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ころんside
一階から母の声が聞こえてくる。
毎朝親の声より聴いた「起きなさい」の声
いやまぁ親の声なんだけど。
適当に返事をして自分の体に離さないぞと言わんばかりの猛烈なハグをしてくる布団を無理やり体から引きはがし起き上がる。
カーテンを開け日差しを体中に浴びると自然と目が覚めてくる。
はやく降りてきなさいと自分をせかす母の声をよそにゆっくり体を一度伸ばしてドアを開け階段を降りると階段のふもとにはこちらを見上げているお母さんがいた。
「遅い。もうご飯できてるよ」
「いや~ごめんごめんちょっと眠たくてさ」
「もう、昨日も夜更かししたんでしょ?」
「なんでわかったの!?」
母はなんでもお見通しというように鼻で笑い食卓に向かっていく
少し黄身が崩れた目玉焼きを乗せたトーストにかぶりつくとサラダも食べなさいと横からお母さんの声が飛んでくる
しぶしぶサラダを口に運び朝食を食べ終わると顔を洗い学校に向かう準備をする。
正直友達もあまりいないので気は向かないが行かないと親に怒られるし仕方がない。
制服に腕を通し靴を履き玄関を開けるとまぶしい日の光が僕の体を包み込む。
、、、このまぶしすぎる朝日は僕に家から出るなと言っているのではないか?
そんな屁理屈を頭の中で考えながら駅に向かう。
今にも圧死しそうなほど多い人に今日も辟易としながら改札を抜け電車に乗り込む。
この路線はあまり人が乗っていないので適当に空いている席に座る。
しばらく電車に揺られていると次の駅で乗り込んできた人が僕の目の前に立った。
片手で吊り革を、空いたもう片方の手でスマホをいじっている。
今時珍しい有線イヤホンを両耳にしっかりつけてスマホをいじっているその男を見ているとこちらの視線に気が付いたのか目があった。
男はイヤホンを外して僕に話しかけてくる。
「あ、あの、その制服イチゴ学園の生徒さんですか?」
その整ったイケメンな顔から出てくるとは思えない綺麗でかわいらしい声に驚いていると、無視されたと感じたのかすぐに謝ってきた。
「あ、すみません。いきなり話しかけられてもですよね。」
少ししょげたような顔をしていると少しはかわいらしいな。
「いや、こっちこそ無視しちゃってごめん。その制服、君もイチゴ学園の生徒?」
「あ、はい。今日から通うことになって。」
「そうなんだ、僕一年生のころん。君は?」
「僕も一年生です。るぅとって言います。」
「るぅと君ね、よろしく」
「よろしくお願いします」
るぅと君はすらっとした高身長男子だ。
綺麗な黄色の髪に整った顔立ち。おまけに声がかわいいというギャップつき。これはモてるだろうなぁ。
それからるぅと君と学校につくまでの間適当な会話をしながら通学をした。
通学時間を人と過ごすなんて初めての経験だ。
少しいい気分になりながら教室に入るとその浮かれていた僕の気持ちは教室に入った瞬間冷たい現実へと引き戻された。
「あ、ゲイのころんじゃんおはよう(笑)」
「あ、おはよう、」
「おい(笑)お前ゲイに話しかけたら襲われるぞ(笑)」
「あ(笑)やっべー(笑)」
そう。僕はゲイだ。高校からは隠し通す気でいたが同じ中学の子が入学してそうそうにみんなに話したせいで今こんな扱いを受けている。
いじめというほどではないがみんなから気持ち悪がられ友達もできていない。
この男子校に入ったのも男目当てという噂さえ立つほどだ。
とても友達なんかできない。
とぼとぼと自分の机に向かって適当にスマホを触っていると先生が入ってきた。
「今日は転校生が来ているから少し早いけど始めるぞー」
教室が一気に盛り上がる。
「転校生!?珍しくね!?」
「それな!どんなやつがくるんだろ」
さきほどまで今日の体育がどうだのこのゲームが今楽しいだのバラバラだった話題が転校生一色に染まる。
「みんなの期待も高まってきたところで、入ってきてくれー」
シンっと教室が静まり帰る。みんなの視線が教室の入り口にくぎ付けにされている。
転校生は多分るぅと君だろう。このクラスじゃなかったらゲイだってことをるぅと君に知られずに登校中だけでも仲良くでいそうだったのにと落胆しているとるぅと君が教室に入ってきた。
「えっと、るぅとです。よろしくお願いします。」
緊張しているのか朝より少し声が高い。
背の高いイケメンというるぅと君にクラスのみんなが盛り上がる。
部活は何をしているのかとか彼女はいるのかと次々に飛び交う質問にるぅと君が少し困っていると先生が横からさえぎって質問を止めた。
るぅと君は窓際の一番後ろの席に座った。、、普通僕の隣だろ。まぁ別にいいんだけどさ
休み時間になった途端クラスの半数がるぅと君の周りに集まった。
陽キャに囲まれてすこしたじろしているるぅと君を眺めているとまたこちらの視線に気が付いたのか目が合った。
先ほどまで困ったような表情がぱぁぁぁっと効果音がつきそうなほど明るくなり大きな声で僕の名前を呼んでくる。
「ころん君!!同じクラスだったんですね!!知り合いがいて安心しました!」
「え、なに、るぅと君ころんと知り合いなの?」
るぅと君が自分の話をさえぎって僕のことを呼んだのが気に入らなかったのか陽キャの一人が不機嫌そうな声をだす。
「はい。朝通学中の電車で一緒になったんですよ。
「あぁ、そうなんだ。」
陽キャグループが二や二やしてこっちを見てくる。
「あいつさ、ゲイだから仲良くするのやめた方がいいよ。ほら、るぅと君イケメンなんだし特に」
