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※こちらの作品は二次創作です。
実在する方々のお名前をお借りしておりますが、ご本人様のとの関係は一切ありません。
タグの意味が分からない方、苦手な方は控えるようお願いします。
すべてフィクションであることをご了承ください。
初めてですので言葉、誤字脱字があったりするかもしれませんが気にしないでくださると嬉しいです。
私的に医療関係はちんぷんかんぷんです。
エセ関西弁、キャラ崩壊あり。
7月の初め、梅雨が終わったかと思う季節。
じめじめする教室、雨の音が聞こえる中。
パリーンッとガラスの割れる音が聞こえた。
周りの視線は俺に向かう。
この冷たい視線が嫌で逃げ出したくなった。
けど足が重く動く気配が無い。
でも俺は全く知らない。
目の前の彼が泣いていても俺には分からない。
何で泣いてるかなんて。
知るはずがない。
だって俺…。
「君の事、記憶に無いんだけど…、?」
彼が目を丸くして息を呑んだ。
見ててわかる動揺している。
けど彼だけじゃない。
急に目の前の彼が泣いていて、周りには窓ガラスの破片が飛び散っている。
何故か俺は椅子を持っている。
俺も刺さったのか少し血が出ている。
これは動揺しない訳にもいかない。
でも何だか見覚えのある光景。
わからない。
窓ガラスが壊れているのは分かる。
でもパリンと割れたのは窓ガラスでも無く違うものな気がする。
すると、先生らしき人が来て話し合い、一度帰る事にした。
お母さんと名乗る人は泣きながらずっと質問攻めをしてくる。
お母さんの名前分かる?など。
本当に分からない。
そして、病院に行って検査をして貰った。
医者から出た言葉は記憶障害だった。
最初は少し忘れっぽくなって次第には呼吸の仕方も分からなくなり死に至るだとか。
でも幸い俺は記憶を失うだけだった。
お母さんは治る方法を聞くが医者はおすすめしないと言った。
抗認知症薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗てんかん薬、 睡眠薬。
どれも薬が強く、高校生と言ってもまだ子供。
薬を飲むのはおすすめしないと言う。
でも記憶障害を治したと言う事例があるらしい。
だから、希望を持ってくれと。
そして夜が来てベッドに飛び込んだ。
思い出して見れば周りは冷たい視線だった。
けれど、彼だけは俺を見て信じてたと言わんばかりに泣き崩れていた。
彼は俺に取ってどう言う存在だったのだろうか。
すると電話が鳴った。
登録には明那と書いてある。
「はい?」
『ふわっちだよね…、?』
そう、泣きそうに電話を掛けてきたのは彼だった。
明那と言う名前だったんだと思い話を聞いた。
『お母さんから聞いたよ、記憶障害だって』
「君、明那くんって言うんやな」
『、! うん!』
「何で泣いてたん?俺悪い事したんかな?」
気になっていた事を聞くと明那は全力で否定した。
『違うよ、!俺が悪いんだ…』
段々、声が震えているのがわかる。
「あんま、無理して話さんくてええよ」
『そういうことじゃ…』
「明那くんが言えるタイミングでいいよ。でも絶対に死ぬまでには教えてよ笑」
彼は驚いたのか動揺してばかりだ。
『明那でいいよ』
「うん?」
「え、あ、そう言う事じゃなくて前のふわっちはそう言ってたから」
「明那くん、じゃなくて明那?」
「ありがとう」
それから数分話してから電話を切った。
でも、明らかに明那は俺に怯えている。
初見でも分かる。
本当に俺は何をしたのだろうか。
明日に備え、早めに布団に入った。
最初は些細なことだった。
もっと早く気づいてれば。
そう、考えてしまう。
ただふわっちに電話をするのにも躊躇してしまう。
うるさい鼓動を落ち着かせるよう、胸を撫で下ろし、電話をかけた。
『はい?』
いつも通りの優しい声。
少し、声が震えているのが分かる。
けれども、今のふわっちが記憶がない内に慣れとかないとと思い、話を進める。
『俺悪いことしたんかな?』
口が動かない。
怖い。
そうして黙ってると察したのか気を使ってくれた。
でも、今はそんな記憶のないふわっちに頼ってる。
甘えている。
記憶が無いことを良いことにして。
俺は多分、ふわっちに恐れている。
朝のアラームがなる。
だるいが体を起こし、洗面所に向かった。
鏡を見つめていると誰かが呟く声が聞こえる。
きっと、幻聴だ。
でも、俺に知らせたいのか耳を塞いでも聴こえる。
それは、深刻な声。
「お願い!ふわっち、やめよ、?ね、?」
「不破お前…」
「やめてよ…泣」
「元の不破くんに戻ってよ!!」
「元のってなんや?俺は俺なんやけどなぁ」
あれは俺なんか?
