードの作戦か…?
「え、なんで付かないの…?」
「なんでやろ」
「怖い…やだ」
「そうよな、怖いよな」
「うん…」
「1回戻ろか」
「うん…」
と、後ろを振り向いた所で本当に赤いワンピースを着た人が
立っていた。…どっからどう見てもウィッグで笑いそうになるが
耐えた。にきも気付くだろう、と横を見たら’’うわぁ!?誰!?怖い!!’’
と凄く怖がっていた。此奴は目見えてんのか??と心配になるが、
シードの作戦を壊す訳にはいかない為、俺も演技をした。
「こんわっ!なんや此奴!?」
我ながら酷い演技だが、にきは気にしてなさそう。
「ぼびっ、怖い…やだ」
「怖いよなぁ、大丈夫か?」
「むり…ぎゅーして」
「え?」
にきから初めて言われて、吃驚する。
’’ぎゅーして’’。そう言われた時、体に衝撃が走った様な感覚が
全体にした。幸せってこういうこと。
代表例な様で、俺は経験することが出来なかったこの幸せ。
今日を機に、経験できるこの幸せ。
やばい。
「んっ、ぼびーもっとぎゅーして…怖い…」
「大丈夫やで、怖くない怖くない」
と、俺はにきの頭を撫でる。
こんな髪サラサラだったのか、と実感する。
本当にかわいい。これが現実なのかも危ういくらい。
「よしっ、作戦大成功…笑」
「えっ、シード…?」
「シードくんナイスー笑」
「結構良かったよ笑」
「マジでありがとう。」
シードが種明かしをしてくれた。
初めてこんなにシードへ感謝したかもしれない。
本当に、ありがとう。
そのおかげで俺は目一杯の幸せを味わえました。
「酷い…」
「これもにきがしろせんせーに甘えんかったせいやけどな」
「そうそう、貴方たち恋人なんだからさぁ!」
「ほんとにね、もう早い内からハグとかしとけよ!」
「ほんまにな、次はキスしよっか」
「…お手柔らかに」
この数週間後に、にきが何度もキスを強請ってくるようになったのは…また別のお話𓂃 𓈒𓏸
また次のお話で👋🏻💞
コメント
3件
潔癖症なnkもかわいいし、あとからキス強請ってんのも可愛い💕😢
うおおおおんかわいすぎる😭😭😭😭💕