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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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私は今日も学校に来ていた。

あれからいじめは酷くなる一方で更に暴行も加わるようになった。

ロッカーを開ければゴミが入れられてるし、トイレに入れば泥水が降ってくる。廊下ですれ違えば、殴る蹴るなどは当たり前。

しかし、そんな私にも生きる希望はあった。

先輩がいてくれるからいつまでも耐えられた。

先輩だけが私の生きる希望だった。


そんなある時

一応連絡するためにいじめっ子たちとはLINEを交換していた。

しかし罵倒やらなんやら、若しくは呼び出したり。

そんないじめっ子の1人からこんな写真が送られてきた。

画像

信じられなかった。

あんなイケメンで純粋な先輩が……

私は裏切られた気分になった。

いや、先輩はそれ目的で近寄ってきたんだから裏切ったも何も無い。

私の心は死んだ。

あんなに優しかった先輩も全てが嘘だと分かったら。

私はこの世の全てから嫌われた。

家族・先生・先輩・友達・そして、先輩。

全てに救いを乞うても誰も助けてくれない。裏切られ、自分の保身の為に私は……


〜学校〜

次の日私は学校に来ていた。

いじめっ子からは昨日のことでいじめられ、私は生きる気力を無くした。

しかし私は今日やるべき事があった。


昼になり、私はゆっくりと屋上に向かっていた。

今までの人生を噛み締めるようにゆっくりと。

琥「今日は綺麗な青空だなぁ。」

何の変哲もない感想を浮かべながら私はフェンスに寄りかかっていた。

私は深呼吸をし、フェンスを越える。

上から見た人はゴミのように小さく、哀れだった。

私はその場で人が来るのを待った。

これが私のできる最後の抵抗。

私が死ぬところをみなに見せつける。

私の生きた証を残す。

最後くらい好きなようにしたい。

私はそう思いフェンスにしがみつき待った。

下にいた人たちが気づいたようで数分すると先生が来た。

それに便乗して野次馬が増えていく。

私はただひたすら空を眺めていた。

先「何をしようとしている!辞めるんだ!」

アニメやらでよく見かけるセリフ。

何故そんなに言葉しか思いつかないのだろう。

そんな哀れみを浮かべているとその教師が近づいてきた。

琥「止まってください。これ以上近づいたら飛び降ります。」

私は冷静に、淡々と言葉を伝えた。

先「そん……」

何か言いたそうだったか得策ではないと判断したのかその場にとどまった。

後ろの方で野次馬が騒ぎ出す。

そこに担任もやってきた。

担「琥珀!戻ってくるんだ。そんなことしても意味が無い!」

どうして教師はこうも典型的な言葉しか知らないのだろう。

私は苦笑を浮かべた。

琥「先生、なんで意味が無いんですか?これ以上生きても私の存在価値はありません。」

私は嘲笑うかのように返答した。

担「そんなことない!」

担任が情熱的に叫ぶ。

しかし私の心には響かない。

そんなことない?今までいじめを黙認し、助けを求めたのに無視をした。

吐き気がした。

琥「今までの私はいじめられてました。それを先生は知ってたはずです。救いを乞いました。ですが助けてくれなかったのはどこの誰ですか?」

その言葉に後ろにいたいじめっ子の顔が歪む。

琥「どうしてこんなことになったか?それはあなた達がいじめを黙認し、救いの手を差し伸べなかった。何もしなかったあなたがたの責任なのに止めようだなんて無責任すぎませんか?」

私は続けた。

琥「私だって平穏な毎日を過ごしたかった!なのに、なのに、なのに…」

私の心からの叫びだった。

琥「私はあなた達を死んでも恨みます。」

私は下を見た。

怖さは無かった。

私は体を宙に預けた。

教師が近づいたが無駄だった。

私は重力に従い落ちていく。

ただただ落ちていく。

綺麗な青空を目に焼き付け。

私の視界は真っ暗になった。

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