病院から出ても、特にやることは変わらなかった
バイト行って
帰りに春花と会って、家には帰らない
母も特に私に連絡してきたりすることも無くなった、元からなかったけど
ただそんなことよりも前死にかけた時の「強くする」が未だに気がかりである
別に石を粉々にすることも出来ないし、何も変わってなかった気がした
嗚呼でも、強いて言うなら太陽が嫌いになった、
いや元から嫌いだったけど
基本日陰移動になった、そんなとこだろうか
そんな対して何も変わらない日の事だった
急に気分が悪くなった
吐き気に目眩、平衡感覚が失われていくのがわかった、目の前が歪んで何も分からない、
背中が1番痛かった、骨が剥き出しになっている感覚、
痛い、皮が、肉が、無くなるような、痛い
誰かが近くにいる、怖い、上手く音が聞こえない、鼓膜でも破れたか?
誰かが手を差し伸べてくれた、そこまでは覚えてる
目が覚めた時、周りが煙だらけで何も見えなかった
スラム街のような、廃れた街、
煙が晴れて、見えた景色、
人が倒れて死んでる、なにか大きな…宝石のような物に貫かれて死んでる人もいる、肉片が散らばってる
どうして?
疑問より先に足が動いた
春花は?亜珠奈は?みんなは?
踵が痛い、耳が聞こえない、手が使い物にならない、目が片方見えない、
やっと見つけた、
うつ伏せで倒れてる春花と、春花を庇うような体制の亜珠奈、
亜珠奈は死んでる、でも他の人間と違って姿かたちがくっきり残っている、どうして?
春花に至っては息はあれど呼吸が荒く、骨が過半数折れていた、
苦しかっただろう、痛かっただろう、辛かっただろう、ごめん、助けてあげれなくて、
春花は残った体力を私への一言に全て使ったようだった
「______________」
ごめん、ごめんね、耳が、足が、治っている、聞こえた、春花の最後の言葉、
その日から暫くの間は、誰かの叫び声で耳がいっぱいだった、
いつの間にか、声は止んだ、
私は歩き続けた
我が家に向かって、歩き続けた
ドアを開けて、見た、
みんな、生きてる
幸せそうに、生きてる
どうして?みんな死んだんじゃなかったの?
母も、義兄弟も姉妹も、私を見ては嫌そうな顔をして、帰れ、と言いたげな表情でこちらを見ていた
何故か手にあった包丁、
兄弟から先に手にかけた、叫び声が綺麗だったので、そいつは目と耳と四肢を切り落として生かした
姉妹の方は姉の目が綺麗だったので、目を貰った、それ以外要らなかったので、殺した
残ったのは母と…誰だろう、パッと見10代後半の男性、新しい家族なのかな
お母さんは最後に殺す、男は命乞いをしてたけど…
そんなことする余裕があるなら、逃げたら良かったのに、まぁ逃げてもどうせ死ぬけど
腹部大動脈を切って、多量出血で殺した
お母さんは怯えて声も出なかったみたいだった
まぁそうだよね、自分の子供が自分の家族殺してるんだもん、
いや、私のことは家族とは思ってないか
お母さんは逃げようとしてたから、足だけ切って、あとは色んなところを刺して遊んだ
1時間も経てば、元我が家は血まみれだった、
汚い血だったのでその後家は燃やした、
それが終わって、もうやることもなかった
春花と亜珠奈の所まで行って、考えた
あ、そうだ、死者蘇生術ってあったよね
私の脳裏にはそれしか無かった
魂が必要だから、出来ないかななんて思いながら、魔導書見ながら見よう見まねでやってみた
やっぱり失敗した、生き返ったけど、自我がない、さてどうしたものか