ーー続きーー
ある日見覚えのある人と全身が赤で染まってる子供が入店してきた。そう、あの時の彼だ。
「いらっしゃいま、せ…」
僕は気づいた、あの時の彼だということ。子供が大きく口を開いた
「店員さんこんにちは!」
とても可愛らしい笑顔。
一方で彼はこちら側を悲しそうな目で見てくる。まだあの時の罪悪感が抜けていないのだろう。
「もう大丈夫だよ。気にしないで」
僕がそういうと彼は少し明るい表情になった。
席へ案内して5分ほど経った頃あの家族に注文が入った。別人に変わったように丁寧な人になっていた。
「ーーーとーーーをお願いします。」
僕は思わず
「あの、名前を聞いてもよろしいですか?」
と言ってしまった。だが彼は優しく微笑んで名前を言った。
「007n7です」
僕はとても優しい人になったなと思った瞬間だったのだ。ついでに子供の方も教えてくれた。クールキッドというらしいかっこいい名前だ。
僕は親子の方に耳を傾けた。
「将来ぱぱみたいな優しい人になりたい!」
007n7はこう言った。
「ああ、きっとなれるさクールキッドなら…」
僕は平和でとても嬉しかった。仕事中もあの時のことが頭に浮かぶ。
「僕ね!ぱぱの昔のすごいやつできるようになったんだー!」
007n7はわからないかのように首を傾げる
「今見せてあげるよ!」
007n7はハッとした表情で
「クールキッド!ここではやめるんだ!」
その声はもう遅い。店が炎で燃えている。
「見て!すごいでしょ」
子供だからまだこれがよくないというのを知らなかったのであろう。しかもその炎は出口をふさいでいて外に出れない。だんだん炎が広がる。僕は恐怖と絶望と精神で動けなかった。ただ周りが
熱い、痛い、苦しい、助けて
という声を聞くことしかできなかった。現実とは思えない光景が広がっていたのだ。中にはギリギリ耐えた人もいた。とても辛かっただろう。僕はこんな世の中に耐えられなくなった。気づいたら僕だけが生き残っていた。ギリギリ耐えた人たちも燃えて亡くなっていたのだ。そのことはニュースになることぐらいだった。その時の唯一の生き残りとして僕が奇跡の店員さんとしてその地域で有名になった。僕は気づいたら片手にナイフと黒い大きいビニール袋を持ちクールキッドの元へ一歩、一歩と進んだ。ナイフを刺そうとした瞬間僕は腕を止めた。僕には殺す勇気なんてないそうなんだ。そこで泣き崩れ近くにいた人たちが僕を慰めた。
「………店員さんごめんね。」
僕は頭が痛くなった。そうだ。あの時…
「ごめんね。」
あの時、
僕は、
なんで、
あの言葉を、
わすれて、
僕は、
僕は、
そこから先の記憶は覚えていない。ただ覚えているのは気づいたら人生の口の中に近くにあった画鋲を入れよしていたのを近くに人が止めようとしてくれてたことだ。僕はごめんねという言葉を聞くたびにあの声が脳内をよぎるようになった。
以上です!短いのは許してください😢最後におまけです!
ーーおまけーー
Elliott
ピザ屋の店員さん
あの時から火がトラウマ
ピザが大好き
だれよりも美味しいピザを作れる自信がある
007n7
クールキッドの父親くん
あの時の罪悪感を未だに背負っている
料理が好き
クールキッドにはいい子に育ってほしいと願っていた
最初から選択を間違えたと本人はそう思っている
Coolkid
007n7の息子ちゃん
鬼ごっこが大好き
ぱぱも大好き
罪悪感は一切持ってない
なんならあの時のことを忘れている
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