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○○ちゃんは一郎の後輩設定
○○ちゃん中学三年生、一郎高校?大学?もう深く考えるな
ふわふわした気持ちで見て言ってください
「はぁー…」
公園のブランコに腰掛けて、空を見上げていた。
ふと視線を逸らすと、無邪気に駆け回る子供たちの姿。
私もあれくらい幼かったらこんなに悩まずに済むのになぁ。
「どうした○○」
後ろから声をかけられた。
振り向くと、一郎さんがいる。
「わ、一郎さん」
「どうかした?元気ないけど」
前から一郎さんには相談に乗って貰っていたので、思い切って相談することにした。
「実は…テストの点数上がってたんですけど順位下がってて…」
「みんな頑張ってて、凄いなって思うけどなんか、やりきれなくて、友達には相談したんですけど、その友達は進路もう決まってて」
「その友達って成績いいの?」
「いや自分で最底辺って言ってました」
「最底辺w」
「けどその子はもう進路決まってて、励ましてくれるんですけど、」
「けど?」
「けどこいつ進路決まってんだろうなって考えたら、私の気持ちなんてわかる訳ないだろって思って」
「あー…」」
「自分がいくら努力しても、皆それを簡単に超えていくんだなって」
話していたら、段々涙が目にたまってきた。
元々自分はこんな事で病む性格じゃないのに。
私は結局、皆の成長している所を最底辺で見上げていればいいのだろうか。
「なんかもう…全部嫌になってきて」
「なるほどなぁー」
隣のブランコに乗って、軽く漕ぎながら話し始めた。
「確かに三年生で焦るのも分かるよ。俺も進路本当に迷ったし」
「そうなんですか?」
「うん。ギリギリまで悩んで、前から素行もあんまりよくなかったから進学が厳しいのもあったけど」
「けど中学の時さ、俺進学はしないと詰むと思って必死で勉強したよ。んで、一応高校は合格して今こうなってる」
少し俯いてから、私の方を見て笑った。
「昔の俺でも進学できたんだしさ、そこまで思いつめなくて良いんじゃないか?やりたい事が無くても、高校で見つければいいしさ。ていうか、多分○○の方が昔の俺より頭いいし」
「それで思い詰めすぎて自分の将来潰す可能性もあるだろ?ほら、○○は何でも真面目に捉えるから。いや、真面目で悪い事なんか一つもないんだけどな?」
泣きそうになった私をそっと撫でてくれた。
一郎さんは言葉に詰まりながら、不器用に私を励ましてくれた。
「昔からさ、○○は真面目で良い子だよ。自分ではそうでもないって思ってるかもだけどさ、提出物もちゃんと出してやるべきことはしっかりやってる。テスト勉強だって、怠らないでしっかりやったんだろ?結果は思ったように出なかったかもしれないけど」
「○○が努力できるのは誰にでもできる事じゃない。だから、自分のダメな所ばっかり見て悲観するんじゃなくて、自分ができてるひとつひとつの事をしっかり認めて、褒めてあげて、それから上を目指せば良いんじゃないのか?」
どこか思いつめたような表情で、私の目を見つめた。
数秒間固まった後、ハッとしたようにすぐ手を離した。
「ってのが俺の意見な。まぁあんまり無理すんなよ!」
それだけ言うと、そそくさとどこかへ行ってしまった。
なんだか少しだけ、軽くなった気がする。
帰ろうと思い立ち上がると、ポッケに入れていたスマホが鳴った。
一郎さんからだ。
『頑張って欲しいけど、心配。あんまり無理しないでな。』
…
好きだなぁ。