私はこの方と生きていくって決めたんです
もうどのくらいの時間が経ったのか
狭く冷たい床の上で
私は唯 、その時を待つばかり
こんな所では睡眠も取れず
まともな食事も与えられない
鉄格子越しに空を見上げる日々
気づけば夕日が差し気づけば朝日が昇る
そんな日々に嫌気が差し始めた
ウィルソン・ガーベラ
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濡れ衣だった 。
私は良家に産まれた令嬢
『 ウィルソン・ガーベラ 』
恵まれていると言えばそうなのだろう
幼い頃から使用人がいて
昼には紅茶とクッキーを食べる
そんな平和な日々が続くと思っていた
知り合いの令嬢『 ハンナ 』が
自室の窓から突き落とされるまでは
その日の夜お父様から王宮に呼び出された
会ってすぐお父様は目の色を変えて
私の方向へ一直線に歩いてくる
右頬に痛みを覚え床へ倒れ込む
瞬時に理解した ビンタされたのだと
『 お父様?… どうされたのですか?… 』
何が気に障ったのか心当たりがなかった
「 お前は我がウィルソン家の恥だ 」
唐突に放たれた言葉は私の胸に深く刺さった
『 どういうことですか?… 』
「 白々しい演技は辞めろ女狐が 」
顔はいつものお父様ではなかった
ゴミを見るような目で見てくる周囲
視線が肌に突き刺さる様痛かった
「 ハンナ令嬢を突き落とすなんてな
奇跡的に一命は取り留めたが 」
まさに寝耳に水だ
『 そんなわけないじゃ無いですか!
信じてくださいお父様!!… 』
言葉だけでは説得できないなどとうに知っている
「 お前に権限はないもう娘などでは無い
赤の他人とでも言おうか 」
それでも 、実の親である貴方には
信じて欲しかった
「 母と同じ死に方をするとは無様だな
そこだけは同情してやろうか 」
お母様は政府に逆らい打首を受けた
『 まさか…私は死刑なのですか?! 』
「 当たり前だ殺人未遂だからな 」
まさかこんなにも早く人生が終わるとは
何も考えられない頭が真っ白だった
「 連れて行け 」
令嬢でもなんでも無い私は無価値同然
家来達に乱暴に扱われ牢屋へ放り込まれた
コメント
12件
初コメ失礼します 最高すぎませんか!?タイトルから好きなんですよ!! 良ければ仲良くしませんか?
初コメ失礼します🙇🏻♀️ ストーリーどストライク過ぎました🫣 良ければ仲良くしないとか、、!!
えっんもい