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シェアハウスしてる赤葦と研磨のお話です。
作者はっ、ほのぼの日常会話をしている二人が見たいんだっ!
あと研磨をオカンにしたい。
まあ、短いと思いますが、それでも良ければスクロールお願いしまーす!
***
休日の午後。
青空が広がるその日は、珍しく学校も部活もない、正真正銘の休日だった。
音駒も梟谷も、お互い面識がある者が多く居たが、実はずば抜けて仲の良い二人がいることを、まだ誰も知らなかった。
「買い物行くけど、一緒に行く?」
昼食を取り終えて少し経った頃、リビングのソファでスマホをだらだらと見ている赤葦に、孤爪が提案した。
赤葦は、一瞬だけスマホから目を背け、考え込む表情をした。
「んーーー、···面倒臭い」
予想していた通りの回答を受け取り、休日でもなるべく赤葦を外へ出したい孤爪は、少しの間頭を回転させた。
「ちょっとくらい日の光を浴びといた方がいいんじゃない?」
「めんど」
その即答に、孤爪は頭を抱えた。
学校ではしっかりオカンしている癖に、家では面倒臭がり屋とか堪ったもんじゃない。
孤爪はそんなことを思いながら、赤葦を外に出すために、他の方法を考えた。
「ハー○ンダッツは?行かないと買わないよ」
赤葦は食いしん坊なので、食べ物で釣るのが一番と考えた孤爪は、早速食い付きそうな物を言葉にした。
「···あー、···ハーゲ○ダッツぅ···?」
スマホと手のひらを胸ら辺に置き、顰めっ面をする。
相当悩んでいるのか、リビングには数十秒間の静寂が訪れた。
「···行くかぁ~···」
赤葦はスマホをポケットにしまい、ゆっくり起き上がる。
孤爪は、そんな赤葦を見て隠そうともせず”やってやったぜ”と言う顔をした。
そう。孤爪は、学校では面倒臭がり屋なキャラだが、家だと割とオカン気質があるのだ。
「ハーゲン○ッツ買えよな」
「分かった分かった」
***
まあそういう経緯で、孤爪と赤葦は家から徒歩数分の、少し大きめなスーパーに訪れていた。
「けーちゃん今日何食べたい?」
「べっつになんでもいい~~」
「なんでもいいがいっちゃん困る」
呼び方はまあ無視しといて。
孤爪が買い物に来た理由は今日の夕食の食材を買うためであって、決して赤葦のようにアイス買うために嫌々来たわけではない。
孤爪も赤葦も、そんなに着る服には特に拘りはなく、二人ともラフな部屋着でかるーい服装だ。
「お、新商品じゃん。きゃんまこれ買っていい?」
赤葦お菓子コーナーに目立つように並べられていた新商品のお菓子を持ってきた。
「···まあいいけど」
「やったぁーありがときゃんま♡」
孤爪は媚を売る赤葦を一回ひっぱたき、その後は何もなかったかのようにひき肉をかごに入れる。
「ハーゲンダ○ツ選んでくるぅ···」
ひっぱたかれたところが意外と痛かったのか、赤葦はその場所を擦りながらアイスコーナーに向かっていった。
「···やっべ買い物行く前に洗濯機回すつもりだったのに、忘れてた」
歩く赤葦の後ろ姿を眺めていた孤爪は、何かを思い出したようにはっとする。
後悔したように呟いた孤爪の気分は、少し下がり気味だ。
孤爪が並べてある品をざっと見ながら歩いていると、先程アイスコーナーに向かっていった赤葦が、早歩きで孤爪の方に向かってきた。
「ね、お、きゃ」 (訳 ねえ、おい、きゃんま)
赤葦は何故か頭文字とも言えるか分からない言葉を口にする。
「ちょ、落ち着いて。何言ってんのか分かんない」
「おったんよ、おった。」
珍しく焦った顔で言う赤葦を、孤爪は不思議に思う。
「おった?何が?おばけ?」
「あの人だよあの人···!!!!!」
赤葦は必死に訴えかけるが、その人は誰なのか言わないので、孤爪はあまりぴんときていない。
軽い言い争いをしていると、赤葦の背後から見知った髪型をした男がいるのに孤爪は気が付いた。
「あかーしなんで逃げんのー?」
容赦なく声を掛けるのは、赤葦の所属している部活の主将、木兎光太郎である。
「···ぼ、木兎さん···」
「(···分かるよけーちゃん、プライベートで不意に知り合いと会っちゃうとめっちゃ気まずいよね···。おれもこの前買い物来てるときクロと遭遇して、凄いダル絡みされたよ···。)」
明らかに動揺している赤葦を前に、孤爪は同情の目を向けた。
「あかーしも買い物とかするんだな!!!」
「···そりゃ、俺も人間ですから···」
「(···嫌々付いて来たクセに)」
***
変なところで切ってしまってすいません···!!
誤字脱字等ありましたらお伝えください~~!!!