山本、五条悟、七海建人が、呪術界の上層部との会議に出席している。会議室には、厳格な雰囲気が漂っており、さまざまな呪術師たちが集まっている。無駄に豪華な内装と、目を見張るような大きな円形のテーブルが、権力の象徴のように感じられる。
「さて、山本麹君。」上層部の一人、アグラヒトが冷徹な目で山本を見つめる。
「君が我々に何を求めてきたのか、しっかりと話してもらおうか。」
山本はその言葉にビクッと反応し、目を鋭くした。
「私が求めてきたのは、この呪術界の腐敗と、私が巻き込まれた陰謀の真相を明らかにすることです。」山本は冷静に答える。
その言葉に、上層部の表情は一瞬、動揺を見せたが、すぐに冷静さを取り戻す。
「陰謀…?」アグラヒトはにやりと笑い、隣の呪術師に目配せする。
「まあ、それも考えかもしれん。しかし、この世界には我々の手の届かぬ大きな力が働いていることを、君は知っているのか?」
山本はその問いに対して、やや眉をひそめる。
「大きな力? それは、宿儺のような存在のことですか?」
その言葉が出た瞬間、部屋の空気が凍りついた。
五条悟は、軽い口調で言った。
「それに関しては、山本くんの言う通り。宿儺は確かに大きな存在だが、問題なのはその背後に潜む『上層部』の陰謀だ。」
上層部の一部の呪術師たちが顔を歪め、五条に対して鋭い視線を投げかける。
「五条…お前、またそうやって無駄に煽るつもりか。」アグラヒトの目は冷たい。
「無駄に煽ってるのはあんたらの方だろ。」五条は平然と返す。
「君たちが何を知ろうが、上層部に逆らってはいけない。」アグラヒトの声が低く響く。
「その逆らうこと自体が、君たちの命を縮める原因となることを理解していないようだな。」
山本と五条はその言葉に冷徹な視線を交わす。
「それなら、なぜ真実を隠す? 宿儺や呪術界の腐敗、なぜそれを隠し通す必要がある?」山本が問い詰める。
その言葉に、会議室にいた他の呪術師たちがざわつき始める。
その時、上層部の一人が重い口を開く。
「実は、君たちが思っている以上に、宿儺を操ろうとする者たちが存在する。それは、君たちが目の当たりにしているような小さな力ではない。」
その言葉に、山本は驚愕する。
「操る者? それは一体…?」
「その者たちは、君たちが考えている以上に呪術界を支配している。そして、君たちの知らないところで、すでに大きな計画が進行している。」
その瞬間、山本は自分が知らなかった世界の広がりを感じ、また新たな疑問が湧き上がる。
「つまり、呪術界そのものが一枚岩ではないということか?」五条は鋭い眼差しで上層部を睨む。
「その通り。」
「ならば、今すぐにでもその計画を暴く必要がある。」五条が言うと、再び会議室が静寂に包まれた。
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