俺は紅茶。
みんな気づいとるかもしれへんけど、実はトーマスくんと付き合っとる。
内緒やで?
でも最近、ちょっと変。
なんか素っ気ないというか、どことなく距離を感じる。
不安っちゅうのは凄いもんで、全てのことが怪しく見える。
…あれ?トーマスくん?
隣、誰?
なぁ、俺はもういらんの?
声すら、届かへんの?
まって
行かんとって!
なぁ!待ってや!
「…?」
いやや!
「…ちゃ!」
俺は…ッ!
「紅茶!」
『ッ!!!』
気づくと隣にはトーマスくん。
…あれ?夢?
そっか、今日は東京でオフ会があったから一緒にホテルで…
って!違う違う!今はそんなこと思い出してる場合とちゃう!
『な、なぁ、トーマスくん』
先程の恐怖がよみがえってくる。
「なぁに?」
優しい落ち着く声に、頬に涙が伝うんが分かる。止めたくても、止められへん。
『どっこも行かんといて。俺だけ見て』
今の俺の顔、涙とか色んなもんでぐっちゃぐちゃやろな。
「大丈夫だよ。俺はどこにも行かないから、紅茶だけの俺だよ」
そんな俺に微笑んで、涙をすくってくれるトーマスくん、あぁ、良かった。嫌われてない。
『良かっ…
ドサッ
!?と、とーますくん!?』
びっくりして涙引っ込んでもた、なぜ俺は押し倒されているのか。
「まぁ、紅茶がかわいいのが悪いよね」
「そっそんな!さっきも散々ーーっ」
真っ赤な目元を起こさないように撫でる。
ちょっと意地悪しすぎちゃったかな?
でも、これくらいしてあげないと、また不安がっちゃうからね。
『馬鹿だなぁ、紅茶は』
俺がどこかに行くわけないのに
どこにも、いかせるわけないのに
あぁ…
可愛いそうな紅茶♥️
コメント
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え、好きすぎるんだが?