「…ひば」
「…………ん、……あ、きな、さ…?」
「そうだよ、明那だよ」
俺の上着がくしゃくしゃになりそうなほどに、ひばは俺を強く抱きしめた。
「俺の、あきなさ…ん…、?」
「そうだよ」
「ん……」
ぎゅう、とひばを抱きしめる力がより強くなる、ひばもそれに返すかのように俺を抱きしめた
「明那さん…、俺、俺……穢されちゃった……」
「大丈夫、大丈夫だよ、ひば。俺のひばは世界で一番綺麗だよ」
耳元で、甘く甘く囁きかける。
こんなやり方はずるいということは百も承知だが、そういう性癖なので如何ともしがたかった。
「世界で、一番綺麗。きらきらの瞳も、俺のためにいっぱいケアしてる肌も。全部、全部綺麗だよ。たとえどんなに知らない人に抱かれても、ひばは綺麗。だから、大丈夫」
あのひばが自分以外に抱かれているその姿は、脳みそが故障しかねない程の刺激だった。あの美しい渡会雲雀を自分の手ではなく、赤の他人に抱かせた事実。それをただ眺めるだけの自分。ひばの助けを呼ぶ声をあえて受け入れないこと。
正直、今までしてきたどんな行為よりも興奮したのは事実だった。
興奮しすぎてひばにがっつかないように、抑えて抑えて待機していた。たくさん泣き腫らしてぽってりとしたまぶたも、たくさん泣き叫んで少し掠れた声も。ひばにとって、いかに自分が大事なのかということを、他人を通して実感した事も。何もかもが、愛おしかった。
コメント
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この作品で見事に性癖が歪みました。ありがとうございます。この作品、素晴らしかったです。大好きです。
本当に本当に、今まで読んだ作品の中でトップレベルに大好きなお話でした🥲🥲 徐々に崩されていくhbが痛々しくて可愛くて、、fwのクズ具合も解釈一致で最高!! aknが親友であるはずのfwのことすら赤の他人と呼んでしまうの、ほんとうにhbのことしか見えてなくて、関係性が黒すぎて素敵ですTT
ぅ゛ぅ……大好きです…😇💕雲雀が犯された後でも明那に助けを求めてるのも最高でした……初コメ失礼しました!!