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ゆの
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第5章:永遠の夜明けカーテンの隙間から、うっすらと朝の光が差し込んできた。
しかし、この部屋にいる二人にとって、そこに「朝」という概念は存在しなかった。
日向はベッドの端に座り、ぐったりと眠る(あるいは気絶しているような)谷地の髪を、愛おしそうに、まるで宝物に触れるように優しく撫でていた。
谷地の右手首には、あの黒いミサンガがしっかりと巻き付いたままだ。
「ねえ、仁花ちゃん……起きてよ。今日も一緒にいよう?」
返事はない。ただ、浅い呼吸を繰り返すだけだ。
日向は満足そうに微笑むと、枕元に置いてあった自分のスマホを手に取り、画面を眺めた。
そこには、学校や部活のメンバーからの「谷地と連絡が取れない」「どこにいるんだ」というメッセージがたくさん届いていた。
日向は冷めた目でそれらの通知を一瞥すると、迷うことなくすべての電源をプツリと切った。
「もう、誰も要らないね」
日向はスマホを放り投げ、再び谷地に覆いかぶさるように体を寄せた。
彼女の細い体に自分の腕を回し、逃げ出さないように、二度と誰にも奪われないように、強く、強く抱き締める。
外の世界がどれだけ騒がしくても、この暗い部屋の中だけは、二人の永遠の時間が流れていた。
「ずっと一緒だよ、仁花ちゃん。俺だけのものだからね」
耳元で囁かれたその声に、谷地はもう反発する力すら残っていなかった。
ただ、目の前の暗闇を受け入れるしか道はないのだと悟りながら、彼女は静かに目を閉じた。
烏野の小さな太陽は、いつの間にか彼女のすべてを焼き尽くす、逃れられない闇の檻へと変わっていたのだった。
コメント
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ゆのさん、第5話読ませていただきました。 「永遠の夜明け」というタイトルが、もう切なくて仕方なかったです……。日向がスマホの電源を切るシーン、あの一瞬で外の世界を完全に遮断してしまう怖さがひしひしと伝わってきました。かつて「太陽」だった彼が、今は谷地ちゃんにとって逃れられない檻になっている――その対比が本当に胸に刺さります。 彼女がもう抵抗する力すら残っていないラスト、読後もずっとこの部屋の空気がまとわりつくようでした。続きが気になります……!