今日もまた同じ
『特別』な日なんてない
今日もまた
また、誰の1番にもなれないまま
へらへら笑って過ごす日々
そろそろ飽きた
いや、楽しいんだけどさ
1番愛されるのは末っ子で
1番面白いのは5男で
1番泣き虫なのは4男で
1番無害なのは2男で
1番頼られるのは長男。
俺は?
俺は何が1番なのかな
ゲーム?楽器?歌?
自分も『特別』になりたいと思っているのに
自分でも目指せる『特別』がわかんなくて
また、自分に自信を無くして
頑張らないとって徹夜して
心配されても無視をして
1番になりたくて頑張ってる
もう、やだなぁ
消えちゃったら、楽なのかなぁ
痛くないといいなぁ、辛くないといいなぁ
ふと、思った事に驚いた
俺はどんだけわがままなのだろう
嗚呼、疲れているだけなのかもしれない
1回、寝てみようか
12日間、飲み続けた眠眠打破を横目に
気絶するように眠りについた
「……あ」
朝だ
また、なんにも変わらなかった
そうだ、あの資料まだ出来てない
あれも、あのデザインだって……
寝なきゃ良かった
ただの時間の無駄だった。
そんな、馬鹿な後悔をしながら
1番美味しい飯を作る長男の作った料理の匂いが飛んできて
痛い痛いの飛んでいけーなんて
何処にも怪我していないのに
心に向けて叫んだ
なんだか、涙が溢れそうだ
今日は、ひとしきり泣いてから飯を食べに行こうかな
一段落つき、ヘッドホンを外した
少し、ほんの少しだけど
兄弟と触れ合う時間があっても、神様は優しいからきっと許してくれる
あれ、よく考えたら朝飯食ってない
少し腹が減った
紫ーくん、捨てたのかな
ご飯を作ろうと、振りかえると
それはもう、とても美味しそうな
トーストが、乗っていた
わざわざ運んでくれたのか
後でお礼を言おう
こんなことを思うのも、もう何回目か分からない
分からないけど
それも、もう仕方がない
だって、嫉妬してしまっているのだから
本当はしたくない
ただ、なんでも出来る長男が羨ましいだけ
料理、洗濯、勉強、気遣い……
何時でもにこにこしているし
無理、して欲しくないなぁ
ちゃんと寝てるかなぁ
もっと頑張らないと
絶対に、笑顔にする。
[最近、無理してない?]
彼から告げられた言葉
「俺がするわけw」
笑ってごまかせば、きっと大丈夫
[絶対してる。だって最近見ないもん]
[日に日に眠眠打破増えてるし……]
「え ッ」
[じゃあもりさんきめたー!]
[桃くんが無理しなくなるまで、桃くんの部屋で居る!]
「、はえ?」
[そして、桃くんが寝たら寝る!寝なかったら寝ない!]
「えッ、!駄目だよッ、!!」
[……無理]
[1番無理してる人に言われたくないもんねーだ]
「、、、、あ」
「1番、?」
[うん、1番]
「おれ、大切?
[勿論。]
「呆れない、?」
[呆れるわけないじゃん。]
「……そッか」
[ん、じゃあ今日からね]
「り。」
???
???
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