広瀬と文子は画像を見守る、朝。剣崎と橘が身支度を済ませBOARDの遺志を継ぐ先日の激闘を古傷に馳せて沈まぬ太陽の日差しを浴びるー残りのアンデッドは四十四体。蒸籠に蒸した手料理を口に含み今日も一日が始まる……
「睦月。大丈夫かな、今頃苦しんでるよ」
真横の席の広瀬がカーテンを開けて皆をフォローする。人間に擬態した上級アンデッドの宣戦布告がライダー達の思惑を物語るー
「四号目は♣️クローバーのレンゲル。相川始はカリスの敵意を剥き出しにしては何度も戦う運命よ」
「広瀬、剣崎。俺の尻拭いは終わっていない……サポートを頼む」
剣崎は白米を頬張りエネルギーを蓄える。文子は街に出ては彼を心配する様子だった、他意は皆無ー
「カードは集まってきたわ。カリスを仲間に迎え入れて説得するべきではなくて?」
「ああ……行きましょう!」
急げHERO’S、正義の血を滾らせマグマのほとぼりを焼き焦がす報いを受けろ。
仮面ライダー。五十三種のアンデッドとの因縁の争いに決着の是が非がこの星(地球)の未来の甲乙を決めるべく明日を奪い合う。一万年前の記憶と勝利者達の讃美歌が世界を救うー
「じっくり至ってあげるわ。仮面の戦士に甘き死を……伊坂さん」
カリスが裏手を掻く一抹の余念、アジト陥落す!! 睦月はベッドで意識を喪っている。演者は揃った……マスカレイド~絢爛舞踏会は第二部に入った。人生らざる夢の果ての輪舞曲ー覚醒せよ!!
「私が行きましょう。暇で退屈死しそうです」
谷口がスーツのネクタイと第二ボタンを締め治し外出した。化け物の談合が終焉の舞台劇を司る悪意ある革堂ー
「橘は逃げ出した。カリス、私の思いを無下にする気か」
「……」
上級者同士のシンパシー。永遠なる力が総ての森羅万象に多大なる神格を及ぼす、年末の恒例行事ー
「カリスが寝返る、ハート♥️の気遣いですか!?」
ギャレンはバイクを駆り高速道路のハイウェイを猛進する、深紅のマフラーが勇姿の待ち焦がれる理想郷の和平を奏でては逃げ惑う鳥や動物達の悲鳴を聞く。その場しのぎの優劣が絆を添い遂げ進化させたー
「相川始!? カテゴリーエースの使い魔!」
「ハートフルアローを全身で感じろ、使い捨て!!」
橘が変身した、ラウズコンボを極めては僅かな隙を見せては相討ちにカーチェイスの逃走劇を恥じた!!
「カリス、ヒューマンアンデッドの正体を見せろ!」
ブレイドの武器が意表を突く。倒した、のか?
「俺は守るべき者の為に何処までも苦しみや痛みを背負ってやる! 広瀬さんや文子ちゃんを傷付けやしない!」
「やれやれ。貴方は逃げなさい」
始の背後に谷口が散髪仕立ての前髪を向かい風に靡かせ起つ!! カリスは返り血を浴びてカードに封印されたー
「二十四時間働きますよ。なんなりと指示を」
剣崎は橘を避難させては彼と相乗りしたー
「仮面ライダーの仕事を見せてやる、谷口! 俺と闘え!!」
広瀬と文子からのLINEを受信した。真冬の粉雪が降り頻る林道にて人知れずバトル・ファイトが始まる!
上級アンデッドのアジトは滅んだ、伊坂達の死体がレンゲルのベルトの凶悪な意志によって睦月を闇堕ちさせるー
「ブレイド。ギャレン、カリス……ライダーは俺一人で良い」
社員寮は直ぐ其処まで迫っている……橘と相川が先に到着した! 広瀬はエプロン姿で出迎えた。
「休ませてくれ、意識が昏迷している。悪気は無い」
「剣崎君は!? アンデッドサーチャーが反応してるわッ」
文子が睦月のスマホにLINE通話して繋がったのはベルトの人格だった。
「この子は絶望だ。私が意識を乗っ取った、バトル・ロワイアルは終結するー示されし澪標によって」
「助けて! 睦月! 馬鹿野郎……」
広瀬は相川をベッドに連れ込み治療したー敵は谷口と♣️! 橘が状況を整理した。
谷口が服を脱いだー桃源郷はもうすぐ……。
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