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hrfw
受けがあまりにもキャラ崩壊
なぜ甘々にするとここまで行ってしまうのか
甘いならばとことん甘くないと書けないみたいです
想像以上に激甘です地雷さんごめんなさい
職業転換してます
きっかけなんて些細なことだった。
ソファに座る甲斐田の足の間に不破がはさまって、お互いスマホを見ていた。それだけで、なんだか少しだけ距離がある気がして、不破はふと顔を上げた。
「……ねぇ、今度の休み、どっか行かない?」
声は小さくて、でもその端っこに、ほんのわずかな寂しさがにじんでいた。
賑やかな場所じゃなくて、ふたりでゆっくりできるところがいい。 ただ隣にいて、時間を重ねて、肌で“一緒にいる”って感じられる場所。
そんな思いが、照れも飾りもなく、まっすぐに言葉になっていた。
夏の終わりが近づいた休日、ふたりは久しぶりに電車で少し遠くまで出かけることにした。 ゆったりしたローカル線に揺られながら、窓の外の景色を眺める不破の横顔は、どこか穏やかで、少し眠そうで、甲斐田はつい見惚れてしまう。
「不破さん、もう寝ちゃうの?」
「ん~……ちょっとウトウトしてる……でもだいじょぶ、寝ないから、……」
「別に寝ちゃってもいいよ。僕が起こすから」
「……やだ。晴と話してたいし……」
小さく囁くような声に、甲斐田の胸はきゅうっと締め付けられた。不破の手がそっと甲斐田の手に覆い被さるように掴む。小さく、けれど甘く、確かに寄り添ってくるその気配。
甲斐田はその手を握り返しながら、「今日、来れてよかったね」と不破に微笑んだ。
目的の街についたふたりは、地元のカフェに寄ったり、雑貨屋さんを覗いたり、のんびりとした時間を楽しんでいた。陽射しはやわらかく、風も涼しく、何気ない会話すら幸せだった。
午後になり、立ち寄った駅近くの大きな広場で、甲斐田が「ちょっとトイレ行ってくる」と言ってベンチを立つ。
「んー、いってらっしゃ〜い。おれ、ここで待ってる~」
そう言って、不破はベンチにちょこんと座ったまま、足をぷらぷらさせて甲斐田を見送った。
しかし数分後、甲斐田が戻ってきた時、不破の姿はそこになかった。
「……不破さん?」
キョロキョロと辺りを見渡しても、見慣れた派手な髪色も、ふわりとした笑顔もない。
胸の奥がざわりとしたところで──
「あっ、はる~!」
ぱたぱたと軽やかな足音と共に、不破が走って戻ってきた。
「ご、ごめん、晴っ!ちょっと道に迷ってた人がいて、案内してた」
「……そっか。よかった、無事で」
甲斐田はそれ以上なにも聞かず、笑顔を見せて頭をぽんと撫でた。少し焦った表情で笑う不破の手を握ると、どこか汗ばんでいて、小さく震えているようにも思えたけれど、その優しさが不破らしいと思えたから、それ以上追求することはしなかった。
夜、ふたりが泊まるホテルの部屋は、広すぎず、でも温かみのある照明と、ふわふわのベッドが心地よい空間だった。
ホテル近くの居酒屋で軽く飲んだ後、お風呂に入って、部屋着に着替えたふたりはベッドの上に寝転びながら、ぽつぽつと今日のことを話していた。
「今日、めっちゃ楽しかったなぁ~……」
不破は枕にほっぺをくっつけたまま、甲斐田の方にくにゃりと身体を寄せてくる。
「僕も。久々に、こんなにのんびりした気がする」
甲斐田は不破の髪をゆっくりと撫でながら、優しく答える。
「ずっとこうしてたい~……帰りたくないなぁ……」
不破の声は少し甘く、とろけたように舌っ足らずになっていた。普段の甘えん坊な性格や、眠気が襲ってきているのもあるだろうが、きっと、お酒の力もいくらかある。
「……ふふ、今日はやけに甘えるじゃん」
「だってぇ……晴、優しいし、おれのこといっぱい考えてくれてたから……」
