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俺のお母さんは仕事が忙しくて中々家に帰ってこない。
🌸「行ってくるね。」ニコッ
👑「うんっ!行ってらっしゃい!」ニコッ
でも、家にいる時はたくさん遊んでくれるんだ。
本当は、疲れているはずなのに。
🍵「みことちゃ〜ん来たよ〜!」
👑「すちくんっ!✨」タッタッタッ…
🍵「わぁ!笑」
彼はすちくん。俺の近所のお兄ちゃんで、俺の遊び相手だ。
👑「すちくん見て!」(本)
🍵「なになに〜?…」
〃「へぇ〜…凄いねぇ笑」ヨシヨシ
👑「んへっ、笑」
いつもふわふわしてて、何か教えたりしたらおっきい手で撫でてくれる。そんな優しい人。
👑「すちくんっ…」
🍵「どうしたの?」
👑「お母さんは、俺の事どう思ってるんやろ。」
🍵「…どうして?」
👑「疲れてるのに、遊んでくれるから。」
👑「面倒くさいって、思わないんかな。」
🍵「思わないいよ。」
🍵「らんさんはみことちゃんの事を大切に思ってる筈だよ。」ニコッ
👑「…うんっ!」ニコッ
あの時の笑顔は、俺の心を温めてくれた。
ゴンッゴンッ…
🍵「何の音だろ…」
👑「何やろ…」
パリンッ
👑「?!」ビクッ
🍵「!」ビクッ
強盗「〜♪」
👑「誰…?」
🍵「みことちゃん!こっち!」ギュッ(抱っこ)
👑「すちくん?」
すちくんはあからさまに焦ってる顔をしていた。
🍵「ッ…」タッタッタッ…
👑「どこ行くん?」
🍵「大丈夫だよ。」ギュッ
そう言って、俺を少し強く抱き締めるすちくんの目は涙でか、ビー玉のように煌めいていた。
🍵「ここにいてね。」スッ…
👑「すちくんは、?」
🍵「俺は…あいつを食い止めるよ。」ニコッ
👑「じゃあ、すちくんは死んじゃうんッ?」ウルッ
🍵「ううん。絶対に死んだりなんかしないよ。」
🍵「約束するよ。」ニコッ
👑「うんッ」ニコッ
その笑顔が、最後の笑顔だった。
👑「すちくんっ…」
🍵「…大丈夫だよ。」
タッ…タッ…
🍵「…」
👑「大丈夫なんッ?」ウルッ
🍵「ごめんね。」
👑「ッえ…?」
バンッ
ドア越しに聞こえたのは、銃声だった。
👑「ッ…すち、くん?」(震
そう呼んでも、すちくんは返事をしない。
👑「嫌ッ!すちくんッ!!」ポロッ
👑「お願いッ!開けてッ!すちくん!!」ポロポロ
扉を押しても動かない。多分すちくんが寄りかかってるから。
🍵「みこと…ちゃ…」
👑「、!すちくんっ!!」ポロポロ
まだ息はある。まだ助かる。
👑「お願い!開けて!」ポロポロ
🍵「ッ…ごめんね、約束守れなくて。」
👑「約束なんていいから!!」ポロポロ
🍵「そっかそっかぁ…」
そう言いながら、身体を引きずる音が聞こえてきた。
🍵「みことちゃん、開けていいよ。」
👑「ッ…うんっ」
恐る恐る扉を開けると、血まみれになったすちくんがいた。
👑「すちくんっ!」ポロポロ
🍵「…」ニコッ
すちくんは何も言わずに俺を抱き締めてくれた。
👑「すちくんっ、死なないでッ」ポロポロ
🍵「う〜ん…どうかなぁ…笑」ヨシヨシ
そんな事を言いながら、俺の頭を血まみれの手で撫でてくれる。
🍵「ッ…ごめん、そろそろキツイや。」ニコッ
👑「嫌ッ…行かんといて…」ポロポロ
🍵「またねッ…」ギュッ
👑「嫌ッ…嫌ッ!!」ポロポロ
俺の言葉はすちくんに届かなかった。
👑「すちくんッ…すちくんッ…」ポロポロ
そう言って、すちくんを強く抱き締める。
温もりの消えた、冷たい身体を。
その後、お母さんが俺とすちくんを見つけて警察沙汰となった。
案の定、すちくんは死んだ。
葬式の時、俺はすちくんにこう言った。
👑「すちくん…俺、すちくんのために何をしたんやろ。すちくんに助けられてばっかりやったのにさ。」
もう届かないことはわかってる。でも、すちくんに届いてほしいという気持ちが溢れてくる。
👑「ごめんね、すちくん。」
拝啓、これを読んでくれた君へ
俺の気持ちは、すちくんに届きますか。