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だらだらと過ごす夏休みの今日この頃。
今日はニュースで過去最高の暑さと報道されていたような気がする。この暑さも納得だ。
目の前の扇風機はぬるい風しか吐き出さずとっくに使い物にならなかった。
あまりにも暑いから動くのもつらい腕を動かしてエアコンのリモコンを手に取った。
変なプライドが働いてエアコンは付けないと決めていたがもうだめだ。限界だ。
……いや、どうせならシャワーで汗を流してからの方がいいのでは?と思い、エアコンのリモコンを机に置きお風呂場へ向かった。
汗を洗い流すと気分も不思議と良くなるものである。さて、エアコンをつけるとしよう。
「………」
何度押してもエアコンからは何の音もしない。
まさか壊れているのか?
いやいやそんなはずは……
いや絶対おかしい。先程から5分程推し続けているがピクリとも反応しない。
本当に壊れているのか、このリモコン。
もしやと思い、リモコンの裏の蓋を開け、電池の有無を確認する。
やっぱりじゃないか!電池が一つない。
これは由々しき事態である。一刻も早く電池を足さないといけない。
「お母さん、エアコンのリモコンの電池どこかにやった?」
困り眉を浮かべ母に問いかける。
家の事で困った時は親に聞く。これは私の持論である。
「知らないわよ〜。この前時計の電池が無くなって入れてなかったっけ?」
そう母は答えた。
「そうだっけ?ありがとうお母さん」
まずい。あの時計は私の部屋の必需品の一つ。
あれが無くなると困る。非常に困る。
やはり買いにいくしかないのか?と思い窓の外を見る。
窓を閉じているのに自己主張の激しいセミの鳴き声。暑さの元凶とつゆしらずにさんさんと照り続ける太陽。
………うん。やはり今日は外に出ないで課題でもしよう。
そう思い自室へ戻り通学バックを手に取り中の物を取り出す。
無い。
そう課題が無いのだ。
学校に、置いてきたのだ。
暑い部屋の中、青い顔をしながらかばんの口を逆さにし一人で突っ立っている様は周りから見ると異様に面白かったという。
さて本当にどうしようか。
こんな暑い中外に出るなんて私は御免だね。
それに課題はいつか取りに行かないと行けない。しかし過去最高の暑さの日にわざわざ行くものなのか?
冷蔵庫で凉もうも先程怒られてしまった。
仕方ない。こんな暑い家おさらばだ。
課題を取りに行ってから避難しに行こう。
そう思い私は家を飛び出し自転車に乗った。