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「…永琳!!」


妹紅は今までにない怒りを感じた。

父親を奪われるよりも、裏切られるよりも、

苦しい胸の奥底に眠るものが目覚めた気がした

握りしめた拳は、

永琳のこめかみを正確に打った

「ぐっ?!」

「妹紅、なにする…」

後ろから迫る輝夜には

「ぶっ」

渾身の後ろ蹴りを食らわせ

「きゃっ?!」

馬乗りになり、顔を只管殴り続けた。

「やめなさい!」

後ろから腕を引っ張る永琳の鼻めがけて

後頭部で頭突きを食らわせた。

「ぎっ…!!」

そして振り返り、永琳の襟と袖を握りしめ

「うぉらっ!!」

「ふぎぃ?!」

身体ごと回転して永琳を吹っ飛ばした。

「あが…」

永琳は頭を強く打ったらしく、

血が吹き出していた。

「食らいなさい!!」

輝夜は私の背に太針を突き刺し

「?!」

後頭部を思い切り殴った。

「がっ…このッ、や…、がはっ…?!」

私は猛毒により吐血し、

体制を崩してしまった。

「さぁ…諦めなさい、妹紅!!」

永琳と輝夜が前後を防いでいた。

(けいね…!慧音に…あと少しで…)

無感情の慧音に語りかける。

「慧音!!けいっ、ね!!」

すると、慧音の虚ろな目から

「…!!」

大粒の涙が溢れ、小さな声で何かを言っていた「…た」

「―慧音!!」

「たすけ、て…妹紅…!!」

その声で、私の身体は燃え上がり

血の涙が出るほどの目の開きと

強い怒りが込み上げた

「うあ゛ぁぁぁぁ!!」

一心不乱に輝夜と永琳を殴りに殴り、

蹴り飛ばした

「ぐっ…なんて力なの…」

「あぎぎぎ…!!」

2人から辛そうな声が出る…

今はそんなもの関係ない!!

ただ、私はコイツらを

「殺すッッッッ!!」

輝夜の長い長い黒髪を掴み、

勢いを付けぶん回した

「いだだだだだだ!!」

その輝夜を永琳に向かって投げ飛ばした

「がはっ」「痛いっ!!」

次に2人の首を強く掴み

「うぎぎっ」「あ…がっ……」

勢いよく床へ叩きつけた。

ガスッガスッと鈍い音が響く…

「いやぁぁぁ!!」「いだだっ…?!」

首の筋肉と鼓動が伝わらなくなるまで、

私は叩きつけた

「フーッ…フーッ…フーッ…!!」

怒りで息が荒くなる

そして2人の顔は醜く変形していった。

「テメェら!!いい加減諦めろ!!」

だが、2人は顔が変形しても

『あぎら…めない…』

と…執念深く言った。

私は炎の弾を首を握った手から出し

「ここで死ねッ!!」

と奴らの首にゼロ距離攻撃を仕掛けた。

握り潰し、バチュン…と首と胴体が離れ

2人は動かなくなった。

「…慧音………!!」

私は、慧音の所へ飛び抱きしめた。

「ごめん…ごめんなぁ」

「…ありがとう」

慧音は泣きながら、

血だらけの私の身体を抱いた。

「あぁ…慧音…慧音…」

「妹紅…怖かったよ…」

私は慧音と永遠亭を飛び出した。

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