何したんやろ。
クラスメイトだろうか?
でも顔が分からない。
覚えたくないのか、消したいのかバツって大きく書かれた紙が目の前に映る。
余程思い出したくないのだろう。
前の俺は何したんや。
自分の心の中でもやもやが消えない。
「はぁ”ッ、…ッ”…_」
朝から気分が狂う。
憂鬱ながらも、朝ごはんを食べ、学校へ行く準備をし、扉を開けた。
「あ!ふわっち!おはよ!」
扉の先には赤色のメッシュが入った明那が元気よく話しかけて来た。
「おはよー」
「顔色凄いね…やっぱ怖い?」
「まじ?まあ、そんなとこなんかな?」
怖いかもしれない、けどそれは俺がやった事ではない。
俺が気にする事はない。
「帰り、時間空いてる?」
「空いとるけど?」
「本当!遊びに行こうよ」
「案内頼んだ」
「頼まれました!」
ははっと笑う。
こんな、楽しい時間を俺は忘れたんか?
「えーどこ行こっかなー?」
わくわくしながら明那は携帯を開く。
その流れで俺も携帯を開いた。
「なんやこれ…」
記憶がある時に調べたのか?
記憶を消す方法。
薬。
記憶を消す薬。
学校に行きたくない。
親の許可なく転校する方法。
学校に行きたくない。
吐きそう。
息苦しい。
生きづらい。
記憶障害。
気になり、記憶障害の事を調べた。
1番上に出て来たサイトをタップする。
頭に刺激を与える。
過度なストレス。
鬱。
認知症。
俺は何をしたんや。
何で。
何で。
何で俺がこんな目に?
「ッ”…」
もうやめよう。
考えるのはよそう。
でも確かに分かることは彼、明那は俺が何をしたのか知っている。
「………」
「ふわっち、?」
「お、着いたな。俺の教室何組やっけ?」
「そんな、無理して笑わないでよ…」
「え、?」
「どうせ、ふわっちはどうしてこうなったかの経緯を知りたいんでしょ?」
「俺は別に明那が言いたい時でい_」
「嘘つき」
そんなに顔に出ていたかと聞き返そうとした時彼は言った。
「いいよ、昼休み絶対に屋上来て」
と言い彼は先に教室に行ってしまった。
「え、俺教室どこか分からんやけど」
昼、時刻は1時を刺した。
屋上は人気がなく、静かでただ、太陽が目を瞑る程、照らしていた。
この時期は暑く、じめじめしている。
最悪だと思い、襟を緩め、涼しくなるようネクタイも一緒に緩める。
ワイシャツは相変わらず、自分の汗で湿って気持ち悪い。
はぁ、とため息を着きながらも、明那を待った。
すると、時間もかからずに扉が開く。
急いで走ってきたのだろうか、少し息が上がって、汗ばんでいる。
「遅れてごめん、この時間食堂混んでて」
「全然大丈夫やけど」
少しの間が気まずくさせる。
何か話そうと口を開いた時に彼は話し出した。
「ふわっちはね、俺の憧れだったんだ」
少し話せば長くなると言い、眩しい太陽を避けるよう座る。
事の始まりは冬だったそう。
「ふわっちー!」
「どしたん?」
「あのね、あのね、今日ね」
「一旦落ち着こか、ほら息吸って」
彼が言うよう、少し心を落ち着かせて、話したかった事を思い出し口を開けた。
そこで彼を見た時、彼の頬に湿布が貼ってあることに気づく。
「え、!?ふわっちどうしたの!?それ」
「ん?笑どれ?」
「ほっぺの!」
「あー、これな何か喧嘩を仲裁してたら殴られてなー笑」
彼は笑いながら喋る。
友達の彼女が友達の友達を好きになってしまったらしい。
それで話し合いだったはずなのに、暴力沙汰になったから止めに入ったら殴られたと。
笑いながら喋ってるが全然笑える話ではない。
だって彼が怪我をおっているのだから。
まあ、今回は心配が勝ち事なき終わった。
でもそれが続いてった。
放課後、彼と会う時何故か増える傷。
毎回、言い訳をしている。
流石に気づく。
遂に言ってしまったんだ。
「何で嘘つくの、本当の事言ってよ」
「どうしたん明那、嘘なんて着いてへんけど?」
「何で惚けるの?今だって嘘ついてる!何で言ってくれないの!」
次の言葉が彼にとって禁句ワードだったらしい。
「何で頼ってくれないの?そんなに頼りない?」
「明那には関係ないやろ、ッ!何が頼ってや、頼るも何も俺の事何も知らんくせに、!親でも無いくせに偽善者ぶんな…ッ”!!」
彼は俺にとって憧れの人だった。
誰に対しても優しく、短期な俺と全く違う。
誰からも好かれ、愛される人だ。
なのに、こんな俺と仲良くしてくれる。
