或る日の休日
私はセーフティーハウスに皆を招待し,球技大会での勝利でパーティーをしている
私は1人,ベランダに行き景色を見ていた
風が気持ち良い
ふと昔本で見た詩を思い出した
作者は誰だっただろうか
忘れてしまった
みだれ髪という題名だったのは覚えている
私はソッとその詩を覚えている所だけ奏でる
『春の国恋の御国のあさぼらけしるきは髪か梅花のあぶら
(恋の季節,恋の世界の朝ぼらけ。凡ては夢の様にとりためがない。際立つものといったら,髪かしら。結い上げるときの香油,梅花のあぶらがこんなに香りを保っていて)
清水へ祇園をよぎる夜桜月こよひ逢ふ人みなうつくしき
(清水へと祇園社(八坂神社)を抜けてゆく時,出逢うのは夜桜にあくがれ出た人々の姿。月の光も添えられて,こんな夜は,行き逢う誰もがみな美しい)
山籠りかくてあれなのみをしへよ紅つくるころ桃の花さかむ
(許されない恋であるとすれば,山に篭って過ごすのね。暫く耐えて欲しいという事なら,素直に彼を信じよう。今使っている紅が尽きる頃には桃の花も咲いているのでしょうから)』
この詩は私の名が少し入っているから好きなんだよな
それに…“私の本当の異能と同じだからな”
国木田「おォーい!
こんな所に居ったか恋花
早く行くぞ」
『はいはい』
私は独歩の元へ向かう
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与謝野晶子__「みだれ髪」
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