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しろまち助かります
モブくんと一緒に幸せな空間を外側から眺めてたい〜
俺には好きな人がいる。 それは同じ部活のまちこりーたさんだ。
見た目が可愛く、頭もいい。運動もできて、友達も多く先生からも信頼されている。まさに漫画の主人公のような人だ。
そんなまちこさんを好きだと言う人は多くいる。その内のほとんどが告白をし、全員が振られたらしい。
俺みたいな告白すらもできない臆病者はは見ているだけで十分だ。
彼女には仲のいい友人がいる。
まず大親友って有名な18号さんだ。今もだが中学の時からずっと同じクラスらしい。そして彼女もまちこさんに負けず劣らず美人。告白も多くされ、泣かせた男は数知れずと噂されている。
そして一つ学年が下のりぃちょ君だ。彼は男子の中ではまちこさんと一番絡むことが多く「彼氏なのでは?」という噂をよく耳にする。 根も葉もない噂なのだが実際2人は距離が近く一緒に出かけているところを見かけた人もいるため、本当なのかどうなのかは分からない。
彼も確かに綺麗な顔をしているし、イケメンだ。女子にモテているし、まちこさんの隣に並んでいても違和感はない。お似合いと言われても仕方がないのだろう。
今日も授業が終わった後の放課後に部活へと向かう。うちの部活は欠席者が少ないとよく言われるがきっとまちこさんを目当てにみんな来ているのだろう。俺もその1人だが…
部活が始まりしばらくすると誰かのスマホが鳴った。
部員がざわつくと「ごめん私だ」とまちこさんが席を立ち、 電話にでながら廊下へ出て行く。
廊下に出てから数秒で「えっ!」と声が聞こえてきた。
そこから更に時間が経つと目を大きく見開いたまちこさんが戻ってきた。
「じゅうはち、りぃちょ…」
「どうしたのまちこ」
「なんかあった?」
「あのね、ボソボソ」
「えっ!」
「ごめんみんな用事があったんだった!ちょっと早いけど帰るね!!」
「そうだったねまちこ!それでは失礼します!」
「みんなまた明日ね〜」
「りぃちょ早く!!」
素早く楽器を片づけカバンを持ち走って3人は部室から出て行った。
それにしてもすごく慌ててたな。
いつも遅刻などをしない彼女が珍しく急いで帰った。
何かあったのだろうか…そんなことを考えていると、
「どうした?」
「いやなんでもない。」
友達に声を掛けられる
まずい、部活中なのに考え事をしていて体が動いてなかった
「早く練習の続きしようぜ」
「わりい、その前に飲み物だけ買いに行っていいか?」
「いいけどすぐ戻ってこいよ」
「おう」
外に置いてある自動販売機へ行くと他の生徒も買っているためほとんど売り切れとなっていた。
最近暑いから仕方がないか…
それよりさっきのが気になって仕方がない
なんかモヤモヤする
今日は早く帰ろっかな
チラリと門を見ると、門の前に人が立っているのが見える。
1人では無く数人。あれはうちの制服じゃないから他校の人なんだろうけど誰か待ってんのか?
遠くから見るだけでもわかる。あのキラキラしたオーラ….間違いなく陽キャ。それにピアスっぽいのも着いてないか?顔もイケメンばっかだし…
ジーと立っている人を観察していたらそちらへ向かって走っていく生徒が。
まちこさんだ。よく見たら18号さんやりぃちょくんもいる。
え、なんでまちこさんたちが!?さっき帰って行ったはずじゃ…
てかなんであの人達のところへ?
「せんせー!!」
「ニキニキ、めろちゃーん!」
「お、来た」
「3人ともお疲れ様」
「お疲れ〜」
「よーまちこ、部活お疲れ様」
「わざわざこっちまで迎えにきてもらってごめんね。暑かったでしょ」
「俺が早くまちこに会いたいだけだからいいんやて」
「そっか..//」
「まーたこのカップルは外でもどこでもところ構わずイチャついて〜」
「お熱いですねえ」
「そんなんじゃ!//」
「でも学校だとまちことりぃちょの『りちょまち』って言うのが最近噂になってるよ」
「はあ!?てめ、りぃちょ!!」
「まちこりを守るためで、不可抗力だったんだよう〜」
6人揃ってからワーワーと揉めているようだがとても楽しそうだ。昔から仲がいいのか学校の時よりも少し砕けたような雰囲気が見て取れる。
「楽しそうだなぁ…w」
「とにかく!ガードしてんのはありがたいけど変な噂は起こすな!俺の女や!!」
「んなこと分かってるって」
「せんせーも色々大変だね」
「てか、ボビーってほんとまちこり好きだよね」
「まちこ愛れてるね」
するとへへっと少し恥ずかしそうに頬を赤らめながら笑う彼女。
彼といる時の彼女はいつもあんな感じなのだろうか。幸せそうに彼の隣にいる彼女はすごく可愛かった。
fin