この時、私の胸は暖かくなり、初めて自分の境遇を理解してくれる人が出来たと思えた。私は嬉しさのあまり、ずっと堪えていた涙をボロボロとこぼした。
そしてその後もしばらく泣いた。心ゆくまで泣いた。
沢山泣いた後は心も落ち着き、普通に会話ができる状態になった。
「パチェ。改めて言うわ。ありがとうね。そして、これからもよろしくね。」
改めて感謝を伝えたらパチェは、赤面させていた。パチェは、必死に隠そうとしていたが私には分かった。
パチェの部屋に入り、どのくらいが経過しただろうか。2、3時間くらいだろうか。私はそんなことを考えていた。
「パチェ。貴方のこともっと知りたいから何かお話をしましょう。」
と、言うと、私のお腹がグ〜となった。恥ずかしさのあまり、おどおどとするとパチェが言った。
「そうよね。ここに来てから3時間経つわね。お腹がすくのも当然だわ。じゃあ、ランチでも食べながら私の話をしましょう。」
私は目を輝かせた。実を言うとお腹はずっと空いていたから、ランチを食べられるのは嬉しい以外の何者でもなかったのだ。
「私が作るからレミリアはそこの本でも読んでて待ってなさい。」
パチェは、そういい、料理をし始めた。私は言われた通り、たくさんの本から吸血鬼に書かれている本を取った。そこで、吸血鬼の歴史を少し知った。
本を読むのに夢中になってると、甘く、良い匂いがしてきた。その匂いに釘付けになっていると、パチェが
「そろそろ出来るから、本を片付けて」
と言った。私は読んでいた本にしおりを挟み、元の位置に戻した。
本を片付け、椅子に座るとテーブルには美味しそうな料理が運ばれてきた。全ての料理を運び終えたパチェは、椅子に座った。
「いただきます!!」
私は元気な声で言った。目の前にはたくさんの洋食料理があった。パンケーキにフレンチトースト、アップルパイなど種類はたくさんだ。
「どれも美味しいわ、パチェ」
私はにっこりと笑い、頬張った。
「そう言って貰えて嬉しいわ。」
パチェが喜び、笑顔をこぼした。
そしてそんな会話をして、本題の話を始めた。
コメント
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めっっっちゃよかったです!! 続き楽しみにしてます(*´`)