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※腐向けかもわからん


ーーーーーーーーーーーーーー









ということでおんりーチャンを半ば強引に連れてきた訳だが、さっきからギャーギャーと騒がれて困っている。


「無理!絶対お化け出るじゃんこんなの!?」

「だ、か、ら!ホラーゲームの世界だって書いてあっただろ?そういうのが居るのは仕方ねぇんだって!」

「そうだけどそうじゃない!」


そうじゃないって言われてもどうしようもねぇよ!

心の中でつっこみながら、どうすればおんりーチャンを納得させられるか、と悩む。

もう納得しなくていいから、とりあえず着いてきてくんねぇかな…



「いいから行くぞ!もう置いてくからな!」

こうは言ったが、二人で行動しないとクリア出来ないらしいので着いてきてくれないと困る。

軽く脅しのつもりで先に行く素振りを見せれば、直ぐに駆け寄ってきて腕を掴まれる。



「…..置いてかないでよぉ。」



今まで聞いた事のない弱々しい声に思わず振り返る。


おんりーチャンはその大きくぱっちりとした目に涙を溜めながらこちらを睨んでいる。俺の方が背が高いせいか必然的に上目遣いになってしまったようだ。


うん、正直に言おう。

可愛い。

成人男性が出していい可愛さではない。天使なのではないかと疑うくらいだ。



こんなおんりーチャンを無理矢理つれて行くのは心痛まれるが、ドズルさん達や視聴者の皆を待たせているので絶対にクリアしなければならない。



絶対に、、、、






ーーーーーーーーーーーーーー







怖がるおんりーチャンを連れて、時間はかかったが何とか鍵を見つける事が出来た。

特に分かれて行動しなきゃいけないときは本当にに大変だった。別の場所にあるボタンを同時に押さなければいけないという仕掛けで、それが終わったあとも長い廊下を歩くことになったのだ。

合流地点で三十分くらい待ったし結局迎えに行った。


だけど後は、外に出てあの扉から帰るだけ。何かしら驚かせては来るだろうけど、クリアが目前だというだけでおんりーチャンも着いてきてくれるから最初より楽だ。






あれから更に時間をかけて、やっとのことで扉の前まで来た。もう帰れる、という時ふと、少し意地悪してやろう、というのが浮かんだ。


すっげぇ怒るんだろうな、何となく想像出来る。



俺にピッタリくっついているおんりーチャンの後ろから手を回し、俺と触れていない方の肩を軽く叩いた。同時に低い声で

「わぁ」

と言ってやれば、おんりーチャンの体が跳ねる。流石に俺だと分かるだろうが、急にやられれば誰でも驚くだろう。

余程吃驚したのか、おんりーチャンは俯いたまま肩を震わせている。どうせ怒られるだろうから先に謝っておこう。

「ごめん、魔が差した。」

「….」

反応が無い。いつもなら俺に悪態をついてこちらを鋭く睨みつける、あのおんりーチャンが、一言も話さないどころか見向きもしない。

「あのー、おんりーさん?」

「….」


流石にやりすぎだったか、と反省していた時、おんりーチャンの頬に水滴が伝うのが見えた。

「え、なな、な、泣いっ!?」

泣いてる!?

「…..グスッ…」

初めて見るおんりーチャンの泣き姿に俺は戸惑った。涙目になることはあったがそれが零れたことはなかった。

「ちょ、マジでごめん!こんな、泣くほどだとは思わなくてっ!」

「大丈夫、ちょっとびっくりしただけ…だから……」

そう言っておんりーチャンは、手で涙を拭った。俺は咄嗟にその手を掴んだ。

「擦ったら、赤くなるから。」

泣かせた奴が言うことじゃないけど、せめての償いのつもりで。

「ふふ、脅かしたのそっちじゃん。変なの」

おんりーチャンは潤んだ瞳のまま微笑んだ。控えめに弧を描く口がなんとも可愛らしい。


「ほら、めん早く行くよ。」

先程までのが嘘のように、今度は真っ直ぐな眼でこちらを見つめて笑った。







それは、マイクラバーサスで見せた、少年のように無邪気な笑みだった。






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コメント

3

ユーザー

フォロー失礼します

ユーザー

えー、、、控えめに言って好きです。

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