コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「君は、私の妻なんだ。」
目が覚めると、知らないイケオジから夫婦宣言されました。
知らないイケオジ、というより何も分からない。
ココはドコなのか、私は誰なのか、そして目の前で頬を染めるイケオj…おじ様は何者なのか。
色々と情報が多すぎて言葉が出てこないし、戸惑っているとおじ様から話してくれた。
「…まだ、気分が優れないかい?」
不安そうな表情で私の様子を伺う。
…私の右手に、重ねられた大きな左手の薬指には銀色に輝く指輪が目に入って、自然と自分の左手に視線を向けると…同じく小さな赤い宝石が埋め込まれた指輪が薬指にはめてある。
「あの、私達って本当に夫婦…なんですか?」
「?…そうだが…何故そんなことを聞くんだい?」
「えっと…言いにくいんですけど、何にも覚えてない…というか何も思い出せなくて…」
おじ様の目が見開いて動揺と悲しげな表情になっていって、申し訳無さで胸が締め付けられる…!!
「い、いわゆる記憶喪失…的な?」
「…そうか、気付けなくて申し訳なかった。」
あれ?意外とあっさり受け入れてくれた。
あと謝るなら私の方だと思うんだけど…と困惑する頭を整理していたら右手にキスされた。
「ファッ!?」
「君が忘れても、私は忘れてない。改めて自己紹介しよう…私はアルヴィン。君…アキの夫だ。」
まるで物語に出てくる騎士がお姫様に忠誠のキスを誓うような仕草と、アルヴィン…さんのうっとりとしたルビーのような瞳と甘い低い声に、顔が熱くなってくる。
「ホア…わ、私の名前が…」
「アキ。」
「アキ…なんですね…しっくりします…」
「良かった…それから、私の名前を呼んでくれないか?」
「えっと…アルヴィン、さん?」
「”さん”はいらないよ、夫婦だからね。」
「あ、アルヴィン…?」
「フフ、何だい?」
…な、なな何だ!?この新婚夫婦みたいな甘いやり取り!?
脳内が危険信号鳴らしてる!!
これ以上のやり取りは危険すぎる!!でもどうやって抜け出せば良いの!?