「……っ……」
「たくさん計画してくれたんやなって、すっごいよく分かったもん……ありがとね」
不破は柔和な笑みを甲斐田に向ける。甲斐田の胸が、じんわりと熱くなる。不破はそのまま甲斐田の胸元にぎゅーっとしがみついて、ぬくもりに頬をすり寄せていた。まるで猫のように。
「──あっ、そうだ」
ふと、不破が何かを思い出したように体を起こす。「ちょっと待ってて」と言いながら、ベッドの足元に置いていた小さなトートバッグをごそごそと探り始めた。
「……これ!」
出てきたのは、小さな白い紙袋。リボンのついた、見た目が可愛いラッピングだった。
「……なに、それ」
「えへへ、実はね……晴がトイレ行ってる間に、ちょっとだけ近くのお店見てて。買ってきたの」
「……?」
不破がその袋を照れくさそうに差し出す。甲斐田が受け取って中を開くと、そこには 繊細な銀の縁に、小さな青い石が埋められた、ピアスが入っていた。
一瞬、時間が止まったような静寂が落ちた。
「……晴ってさ、たまにだけど、ピアスしてるやん……?あれ、好きでさ……。似合うし、かっこいいし。だから……これ見かけたとき……晴にあげたい、って……思っちゃって」
「……え……」
「さっきは、迷ってた人を案内してたって言ったけど……ほんとはこれ買ってたの。……ごめん、嘘ついて」
「……」
不破が申し訳なさそうに微笑んだその瞬間、まるで花が咲く音が聞こえたようだった。そこには喜びも、迷いも、赦しを乞う静かな願いも、すべてが溶け込んでいた。
一輪の花のように、綺麗で、どこか寂しげな笑みだった。
「晴に、つけてほしいな。……おれ、晴にいつも、何も出来てないから……ありがとうの気持ちも、いっぱい込めたから」
「……不破、さん……っ」
甲斐田の瞳に、ふいに涙がにじむ。 瞬きをしても、ごまかしても、にじむ気持ちは止まらない。
「晴……?」
不破が焦ったように顔を覗き込んできた。自分の服の袖で涙を拭おうと手を伸ばしてきた。けれど甲斐田はそのまま、不破の手をぎゅっと握って引き寄せ、強く抱きしめる。
「……ありがとう、不破さん……本当にありがとう……すごい嬉しい、のに……ごめんね、泣いて……ダサすぎ……っ」
「うぅ、泣かないでぇ……晴……でも、喜んでくれた……?」
「うん……すごく嬉しい。湊さんが……優しすぎて……ほんとに大切すぎて、もう、どうしていいかわかんないや……」
声を震わせながら、不破の髪を撫でる。不破もそっと腕を回して、甲斐田の背を撫で返す。いつも自分を守ってくれる、包んでくれる大きな背中が、今だけは小さくて、まるで弱った子猫のようだった。
「晴……いつもありがとうね。おれ、ずっと一緒にいるから……大好きだよ」
「……うん、僕も大好き……」
ふたりはそのまま、しばらく静かに抱き合っていた。
やさしい涙と、あたたかなぬくもり。
贈られたピアスは、まだ箱の中だけど──すでに心の奥に、何より深く刺さっていた。
見て下さりありがとうございました!
最近エチチな奴が全くかけてない……
案がない訳では無いのですが、それを上手く文字に出来ないのです、、
こういう時こそ語彙力が問われるのですが、もはや自分で考えた作品ではいいのは書けないと思っています……
皆さん!他力本願でごめんなさい!
何か案はありませんか!?
こういうのがいいと思う、などのご意見をいただけたら参考にしたいです!!
あと、お願いする身でおこがましいのですが、fwhrもしくはhrfwのみで書かせていただきます!
それでもよろしい方は、ぜひ教えてください!
コメント
3件
甘々すぎる...ご馳走様です😋 私事だけど電車とか、人の少ない街のカフェ、雜貨屋とか、そういう雰囲気?の描写が大好きです💕 やんさんって本当にすごい!!尊敬する!!