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於保 彗那
オボロヤ セナ
冴月 蒼羅
サエヅキ ソラ
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私は、この夏に超田舎の町外れの学校に転校した。
そこで私は、なんとも言えない不思議な体験をしてしまった。
私の隣の席の冴月蒼羅という男の子と。
これが、私の恋物語になる事は、まだ誰も知らなかった。
私が転向して直ぐに修学旅行があるらしい。
まだ、何処に行くのかも知らされていない。
先生しか分からない。先生に聞いても教えてくれない。
私たち生徒達はこの不思議な疑問を抱いたまま修学旅行に行くことになった。
私がバスに乗った瞬間、摩訶不思議な事が起きた。
一緒に乗った筈のみんなが居ない。
居るのは私と、隣の席の冴月蒼羅という人しか居なかった。
その時 、冴月蒼羅という人が急にバスを降りると言い出した。
私は謎に包まれた。
何故今バスの中が無人なのに降りようとするのか。
そして、今このバスは動いているのか。
私は、彼を止めようとしたが、まだ転校早々で話しかける勇気もなく
彼がバスの扉を開けた。
バスは動いていて一瞬位しか見えないがそこにはただ、街の無い平原が広がっていた。
街の無い風景を見て彼は言葉を詰まらせた。
私は、バスを止めようと運転席に行ったが、全く止まる気配もなかった。
そしたら彼が、バスから少し降りようとしている様子が見える。
「何してるんですか。もしかして今から降りる気ですか?」
私がそう尋ねると彼は
『敬語辞めろ。そうだけど何? 着いてきたいなら着いてくれば。』
転校したばかりだから敬語は使うでしょと思いながらも言葉を発する。
「わかったよ。でも、どうやってここから降りるの。今バス動いてるんですよ。何処かも分からないところを」
彼が少し苛立たせながら
『は?わかんねぇから降りるんだよ。そんくらい考えろ。』
「じゃあ、今降りますか。」
唐突なことを言われて彼は頭が回らなくなる。
『今!?お前ここで降りたら事故るぞ?』
「止める方法ないから、軽く飛び降りたらそんなに大した怪我にならないよ多分。」
『軽く飛び降りるってどういう風にだよそれによっては怪我の仕方も変わるぞ。 』
「普通に軽く。」
『その普通にってなんだよ!!それ説明しろよ!!』
「いや、これが普通にですけど。」
バスから飛び降りる
「早く降りて着てくださーい!!」
そういうと彼も同じくバスから飛び降りる。
そしたら彼が私の方に走ってきた。
『お前マジでバスの速度もう少し速かったら死んでたんだぞ!!』
この言葉にいつもの彼の冷静差が失われていて今はただ単に焦り。
それしか見られなかった。
「確かに、それもあるけどずっと乗ったままどこか行くのは嫌だからね」
あのバスは、もう見えなくなっておりどこに行ったのかも分からない。
すなわち、
『おい、今降りたのはいいけどよ、どうやって帰るんだ?』
彼はとても唖然としていた。
「大丈夫でしょ。誰か助けに来てくれるよ。」
「でも、この街やけに静かだよね。」
辺りには平原。その奥に少し家がたっているだけだった。
『誰か助けに来てくれるってこの世界に誰か居るのか?』
「さぁ、歩いてみないと分からないよ。」
「奥に街っぽいのはあるけど。」
私がその方向に指を指すと彼が指を指した方向を見る。
『じゃ、歩いてそこまで行くか。誰かに会うことを願って。 』
彼がそう言って歩き出す。私も彼に続いて歩き出す。
「そうだね。会うことを願おう。」
しばらく歩いていたが。
「誰とも会わないね。人もそこまで外に出てないし。」
『そうだな。』
と言うと前に人影が見える。
「あ、人影。誰か居るのかな」
私がその人影に向かって歩き出すと、その人が気づいてこちらを見た。
こちらに近づいてくる。
『お前、こっち来てるぞいいのか。』
「大丈夫多分。」
その人が話しかけてくる。
【君たち、ここで何してるの?】
誰だろう。それに、この服不思議。
それと、とても優しい声。
「え、」
『す、すみません。道に迷ってしまって。』
え、何言ってるの。
【そっか。家は何処?】
会話してる。この人と。
透き通るような優しい声。
惹かれそうなこの感覚。
『家…』
「だ、大丈夫です!!そこは対処しますので!!」
無性にこの人と、もう少し話してみたい。
もっと、知りたい。
仲良くなりたい。
【ならいいけど、君達名前は?】
「於保 彗那です。」
『冴月 蒼羅です。』
なんで名前なんか。
それより、この人が着てる服今思い出したけど戦争に行く軍服ってやつ?
だとしたら、今私たちがいるこの世界は。
何処かも分からない。戦争時代。
【いい名前だね】
その人は微笑みながら私達の頭を撫でた。
これは、私にとってとても懐かしい感じがした。
「あ、貴方の名前は。」
私は気づいたらこの人に質問していた。
何故だろう。考えても何も分からなかった。
【彗月 黎斗よろしく。】
ハヅキ アキト
かっこいい名前だな。
「よ、よろしくお願いします。」