雑談部屋で言ってた感動系(?)です。
感動じゃない気がしてますが(え)
若干ネタバレになりますがハッピーエンドでは無いのでハッピーエンドご希望の方は回れ右
最後お知らせあります
青視点
なーくんから電話がかかってきたのは突然だった。
普段は文面だけで連絡を終わらせてしまうことが多く、リーダーとはいえ電話がかかってくるのは珍しい。
YouTube脳が故か、メンバーからの突然の電話はドッキリだろうと疑っている自分すらいて
動画のテンションで電話に出る。
「どーしたんなぁく〜ん笑」
紫「今病院にいるんだけど…るぅとくんがね、」
第一声からおかしかった。
病院にいるって何?るぅとくんに何かあったのか…?
声のトーンからしても良くない話なのは分かる。
それでも僕はドッキリだろうと信じ…
いや、むしろ
そんな話ならドッキリであって欲しかった。
でも、現実は厳しくて。
紫「いちばん大切な人を忘れちゃうっていう病気があってね」
嫌な予感しかしなかった。
僕らはメンバーであり恋人。
恋人といえば人間にとっていちばん大切な存在になりうる。
紫「るぅとくんにころちゃんのこと聞いてみたんだけど、そんな人知らないっt…」
プツッ
全てを聞き終わる前に電話を切ってしまった。
喪失感に襲われた。
最悪の場合をも予想していたから、それを免れていたのは唯一の救いだった。
それでも、生きていても、
僕のことを 知らない人 として認識しているのであれば
もう僕の知っているるぅとくんは生きていない。
なーくんからLINEが来た。
再び電話をかけるのではなくLINEで伝えたのは、彼の気遣いだろう。
紫‘’実際に顔みて声聞けば思い出すかもしれないから、病院来てみて”
希望は少ないが
僕には信じることしか選択肢がなかった。
上着を羽織ることなんて忘れて外に飛び出す。
急いだって事実は変わらないのに、自ずと足が早く前に出る。
病院に着く頃には涙で顔が濡れていた。
背の高い人影が待合室に2つ見えた。
記憶の病気の為、そこに居るるぅとくんの見かけはいつもと変わらなかった。
紫「あ、るぅとくん」
黄「はい?」
紫「ころちゃん来たよ」
こっちおいで、と手招きをするなーくん。
「ころんだけど…僕のこと覚えてないの…?」
黄「実際に会えば思い出せると思ったんですけど…ごめんなさい」
何も言えなかった。
るぅとくんは悪くない、そんなことは分かってる。
僕らをこんな運命に晒した神様が悪い。
黄「ころんくんと僕は、本当に付き合ってたんですか?」
「うん…」
永遠に続くとまで思われた夢のような幸せな時間が、一瞬にして過去形になってしまったのが怖くて憎かった。
「あのさ、ころちゃんって呼んで欲しい」
黄「記憶が無くなる前はころちゃんって呼んでたってことですかね…ころちゃん…」
僕と違って察しがいいところは変わっていない。
黄「その…ころちゃんのことを忘れてしまったことは、すごく申し訳なく思ってます。
でも忘れちゃったってことはいちばん大切だったってことだから…
僕は恋人としてのころちゃんを本当に大切に想っていた、そういうことですよね」
慰めにもならない慰めだ。
時にはお節介にも思うくらい優しいるぅとくんが好きだった。いや、今だってそんな君が好きだ。
「るぅとくんはどうしたい?
僕はさ、別れたつもりなんてないしできればずっと付き合って居たいんだけど…」
黄「…ごめんなさい、知らない人…では無いんだろうけど、覚えのない人と付き合ってるってなんだか怖くて。」
まぁ当たり前、か…。
優しいるぅとくんだから
記憶が無い状態でも付き合ったままで居てくれるのではないか、なんて少し夢を見ていた。
紫「入院とかは無いみたいだから、とりあえずおうち帰ろうか。
ころちゃんはどうする?」
「僕も自分の家帰るよ…」
家に帰ると愛犬が迎え入れてくれた。
ただただ止まらない涙をペロペロと舐めるたぴちゃん。
そういえばるぅとくんがみるくんを家に迎えた時、
「タピオカミルクティーやんw」
なんて言って笑ってたなぁ。
ダメだ
いまの僕は全てをるぅとくんとの思い出に繋げてしまう。
いっそ僕も、るぅとくんのことを忘れられたらな…
メンバーの存在を忘れている状態でグループ活動などできるわけがなく、
るぅとくんはネットから姿を消した。
るぅとくんが僕のことを忘れてしまった傷はどうにも癒えないものだったが、
僕は自分が思っている以上に諦めきれない性格だったらしい。
何度もるぅとくんにLINEを送ってみたり、ご飯に誘ってみたり、時には家凸したり…。
最初は戸惑っていたるぅとくんも時が経つにつれ
「ストーカーですか?」
なんて言いつつも僕のことを受け入れてくれるようになった…
のも束の間。
僕は段々るぅとくんから離れていった。
それも、自分の意思で。
ある日るぅとくんから1件のLINEが来た。
黄‘’最近構ってくれないですね、会いに行っていいですか?”
