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バディが発表されて1週間後、能力の使い方を教える講師がきた。講師と言ってもカルミアBランク以上のバディの人達だ。
僕らにはカルミアの大黒柱と言っても過言では無いA+ランクのバディが来てくれるそうだ。
「どんな人だろうね」
「能力の使い方か、、、いっつも感情に左右されて能力出ちゃう時あるからその点だったら助かるなー」
「ふふっ、紫音の部屋、たまに氷漬けになってたもんね笑」
「そういうお前も、カルミアの従業員の使ってた通信機壊したことあっただろ?」
「あれは、、点滴が嫌なのに、、無理やりしようとされたから、、」
「あ、着いたぞ柊斗」
目の前には自動ドアがあった。センサーが反応し、扉が開けられたその先にはあのA+ランクのバディがいる。
「行こう、紫音」
「あぁ、」
2人で足を前にした、するとセンサーが足に反応し扉が開いた。
「あ、来た!こんにちは!」
「今日はよろしくね〜」
「あ、こ、こんにちわ.」
僕も言わないと、、!
「こ、こんにちわ、。」
「見てよ琉生、!めっちゃこの子達顔整ってるんですけど、、顔面国宝じゃん」
が、がんめんこくほう、、?
この人は、不思議な言葉を使うな、、
「李央!そろそろ挨拶しよっか!」
「そだね」
「こんにちわ、マスターからお話は聞いてるよ
えっとこの髪がクリーム色でサラサラな子が天崎柊斗くんであってる?」
「あ、はい、!」
「俺は小柳李央。李央って呼んでね!」
「り、りおさん?」
普段紫音以外の人の名前を口に出さなかったから発音に困って語尾が上がり疑問形になってしまった、、、
「りおさんだって、、!可愛すぎ、!君の指導は俺が担当するよ」
「わ、分かりました、。よ、よろしくおねがいします、、」
「僕は明道琉生。呼び方はなんでいいよ!
君の名前は、、霧谷紫音くんであってる?」
「はい、!」
「君の指導は僕が担当するねよろしく」
「よ、よろしくお願いします!」
「えっと〜、柊斗くんの能力は金属操作、、であってる?」
「はい、」
「んー、今のところどんなことに使えるの?」
「あ、えっと、電子機器を壊すことが出来たり、金属を浮かすことが出来ます、、」
「ふむふむ、電子機器も操れるのか、、
柊斗くんの能力は、伸ばせば日本を操ることだってできる」
「え、、?」
「もし、電子機器を壊すんじゃなくて操ることが出来たら?もし、隣の建物の中にある金属も操作できるようになったら?そして、敵の刃物や銃などの武器はほとんどが金属でできている、なら、その武器さえも巧みにあやつれるようになったら?」
「ちょ、李央さん、、!」
「君は、、政府が君を敵に回せば、一発で終わるだろうね。そのくらい君の能力は凄いよ」
さっきまでの李央さんとは違う、怖く、不気味な李央さんが見れた。さっきまでヘラヘラしていたのに、皮が剥がれ落ちたように人が変わった。
「まぁ、最初は能力の扱い方だね、
このスプーンを能力だけで操って2m先にあるスープを食べてみて。これが最初のミッションだ!」
最初は簡単だろうと思っていたが、
全然簡単じゃなかった。少しでもスプーンを動かしてしまうとスプーンですくっていたスープがこぼれてしまう。普通、こういうのは最初から遠い場所からじゃなくて近い場所からじゃないのか?
「はぁ、、はぁ、、」
疲れた、、ざっと3時間ぐらいだろうか?
能力を使い続けるとここまで疲れるなんて、、
「うん、最初より動きが正確でスムーズになったね!持続性も上げないとだね」
「は、、はい、、!ありがとうございました!」
「うん!ゆっくり休むんだよ!」
「はい、」
「ありがとう、柊斗」
カルミアの施設内にある自販機で買ってきた
飲み物を紫音に渡す。
「はぁー、琉生さん、見た目も喋り方もふわふわしてるのに訓練になるとめっちゃ厳しい、、」
「李央さんも凄かったよ、、スパルタすぎるね、流石、カルミアの大黒柱だね」
「でも、頑張んないと、、、まもりたいものがあるから、、!」
ズキ
?、なんか、、心がモヤモヤ?変な気持ちになる。
「まもりたいものって何?」
「、!な、、ないしょ、、」
ズキッ
なんだろう、、なぜか、、胸の奥が痛い
李央さんから外の世界のお菓子もらっちゃった!紫音の分も貰ったから一緒に食べようって誘おうかな、、
「!、、しおn」
「紫音ってさ、好きなやついる?」
あの子、、僕たちと同じ訓練生の、、
「、、、いわない、、」
「え、!顔赤くね?絶対いるじゃん!」
「ばーか、居ても教えるわけないだろ」
「えー、けち」
「うるせー」
胸が痛い、息がくるしい、、
あんな紫音見たことない。あんなにふざける紫音も、顔を真っ赤にする紫音も、見たことない、、しらない、、
気づいたら、走り逃げていた。肺が焼かれたように痛くて、冬だからお庭は寒くて、目から生暖かいものが頬をつたっていて、、、
嗚呼、僕は今どんな顔をしているだろう?
きっと鼻水と涙で顔はぐしゃぐしゃだろう、、
「あれ、柊斗くん?」
「!、、、り、、お、、さ、、、、、」
「って、どうしたの?!その顔?!こ、こっちおいで!」
泣いたらダメだと、泣いたら負けだと
無駄で醜いプライドで泣くのを躊躇った。しかし、無理だった。
李央さんにしがみつき泣いた。思いっきり泣いた。
「、、、あっち、行こうか!」
「少しは落ち着いた?」
「はい、、ごめんなさい、、迷惑をかけて、、、、」
「大丈夫だよ。」
「理由は、、聞かないんですか?」
「いいたい時に言ってよ。誰しもいいたくないことのひとつやふたつはあるしね」
「、、李央さんは、、、」
「?」
「りおさんは、、もし、、好きな人を好きになってしまうと、、、相手の負担になってしまうとしたら、、どうしますか、、」
変な質問をしてしまった、、、引いただろうか、、、、
「んー、どうするも何も、好きで居続けるよ。」
「え、」
「相手の負担になっちゃうけど好きって気持ちは変えられないからね。」
「じゃあ!その相手に好きな人がいたらどうしますか、!」
「!、、、好きになってもらうために努力する」
「好きに、、なってもらう、、、?」
「うん!まぁ、僕は顔がいい方だからね!磨けばみんな俺の虜にできるもん!」
「ぷっ、あはは」
「あ!笑ったな〜?w」
「ちょっと!髪の毛ぐしゃぐしゃにしないでください!」
李央さんらしいなと思った。でも、少し胸が軽くなった。