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コメント
18件
もう大好きありがとう🫶
最後までご愛読ありがとうございました! 今回の作品、内容自体はすごく前に書いたものなんですよね!今回はそれを手直しして皆様に届けてみました!どうでしたか?あまりさっぱりとした終わり方ではありませんが、私はこの終わり方結構すきです笑 それでは皆様、次の作品でお会いしましょう🍀*゜
ありがとうございます ずっと楽しく読んでいました これからも応援しています ずっと大好きです
第十二話「しあわせもの」.
ー注意ーー
前話参照の為割愛させていただきます。
苦手な方は予めご了承ください。
初めのうちは、rbrは激しく反発した。
窓の鉄格子を叩き、セキュリティの強化された扉を蹴った。
彼らの過剰な気遣いを拒否し、一人になりたいと叫んだ。
「俺は病人じゃない!俺は、俺は…!」
しかし、その度に彼らは、rbrの訴えを「まだ体調が戻りきっていないからだ」「精神的に不安定になっている」と解釈し、さらに監視と保護を強化するだけだった。
kn「rbr、落ち着いてくれ!俺たちは、もうお前を失いたくないんや!」
shp「rbrさん、どうか、どうか俺たちを信じてください…。これは、rbrさんのためなんです!」
彼らの顔は、疲労困憊し、青ざめている 。
rbrの反抗は、彼らの心をさらに追い詰めているように見えた。
彼らがこれほどまでに自分を愛し、失うことを恐れているという事実が、rbrの心を徐々に蝕んでいった。
ある日、rbrは鏡の中の自分を見た。
その目には、以前のような輝きはなく、ただ諦めの色が浮かんでいた。
彼はもう、抗う気力も残っていなかった。
「…そうか。俺は、愛されているや。これは、俺への愛の形なんや…。」
彼は、その言葉を呪文のように繰り返した。
何度も、何度も、何度も。
彼らの過保護は、自分への愛の形なのだと、無理やりにでも納得させようとした。
自由は失った。
自立心も、かつての自分も。
しかし、この狂気的な愛情の中に、彼らは確かにrbrという存在を必要としている。
そうして、rbrは少しずつ、このねじ曲がった溺愛の生活に慣れていこうと自分に言い聞かせた。
ある日、彼はいつものように、リビングのソファで静かに本を読んでいた。
隣にはzmが寄り添い、knが遠巻きに彼を見守っている。
tnは黙って温かいココアを差し出し、utは新しい脳波測定デバイスの調整をしている。
shoは部屋を整え、shpとciは、rbrが興味を示しそうな新しいゲームの情報を話し合っていた。
emは、彼が疲れないような穏やかな話題を提供し続けていた。
grは、満足そうにその光景を眺めている。
彼らの視線が、温かく、そして優しくrbrに注がれる。
それは、かつて彼が求めた「対等な仲間」としての視線とは異なっていた。
しかし、そこには確かに、深い愛情と、二度と彼を失いたくないという切実な願いが込められていた。
rbrは静かに本を閉じ、そっとメンバーたちを見つめた。
彼らは、rbrが安寧に包まれていれば、それだけで幸せなのだ。
彼の存在そのものが、彼らの光であり、生きる意味なのだと。
彼は、もう、抗うことをやめた。
「…これで、ええんや。」
rbrは、心の中で呟いた。
彼の自由は、確かに失われた。
しかし、引き換えに、彼は彼らからの底なしの愛情と、彼らが決して手放さない大切な存在としての居場所を得た。
彼は、みんなの大切なガラス細工として生きていくことにした。
壊れやすく、守られるべき存在として。
それでも、この温かい愛情に包まれて生きるのならば、それもまた、一つの幸せなのだと。
rbr の第二の人生は、愛という名の檻の中で、しかし温かい絆に包まれて、静かに続いていくのだった。
あぁ、俺ってほんまに幸せもんやな__
rbrが受け入れた「愛の檻」での生活。
彼は本当に幸せになれたのでしょうか、それとも別の未来があったのでしょうか?
「五年と呪縛と愛と」
END .