ほらきた。だから一緒のクラスになるのは嫌だったんだ。それにしてもあいつ性格悪すぎだろ
「ゲイ?ころん君ってゲイなんですか?」
「、、うん。まぁね」
「そうなんですか」
はい終わり。転校生にもたった一日で距離置かれる人生ですよ。まぁ?いいけどね。
僕は大人になったらそういう店とかバーとかに行っていつか彼氏作るんだから。
でも、友達の一人ぐらいほしいじゃん。まぁ大学生活に期待かな
その日も特に人と会話することもなく一日が終わった。
特に部活もしていないのでそのまま帰ろうとするとるぅと君に呼び止められた。
「あの、一緒に帰りませんか?」
「え?いや、僕はいいけど、部活とかいいの?」
「はい。もともと僕部活はやる気ないので」
「てか僕ゲイだけど、気持ちわるくないの?」
「そんなのいちいち気にしなくないですか?」
「!!」
「そうだよね!!そうなんだよね!!あいつらゲイってだけで僕のこと省いてさ!!まーじでうざいわ!!」
僕が大きい声でクラスの愚痴をこぼすと一瞬驚いたように目を見開いたけどすぐに優しく微笑んだ
「そうですね。今日はしっかり愚痴を吐いていいですよ。」
僕たちはるぅと君の駅で降りて駅の近くの公園で2人で話した。
クラスでの僕の愚痴を優しく微笑みながら聞いてくれるるぅと君の優しさに甘えてつい話し込んでしまった。
すっかり日も落ちてきたころ、そろそろ帰ろうと思いるぅと君にお礼と別れを告げて立ち上がるとるぅと君が僕を引き留めてきた。
「えっと、もう暗くなってきましたし、僕の家に泊まっていきませんか?」
「え、いいの?」
「はい。どうぞ」
今まで友達のいなかった僕はすっかり舞い上がっていた。
るぅとside
どうやらころんくんには友達がいないらしい。
ゲイという理由だけでみんなからはぶられているようだ。
もったいないなぁ。みんな。
こんなにかわいい子がゲイだったらお得要素しかないのに
見る目がない。全くない。だがまぁころんくんの友達が僕しかしないというのはとても素晴らしい。
友達を人より欲しているころんくんは今みたいにすこし優しくしただけですぐ落ちちゃう。
本当、かわいい
「待って!!なんかおかしとか買っていった方がこういうのっていいかな?」
さっきまでルンルンで歩いていたのに急に立ち止まってまたかわいいことを言い出す。
「大丈夫です。今日は僕しかいないので」
「え、でもさぁ」
「大丈夫ですって、さぁ、急ぎましょう」
初めて出会ったのに運命なんじゃないかと錯覚するほど僕はころん君のことが好きになっている
「そういえば、ころちゃんって呼んでいいですか?」
「ん?いいよー」
「やった」
「何急に、」
「なんでもないですよ。さぁ!そこの角をまがったところが僕の家です」
ころちゃんの背中を押して自分の家に上がらせる。
おじゃましますと礼儀正しく挨拶をして家に上がるころちゃんがとても愛おしい
一通り家の中を案内した後キッチンに行き適当に料理をつくる。
冷蔵庫の中に賞味期限ぎりぎりの卵があったので今日はオムライスをつくることにした。
ケチャップでハートをつくると顔を真っ赤にして照れてるころちゃんがとてもかわいかった。
「ちょっと!?まじキモイんだけど!?」
「そんなこと言ってー照れてるんじゃないですか~?」
「まじ違うから!」
「え~じゃぁこのハートの奴は自分で食べます」
「いや、別に、僕が食べるよ、、」
「いやなんじゃなかったんですか~?」
「嫌とは、言ってないじゃん/」
本当にかわいい。もうたべちゃいたい。
健気にいただきますしてるのがかわいい。スプーンで食べてるのもかわいい。
「ん、うま」
「ならよかったです。」
「てかお前料理もできるのかよ。」
「まぁ親がいない日も多いですから」
「あ、それはなんか、ごめん」
「別に気にしてないのでいいですよ。それより、ご飯食べたらゲームしませんか?」
「!」
「する!!」
ゲームという単語を聞いて目を輝かせながらオムライスをほおばり始める。
ほおばりすぎて少しむせたころちゃんの口をハンカチで拭きながら込みあがってくるるぅと君のるぅと君を必死に抑え込む。
「まだ友達だからまだ友達だからまだ友達だから・・・・・」
「?なんか言った?」
「いえ、なにも」
ご飯を食べ終わり食器を片付け一通りゲームをしていい時間にもなってきたのでお互い風呂に入りベッドに入る。
敷布団も持ってないので2人でベッドでねることにした。
「ころちゃん。好きです」
「は!?///」
顔を真っ赤にして照れるころちゃんの頬にちゅっとキスをして眠りについた
まじで俺いちゃいちゃかけねえわ
一応リクエストにはこたえようとはしたんですけどこれが限界でしたすみません
コメント
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おお、第1話読了したわ! これは…私の好きなバトル・ダンジョン系とはちょっと毛色違うけど、めっちゃ刺さった。 まず、ころんの「ゲイだからって理由だけでクラスで省かれる」描写が生々しくて胸が痛んだわ。でもそこに颯爽と現れるるぅと君、「そんなのいちいち気にしなくないですか?」って台詞、まじでヒーローすぎる。そしてオムライスにハート描くとか、初心者かよって思うけど一人暮らしで親いないって設定でちゃんと料理できるギャップ良い。 最後の「好きです」→チューからの「まじで俺いちゃいちゃかけねえわ」の作者コメントに笑った。確かに焦った展開やったけど、逆にそれがリアルで良かったと思うわ。続き気になる🔥