彼はあまり、全く怒らない。
だからこんなにも怒ってる彼を見るのが初めてでとても怖かった。
「ご、ごめ…、ッ”…ふわ…」
「もう、俺と関わらんといてや…」
ずっと一緒にいれると思った彼に突き放された。
それが俺にとって、とてつもなく辛くて、悲しかった。
でも、本当に嫌われたくないと思い、この場を走って飛び出した。
それから彼は見る度にボロボロになっていく。
見てられなくなるほど酷い傷。
それでも彼はクラスメイト、友達、家族、全ての人に愛想を振る。
俺にはもう大丈夫って話しかけられる程の勇気がない。
見守ることしか出来なかった。
数週間経った頃だった。
彼の母親から電話が入った。
ふわっちが毎日傷だらけで帰ってくること。
聞いても答えてくれないこと。
何か悩んでるのかと聞くと思いっきり扉を閉められたらしい。
だから、ふわっちを助けて欲しいと。
ふわっちがここまで仲良くしてくれた友達は明那くんだけと言われた。
それで、1日彼を見張る事にした。
一限から四限までは何もない。
昼休みだろうか、先輩に呼び出されたのか教室を出ていく。
バレないよう静かに着いてく。
たどり着いたのは、今では使えない旧校舎だった。
でもそこに、戸惑いもなく進んでいく。
彼は震えているのか少し顔が青い。
彼を守るためならと思い、先に進む。
すると、見えたのは息を飲むほどの光景だった。
薬を無理やり飲まされ、殴られ、首を絞められている。
途中からわいせつ行為になっていった。
彼から出る声は段々と甘い奇声になっていく。
でも喉から出ているのは「助けて」「やめて」。
どんなに抵抗しても、相手はやめない。
もう、母音しか出なくなり、気を失いそうになっている。
そこで、相手は飽きたのか教室から出てくる。
バレないように違う教室に入った。
声が小さくなり、行ったことを確認すると彼を見に行く。
「ふわっち、!!」
「……ッ”…」
苦しんでもがいているせいかまだ俺に気づいていない。
「ふわっち!!!」
声をかけた時にはふらっとし、気を失った。
俺は後処理をし、彼の傷を絆創膏などで傷口に貼る。
ちゃんと服を着せて、彼の家まで送り届けた。
彼の母親は驚いていた。
当たり前だ。
だって、自分の息子が傷だらけで気を失って帰ってくるなど想像つかないだろう。
彼をベッドで寝かせ、挨拶をし家に帰った。
次の日、朝珍しく彼に声を掛けられた。
「何で来たん…」
それは少し怯えて、震える声で言う。
「え、?先生に旧校舎見てきてって言われてさー、ふわっちだって俺が生徒会なの知ってるでしょ?それで…」
「違うやろ、どうせ母さんに何か言われて後追ってきたんやろ。俺の事、幻滅したんやろ?引いたんやろ?俺は明那が思う程いいやつじゃないねん、いい加減わからへん?」
「幻滅なんてしてない!ただふわっちを助けたくて!」
「それが迷惑なんや!!何でわからへんの!!毎回思ってた、変に気を使って優しく振舞って、どうせ俺の事下に見てたんやろ!」
彼の声が次第に大きくなり、周りが見始める。
「ふわっち、!一旦落ち着こう!ね?」
「何も分からんくせに、なんで口出してくるん!」
「おい、不破落ち着けって」
「不破くんどうしたの?」
「湊?」
「不破!1回落ち着け!」
「ねえ、ふわっち!」
いやや。
うるさい。
うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい。
何も分かってへんのに何で口出してくんねん。
もうやだ、やだ。
「もうやだッ”!!!」
「もうやだッ”!!!」
「ふわっち、!!泣」
パリーンッとガラスの音が鳴り響く。
彼を救えなかった。
俺は彼に何かを返す事が出来なかった。
「君の事、記憶にないんやけど、?」
うまく、息を吸えない。
衝撃的すぎて。
お願いだから大好きな彼に戻って。
そんなことを言っても彼にとっては重荷かもしれない。
こんな風に言ってるけどこれはただの言い訳だ。
今、この瞬間を逃れたくて、必死に頭で言い訳を探している。
1番、混乱してるのは彼なのに俺がこんなに怖がってどうする。
でも、これ以上近づくともっと遠のいてしまいそうで怖いんだ。
俺は本当に臆病者だ_。
続く予定。
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