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「痛っ」

授業中、お腹が締め付けられるような痛みを感じた。

元々体が弱い私、工藤澪は、腹痛や頭痛に幼い頃から悩まされていた。

けれど、こんな痛み、初めて。

本能的に危険を察知した私は、

担任の山野先生に

「先生、お腹が痛いので保健室行って来ます。」

そう伝え教室を出ていった。

私は最低限の成績は必ず取っているため、

こういう緊急時、すぐに行かせてもらえるから、普段大変でも頑張って成績を取っている。

「先生、お腹痛いので、休ませてもらってもいいですか?」

保健室の渡辺先生に伝え、休ませてもらえることになった。

でも、なんでこんな腹痛が

不思議に思う私の気持ちが強くなるのに合わせているかのように

腹痛が強くなるので考えるのをやめて寝ることにした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「工藤さん、大丈夫?」

渡辺先生は、優しく声をかけてくださった。

「先生、大丈夫じゃないです

今日まだ腹痛が酷くなっているので帰って病院行ってもいいですか?」

「そっか、気をつけてね、

あ、バック教室の誰かに持って来てもらおっか、」

「じゃあ、お願いします

正直、今はまだ収まっているけれど、

腹痛がいつ来てもおかしくないので、バックを持って来てもらうという先生の提案は、嬉しいものだった。

こういう時に、渡辺先生は、保健室の先生だなって思う。

「澪〜、大丈夫〜?」

案の定、バックを持って来たのは親友の片山鈴菜だった。

「鈴菜ありがとう、でも、大丈夫じゃ、ないかな、」

こういう時に親友には、ズバっと言えるから、親友がいるといいよね。

「そっか、、というか、辛いから帰るのか、気をつけてね、」

親が医師の鈴菜は、体調が悪い時すぐに理解してくれるから本当に助かる。

「じゃあ、先生、鈴菜、さようなら」

「気をつけてねー!」

「お大事に、」

先生と鈴菜は、そう言って返してくれた。

靴を履き替え、校門を出ると、不意に空を見上げていた。

曇っていて、いい天気ではない。

今日は、腹痛に曇り、最悪だ

そんなことを思いながら、家に帰った。

「ただいま」

お母さんにお父さん。

どちらも私が、物心つく前に交通事故で亡くなってしまったため、

おばあちゃんに育てられた。

しかし、そんなおばあちゃんも、一昨年ぐらいに亡くなってしまったため、

私は、心を許しているのは鈴菜だけ。

本当は、「おかえり」と返してくれる人がいてほしいけど、

そんな願いは叶わない。

「行って来ます」

誰もいない家に向かって言うと、

病院の方へ向かった。

「工藤さんー。工藤澪さんー、〇〇室へお願いします」

看護師さんに呼ばれて、〇〇室へ行くと、

小さい頃から定期的に健診してもらっている先生がいた。

「澪ちゃん、今日は酷い腹痛なんだって?」

先生は、おばあちゃん先生だけど、

優しくて、心を許してる。

もう、第二の母親かもしれない。

「はい、先生、今日は、腹痛で。薬を出してもらいたくて」

先生に言うと、先生は、目を大きく開けた。

「あら、あの澪ちゃんが、薬を頂戴だなんて」

先生のいう、あの澪ちゃんとは、

薬を飲まなかった昔の私のことだろう。

そして、先生は続けた。

「そんなこというってことは、余程やばいのね、

検査受けようか。」

先生は、そんなことを言っているうちに準備をし始め、

いつの間にか、検査は終わっていた。

でも、気づかないぐらい先生の手際がいいのだ。

「ねぇ、澪ちゃん。」

先生は、私に問いかけた。

「ちょっとさ、私じゃ対応しきれないから、

今日だけ、他の先生に聞いてもらえるかな」

先生はいった。

「先生でも、そんあことあるの?」

私は、聞いた。

「あるんだよ、専門がそれぞれあるからね。

私は、小児科医。今の澪ちゃんにはもっといい先生がいるから」

先生は、落ち着いて喋ってくれた。

そんな先生に向かって私は、縦に頷いた。

「じゃあ、呼ぶね。立石先生」

そう呼ばれて入って来たのは、

すらっと高身長の男の先生。

立石先生というのかな。

「こんにちは、工藤さん。僕は立石という。これから、工藤さんの結果についてお話しします」

立石先生?は、そう言って話始めた。

「単刀直入にいっちゃうね。



工藤さん。君は、後、一年のみしか生きれません」

落ち着いた先生の雰囲気とは対照的に、

先生の口から出て来たのは、爆弾的な発言だった。

「は?」

私も思わず、口が悪くなってしまった。

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