るぅとくんのことを嫌いになった訳では無い。
断る理由はなかったため彼からの誘いを承諾し家で一人、インターホンが鳴るのを待った。
妙に緊張して、時間が経つのが遅く感じた。
ピンポーン
遂に彼が僕に逢いに来た。
「はーい、入っていいよ」
黄「お邪魔します」
やけに張り詰めた空気が二人の間を流れる。
沈黙を破ったのはるぅとくんの方だった。
黄視点(時系戻ります)
自分がるぅととして活動していることは分かる。
なーくんもジェルくんもさとみくんも莉犬も分かる。
後輩たちの名前だって誰1人忘れていないのに、
1番忘れてはならない人を忘れてしまったみたい。
「ころちゃん…」
口に出す度に、覚えていないはずなのに懐かしいような感覚になる。
元恋人同士だったという僕ら。
それだけではなく、 グループ内では兄弟のように絡んでいたという話も聞いた。
学生時代には彼の家に住み着いたこともあったらしい。
とにかく彼は、「僕にしか見せないるぅとくんの姿が好きだった」と何度も口にした。
やはり記憶をなくしても、一度好きになった相手であることには変わりない。
そして記憶をなくそうが僕の人の好みは変わらなかったらしく、再び彼を好きになった。
だから、会いに行った。
青「はーい、入っていいよ」
「お邪魔します」
やけに張り詰めた空気が二人の間を流れる。
沈黙を破ったのは僕の方だった。
「僕たちって、元々恋人だったんですよね」
青「うん、そうだよ」
「僕、またころちゃんを好きになっちゃいました」
「記憶がない僕でも愛してくれますか?」
青「…..ごめん。」
「え…」
青side
最後に見たのは、うっすら涙を浮かべてこちらを見つめるるぅとくんの顔だった。
そんな悲しそうな顔見ていられなくて、僕は家を飛び出した。
僕の家なのに僕が出ていってどうするんだって、まぁそんなことは後で考えればいい。
何も考えずに、ただ涙を堪えて歩き続けた先には
数年前、僕がるぅとくんに想いを伝えた公園があった。
あのベンチに2人で座ったタイミングで 好き の2文字を伝えたんだっけな。
人影が見えた。
「ん…?」
桃「よー、ころんじゃん」
これだから相方というのは困る。
どうして僕が辛くなった時に現れるのはいつも此奴なんだろう。
桃「え、泣いてた?」
「さぁね」
桃「バレバレだっつうのw」
「まぁ、詳しくは聞かねぇけどさ」
相方が隣に座っているベンチは異様なほどに居心地が良かった。
僕は誰にも見せないるぅとくんの姿が好きだった。
弟みたいな顔して、時々生意気で、僕より得意なことたくさんあるくせに“ころん先生”なんて呼んで。
記憶を失ったと初めて聞いた時は、今のるぅとくんを愛そうと思った。
でも今のるぅとくんは何だか他人っぽくて、僕を呼ぶ声もなんだかよそよそしくて、もう僕の知っているるぅとくんでは無かった。
そんな君を好きになれなかった。
ごめんね、大好きだった人。
桃side
こりゃるぅと関連で何かあっただろうな。
ころんは涙腺が緩い方だと思うが、俺の前では特に泣く。
酒なんて飲んだらそれはもうすごい。
でもムードメーカー的ポジションのころんだから、グループでいる時は顔は泣いていても行動はちゃらけていることが多い。
ただ泣いて泣いて、何も言えなくて
こんな弱いところを見せてくれるのは俺といる時だけだ。
俺にしか見せないころんの姿がずっと好きだった。
どうだったでしょうか‼️
ゆゆさんお得意の(?)誰も報われないエンドです
ハッピーエンドを期待していた方には土下座1万回します。
で、お知らせです。
🍓降りたので物語書くこと今後ないかと思います。
でももしかしたら書きたくなって書くかもしれないです気まぐれです(は)
てらーから姿を消すつもりは一応ないのでそこだけはご安心ください。
それじゃ!!
コメント
15件
誰も悪くないからこそ心にくるものがあるというかなんというか… ハピエンでは無いけど読んだ後の満足感いっぱいです︎🫶🏻 🍓の推し事お疲れ様でした!!
こういうエンドめっちゃ好きです♡🍓降りたんですね今は違う方推しているんですか?私は受験生になったので🍓全然見てないです
やばいなんかもう心が苦しくて感極まりました😭 3人にはどうか報われてほしい限りです