「いたっ」
私の実家に向かった私達。
予想どうり兄さんは実家にいた。
「久しぶりだな結奈。」
兄さんは妙に落ち着いていた。
「お前が結奈の兄かっ」
しゅんくんが大声で叫んだ。
怒っているのか周りが暗く思える。
それは優斗くん、蓮くんも同じだった。
「そうだよ。」
「じゃあ今からお前を殲滅するっ」
その合図と同時に私たちは兄さんに攻撃を開始した。
でも私は兄さんに攻撃をするのを躊躇ってしまった。
兄さんからの攻撃が来る。
「結奈っ。」
優斗くんが私の前に現れる。
ドンッ
その大きな音と同時に優斗くんは倒れた。
「優斗っ」
「優斗さん」
「優斗くんっ」
「まだ本気では無いぞ?」
「ごめん結奈…」
一言いってから優斗くんは意識を失った。幸い命に別状は無さそうだ。
「ごめんね優斗くん。」
グサッ
大きな音がした。
音がした先には蓮くんとしゅんくんがいた。
「蓮くんっ」
「しゅんくんっ」
二人は腹部を刺されていた。
「結奈…」
「結奈…ごめん」
これで私だけになってしまった。
二人はかろうじて意識はあるが、回復ができていない。
みんなが死んでしまう。
「ごめんみんな。やっと覚悟が決まった。」
私の異能は銃剣。
この異能はまだ私の本当の異能では無い。
私の本当の異能は1回使うごとに1週間意識が無くなる。それに合わせて体に莫大な不可がかかってしまう。
でも、異能の攻撃力、回復力が普通の異能の何十倍にも倍増する。
「異能力デット・オア・アライブ」
「そうか、とうとう本気を出したか。ではこっちも本気で行こうか。異能力ゴーストデビル」
私と兄さんの戦いは周りから見ると悪魔と悪魔の戦いであろう。
私の使う炎と兄さんが使う悪魔の幽霊。
どっちも天使とは言えない異能力だ。
「結奈強くなったな。母さんと父さんを殺った時にお前がいたらやばかったからもな。」
「え?母さん達を殺した影は兄さんなの?」
「そうだ。詳しく言うと俺は一度自分で命を絶ったんだ。」
「そう。じゃあ私は兄さんを絶対に許さない。」
「異能力デット・オア・アライブ100%炎よこの空間を支配しろ」
家の中はありえないほどの炎に包まれていた。
「やめろ。ヤメロォー」
兄さんはそう言って消えていった。
「ハァハァ」
「3人共今治すから。」
「異能力デット・オア・アライブ回復術。オーバーヒール。」
それと同時に家の中が光に包まれる。
3人共これで助かる。
あ、意識が…
私はその場に倒れた。
私が次に目を覚ましたのは病院だった。
「ん?」
「結奈ちゃんっ」
私を見ていたのは志乃さんだった。
「志乃…さん…」
「待ってて今先生呼んでくる。」
志乃さんは走って外に出て行った。
しばらくすると病室のドアが開いた。
「結奈っ」
入ってきたのはしゅんくんだった。
「しゅん…」
しゅんくんは私の方に走ってきて私を抱きしめた。
「良かった本当によかった。」
「しゅんくん良かった。治ったんだね」
「ああ、結奈のおかげでみんな助かったんだ。」
「ねぇしゅんくん。あの後のこと教えて。」
私はしゅんくんに問いかけた。
「おう。」
「あの後すぐに怪我が治って優斗も目を覚ましたんだ。そこで結奈が倒れてて、隊長に電話してそれで病院行きってとこかな」
「わかった。ありがとう。」
あの後特に出来事がなくて安心した。
「それより、俺の前から勝手にいなくなるなっ」
しゅんくんは大きな声を出した。
「え?しゅんくん?」
「結奈、俺はお前が…
だからもう俺の前からいなくならないでくれ。お願いだから。」
しゅんくんが私を好き?
わたしは戸惑いを隠せながった。
でも、私もしゅんくんが…
「好きだよしゅんくん。」
「え?」
「だからもうしゅんくんの前から居なくならない。だって私はしゅんくんを守る方だから。」
「バカ。俺が結奈を守るんだよ」
病室内はアニメのラブコメかとゆうほどに暑くなっていた。
数日後私は退院した。
家の前に経つと帰ってきた。そんな感じがした。まだ数週間しか経っていないのに。
「せーの、結奈退院おめでとうっ!」
玄関にみんなが立っていた。
「みんなありがとう。ただいま。」
私はこの数週間で変わったと思う。
この数週間で家族が殺されて、隊長の家に住んで新しい家族ができて家族の仇を打って、好きな人が出来た。
今の私はとっても幸せだ。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!